もしCCAアムロが一年戦争にタイムスリップしたら   作:BLAUFALK

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ギレンの野望


CCAアムロがタイムスリップ第16話

姉キシリアとの通信が終わり、背もたれに深く沈むガルマ。兄ギレンのねらいが分かったところで今さら連邦に白旗振りましょう。馬鹿な話だ

 

「ガルマ様、来客でございますが…あちょっと…」

 

「客?適当にあしらっておけ、今は_」

 

「そう邪険にされては悲しいな、やあガルマ」

 

「シ、シャア?!どうしてここに」

 

「ははは、まあ挨拶というやつだ。」

 

「まさか…」

 

「すまないな、私はいち抜けだ。匙を投げたよ。ドズル中将には私を戦わせたければマシな機体を作ってからにしてくれと言って辞表を叩きつけておいた。とてもV作戦相手に勝ち目はないよ。」

 

「いや、ところがあるんだ。我々が敗れるほどジオンが勝つ方法が」

 

「…どうやらそれ絡みでやけっぱち気味になっていたと見えるな、聞いても?」

 

「遅かれ早かれ悶々としていても答えが出ず、君に相談していたかもしれないしな。場所を変えようか」

 

鹵獲した連邦軍の軍用ジープ "ラコタ" でキャリフォルニアベースの海岸線を流しつつ語る。

 

曰く_

我々ジオン含めモビルスーツはまだまだ完成に遠い兵器であり、その試行錯誤の過程で莫大な研究資産を投じ、また、運用方法も少なくない人命の上に確立されてきた。

モビルスーツに対抗できるのはモビルスーツと躍起になって連邦が開発した白いヤツ、木馬等も同じであろうし、キシリア機関が入手した各地に配備されつつある白いヤツと同系のモビルスーツも同じである。

そこまでならそれがどうした、といった話でV作戦の狙いが本格的なモビルスーツ投入のための実戦データ収集だったで終わる。

 

さて、本題はここから。

 

各サイドを連邦に与するものとして徹底的に蹂躙した。

違う、そうじゃない。

今の地球上がそうであるように広く制圧しうる兵力も兵站もそもそもあるわけない。点と点があるだけで面がない。

だから壊した。

 

28億人も死に至らしめ、それでもまだ勝利にならないから一気にケリをつけようとスペースコロニーを巨大な弾頭に見立ててジャブローに落とそうとした。

違う、それも違う。

地球連邦 "政府" が置かれたダカールに落とさずジャブローに落とそうとしたのはそこが木馬然りマゼラン・サラミス等連邦軍の宇宙艦唯一の造船所であるからだ。

 

圧倒的に物量で劣るジオンにアドバンテージを持たせたのはモビルスーツ。そしてモビルスーツに対抗できるのはモビルスーツであると連邦はこれから本格的にあの白いヤツばりのものを大量に投じ、自分たちはその相手に精一杯となって散っていく。

そこまで聞けば、なんだやはり負けるんじゃないかで終わるがそれも違う。

我々が負け続け敗走し、そして攻撃は出来ても制圧などとても行えないルナ2から残存の宇宙艦隊とジャブローから全艦隊がモビルスーツを満載し本土をめざしてやってくる。

そこを兄ギレン直下で開発中の大口径のメガ粒子砲を持つモビルアーマーや今は図面でしかないもののコロニー一基丸々レーザー砲に改装したコロニーレーザーで焼き払うことができる。

 

コロニー落としが失敗したのは何故か。

宇宙艦隊が必死になって阻止し、空中分解したからだ。

 

焼き払ったあとならばもうコロニーを止めることはできず、そしてギレンは連邦政府に完勝する。自分達のような将官らの命はスペースノイドの真の自立のための礎ではなく、"ギレンの野望" のために使い捨てられる。

 

_そう姉に唆され、半分は嘘か冗談かもしれないがと付け加えた上でシャアに語る。こうなれば謀叛もやむ無しであろうか…

 

「ガルマ」

 

「なんだい」

 

「私は君に一つ隠し事をしている

…いったん車を止めてくれないか。」

 

「この際だ、たぶん驚かないし怒らない。

言ってくれ。」

 

路肩に止めた後、衝撃の告白を受ける。

 

「私はシャア・アズナブルじゃない」

 

「え…」

 

サプレッサー付きピストルの銃口を突きつけて。

 

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