もしCCAアムロが一年戦争にタイムスリップしたら 作:BLAUFALK
CCAアムロがタイムスリップ第21話
≪貴官らがキシリア様が派遣した友軍かね?聞いていた部隊と違う気がするが…本当に友軍か≫
≪大佐、間違いなく違います。黒い三連星が派遣される予定でした≫
≪何を仰るのですマ・クベ大佐。私たち局地戦戦技研究特別小隊が来たからには……ウッフッフ、ええ。壺でも磨いていらしてよ!≫
ニアーライトがマに預かった命令書を手渡す。
≪ふむ、なかなかに饒舌だな…こ、これは!?≫
≪そういうわけなので連邦の配置図を教えていただけるかしらッ!≫
≪少佐…貴官らが運んできたブツは…まさか。確認させていただけるかな?≫
≪いやん!命令書を隅々までお読みになって?≫
__命令は、ギレン・ザビが下したものであった。
キシリアの命令書を取り下げる形で。
局地戦戦技研究特別小隊 通称マッチモニード隊はキシリア麾下でありつつ、ギレンの命令を受け、作戦成功の暁には2階級特進。
またその後はキャリフォルニアベースへ飛ぶようガウなり再突入のためのHLVを用意させよとも記述されている。
渋々と連邦の予定布陣、対するは我がジオン軍の配置を伝えると下卑た笑みを浮かべつつ部下らの元に戻っていった。
基地駐留のザクタンク等を有する工作隊を使い、基地から遠ざかっていく。
彼らマッチモニードが運んできたブツ、それは_
南極条約以降、封印したはずの"核弾頭"である。
マ・クベはその存在までを確かめることはできなかった。自身も保険のために水爆を用意している手前、やぶ蛇になると考えたからである。
--------------------------------------------------------------
「予定どおりの展開ですなあ、我々の配置と編成もあと5日で終了。ドーバー海峡を渡って以降、ジオン地上軍を追い立てている、さらにオデッサを取り戻すことができればジオン地上軍の活動を大きく制限することができますな…しかし_」
「うん?何が気に入らんのだね」
「…はい。ジオンはオデッサに核を秘匿しているらしいのです。ジオンに潜り込ませた我々のスパイが手に入れた情報です」
「それは、確かな情報かな?」
「いえ!裏付けがまだです。将軍、核の有無がはっきりするまで作戦を延期しては?」
「いや。オデッサの攻略を延期するわけにはいかん。
これ以上_ジオンに資源を与えるわけにはいかんのだよ。戦争の早期終結のため、今ここでやらなければこの作戦は…無意味となってしまう。たとえそこに核があろうともオデッサ作戦は予定どおり実行する。」
ビッグトレー級バターン号にてレビル大将とエルラン中将が会話する。
このビッグトレー級のほか同型艦や、ヘビィ・フォーク級、航空部隊と戦車部隊。
数こそ比にはならないが投じた陸戦型ジムと連邦軍待望の制式量産型モビルスーツ・ジム、陸戦用ジム、ジムキャノン、ジムスナイパー、量産型ガンタンク。
後方には補給部隊等が続々到着する。
それらが旧世紀のオーバーロード作戦もかくやといった圧倒的物量で上陸_これでも連邦地上軍の1/3なのだが、ヨーロッパを瞬く間に取り返し、東へ土煙を上げて進む。
「閣下、お話し中失礼します。ジャミトフ大佐麾下の混成大隊が…」
「何かあったのかねコーウェン准将」
「はい閣下、報告によりますとユーリ・ケラーネ少将の座乗艦を撃破したとあります。しかし_こちらをご覧ください、2時間前のベオグラードの写真です」
「_無差別爆撃を行った、と言いたいのだな」
現地では建物が焼き倒れ、ガラスが飴細工のように溶け落ち、撃破されたモビルスーツが蜂の巣となって転がり、ジオンの士官服も一般市民も関係なく倒れ_焼き払われている。
真っ昼間だというのに煙が光を遮るためにまるで夜ほどの暗さが街を覆う。
「はい閣下、確かにジオン軍の前哨基地がありましたが街全体が焼失しており_作戦指揮官バスク・オム少佐は流れ弾であるとMPへ説明しておりますが、これは異常です。閣下へ報告の前に救助部隊と医療部隊、MS第三特務小隊を派遣させていただきました。事後承諾になりますが喫緊のため、お許し下さい」
「了解した。ふむ、これはそう考えてほぼ間違いないのだろうが…」
「凄まじいですなあ、これでは一方的にジオンを責められないというもの…いや失礼」
「証拠なりが出てくれば良いのだが、今はオデッサを優先しておこう」