しのぶちゃんの第二の人生   作:みっきーやんかーい

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お待たせしました〜

気が向いたら手を加えてたのですが‥思ったより暇がありませんでした(ーー;)


4話

 

 二次試験合格者となった'しのぶ'は、争っている者たちを無視して近場の薬草などを採取し始める。同じく合格者のゴンはと言うと、キルア・クラピカ・レオリオに何故か謝り倒している所である。

 

「この柔らかい綺麗な青が特徴なお花は、胃薬に‥こちらの桃色は、蜜が美味しいおやつがわり‥この木から垂れ下がった無数の藤色の花は、私の商売道具ですね‥‥」

 

「だからぁしょうがないじゃん! しのぶさんに合格してから教えてあげるように言われたんだから!」

 

 どうやら彼女がゴンに口止めしたアドバイスを『何故?教えてくれなかったのか?』と、問いただしているようだ。粗方、薬草・毒草を収集し終えた彼女がゴンの手助けをする事にした。

 

「情報の漏れを防ぐためですよ」

 

「情報の漏れだぁ?んな事言いふらす奴がこの中にいんのかよ!」

 

「そうだぜ!ねぇちゃん!」

 

「‥」

 

「‥‥いるな」

 

「えぇ。『寿司』が魚料理だと漏洩した人が1人‥」

 

 

 ゴンの沈黙の視線。クラピカの諦めまじりの視線。彼女の確信した視線。

文句を言うキルアはまだしも、情報漏洩をした張本人のレオリオは、バツの悪そうに視線をそらす。

 

「まぁ寿司は、基本的に『魚料理』ですが、代わり種のネタを用いることも有りますからね。私は、蛇と薬草(藤の花)を使いました。それにゴン君に教えた隠し包丁も切り目が深くても浅くても魚の油とお醤油のバランスが崩れ味を損なってしまうので難しいのですよ?」

 

 彼女は簡単に説明しながら、自身が作った『毒ヘビと藤の花の寿司』と『普通の握り寿司』を4人が食べられるように握る。蛇寿司はともかく、魚の握り寿司は、見た目が他のものが作ったのと一目見て別物と認識できるレベルであった。4人が実食している間に試験の雲行きを考察する彼女。

 

 

「‥(さて、試験官である彼女‥メンチさんはどのような判断を下すのでしょうか? この駄々っ子な性格は‥‥誰にも似ていませんね。ヒソカさんと針人間さんが殺気だっていますが、あの達人2人を相手にメンチさんに勝ち目はあるのでしょうか?)」

 

 しのぶは実力者2人の殺気だった気配に眉を顰める。針人間はともかく、ヒソカの方は、何かの拍子に行動を起こすであろう戦闘教の気配に心のしか疲れを覚えていた。

 

「報告してた審査規定と違うって? なんで!? 始めから私が美味しいって言ったら合格にするって話になってたでしょ?」

 

「メンチ。それは建前で、審査はあくまでヒントを逃さない注意力と――」

 

「あんたは黙ってな!!」

 

 おっきな人が注意を促すも、聞く耳を持たないご様子ですね‥伊之助くんみたい(笑)ですね

 

「こっちにも事情があんのよ! 受験生の中にたまたま料理法知ってる奴がいてさ~! そのバカハゲが他の連中に作り方バラしちゃったのよ!」

 

「ぐ……」

 

「とにかく、あたしの結論は変わらないわ! ちゃんと合格者も出てる以上、この二次試験は合格者は2人よ!!」

 

 メンチさんはまくし立てるように言い切ると、通話を切って電源も切ってしまいましたね(笑)

 携帯を投げ捨てて、足を組んで両手をソファの後ろに回して「ふん!」と‥とても不機嫌そうですね。感情が抑えられないのは未熟者の証ですね。

 ブハラさんはため息を吐き、私も『やれやれ』と言った表情に自ずとなってしまいます。

 レオリオくんたち不合格者とされた者達は徐々にざわめきが大きくなり、殺気立ち始めましたね(笑)こわいこわい

 

「マジかよ……」

 

「まさかこれで本当に試験終了かよ?」

 

「冗談じゃねぇぞ……!」

 

 彼女も料理を知っている人がいる可能性をしていなかったのか、していて放置したのが問題ですね。まぁ事の成り行きを見守りましょう。 

 私としては自分が合格したため、この騒動には関わらず知らぬ顔を決め込むつもりです。命に関わる事でも無し。更に競争率の高い試験ならば、好敵手が少ないに越した事が無いとすら思えます。戦略的待機です(笑)

 

ドオオォン!!

 

 あらあら(笑)誰かが何かが砕く音が響き渡りましたね?あちらでしょうか?

 なんということでしょう!あの不死川さんが恰幅の良い小太りの男になっているではありませんか(笑)

 あの苛立ち具合といい露わにして拳を握り締めている姿といい‥その目の前には大きくひしゃげた流し場が見受けられますね。先ほどの音は小太りな不死川さんが拳を叩きつけた音なのでしょう。

 

「納得いかねぇな。とても『はい、そうですか』と帰る気にはなれねぇな」

 

 男は青筋を浮かべてメンチさんを睨みつけてますね。

 

「俺が目指しているのはコックでもグルメでもねぇ! ハンターだ! しかも賞金首ハンター志望だぜ! 美食ハンター如きに合否を決められたくねぇな!!」

 

「それは残念だったわね」

 

「……何ぃ!?」

 

「今年は試験官運がなかっただけよ。また来年頑張れば~?」

 

 メンチさん煽ってますね

 それに男は我慢の限界できずに拳を更に握り締めて殴りかかろうとするでわありませんか‥まさしく不死川さん!あ!でも‥不死川さんは、太ってないから言動だけですね。似ているのは(笑)

 

「ふざけんじゃ――!!」 

 

ブゥオォン!!!

ドゴォォオン!!

 

 男が巨大な手によって猛烈な勢いで吹き飛び壁を突き破る。巻き起こされた突風で近くにいた受験生達も風に煽られて耐える。

 

「っ!?!?」

 

「ブハラ邪魔しないでよ」

 

「だって、メンチ‥殺すつもりだったろ?」

 

 メンチはソファから立ち上がる。その両手には四振りの包丁が握られていた。

 

「賞金首ハンター? 笑わせるわ! ブハラの張り手も見切れず、あたしの殺気にも気づかないくせに。どのハンター目指すなんて関係ないのよ。ハンターたる者、誰だって武術の心得があって当然!!

 

 メンチさんはお手玉のようにナイフを回してますね。芸達者な人ですね。

 

「あたしらも食材探して猛獣の巣の中に入るのだって珍しくはないし、密猟者を見つければもちろん戦って捕らえるわ。その中には賞金首の奴だっている!! 武芸なんてハンターやってたら嫌でも身につくのよ! あたしが知りたいのは、未知のモノに挑戦する気概なのよ!!」

 

 メンチさんの気迫に瓦礫から這い出てきた男は肩を震わせて‥‥不死川さんに似ても似つかないですね。不死川さんすみません。

 

 

 

『それにしても合格者2人と言うのは、ちとキビシすぎやせんか?』

 

 

 突如、外から‥正確には上空からですね。

 その声に、皆さんが駆け足で外出なされましたね。かくいう私も‥上空には飛行船が停まっていた。最初、この世界に来た時は驚きましたが‥あんな大きいものが浮かぶとは、技術の進歩は凄まじいものですね。苦手です(泣)

※携帯の通話機能が20回に1回、使えるようになった機械音痴です。

 飛行船の側部にはハンター協会のロゴが描かれていますね。チードルさんに教わりました。

 

「審査委員会か!?」

 

 おや?飛行船から何かが飛び出して来ましたね。影が徐々に大きくなっていくにつれて人であると理解できました。ドォーン!と音を響かせて地面に着地‥足‥大丈夫ですか?(汗)

 

 飛び降りてきたのは白髭を蓄えた和装に高下駄を履いた御老人‥ほんとに老人でしょうか?数十メートル上から飛び降りてきたのにケロリとしており、負傷した様子もない。この人?人ですか?鬼では?いや‥鬼でも無傷ではないはず‥(汗)

 

 

「な、何者だ? このジイさん……」

 

「審査委員会のネテロ会長。ハンター試験の最高責任者よ」

 

 受験者の呟きにメンチさんが答えてくれました。先程までの強気な態度が微塵もありませんね。

 まぁ突然の最高責任者の登場に受験者は期待に満ちた表情‥メンチさん達、試験官は緊張の面持ちですね。

 

「ま、責任者と言っても所詮裏方。こんな時のトラブル処理係みたいなもんじゃ。さて、メンチくん」

 

「は、はい!」

 

 ネテロさんに声を掛けられて、メンチさんはピシィ!と背筋を伸ばし気を付けをして返事をする。流石にメンチさんもネテロさんに対してまで強気に出れないみたいですね。あ‥あのじじい‥チラ見しましたね。見逃しませんよ助平じじい‥

 

「未知のものに挑戦する気概を彼らに問うた結果、2人を除いてその態度に問題ありと、つまり不合格と思ったわけかの?」

 

「……いえ。受験生に料理を軽んじる発言をされてついカッとなり、更にはその際に料理方法が受験生達に知られてしまうトラブルが重なりまして……。頭に血が昇っているうちに腹が一杯にですね……」

 

「フムフム。つまり自分でも審査不十分だと分かっとるわけじゃな?」

 

「……はい。スイマセン。料理のことになると我を忘れるんです。審査員失格ですね。私は審査員を降ります。試験の無効かどうかに関してはお任せします。ただ……合格にした受験生に関しては認めて頂きたいと思います」

 

「ちなみに何故その2人だけ合格にしたのかの?」

 

「はい。それは――」

 

 メンチさん‥カチカチのまま説明を続けますね(汗)

 

「フム……。なるほどのぅ。坊主の方は微妙なとこじゃが、彼女に関しては合格は問題なさそうじゃな。よかろう」

 

「ありがとうございます」

 

「しかし、選んだメニューの難度が評価するにはお互いに少々高かったようじゃの。よし! こうしよう。審査員は続行してもらう。ただし、新しいテストにも審査員である君にも実演と言う形で参加してもらう、というのでいかがかな?」

 

『!!』

 

 助平じじいの提案にメンチさんや受験生達は僅かに表情が変わりましたね。

 

「その方が受験生達も合否に納得しやすいじゃろ」

 

「……そうですね。では……『ゆで卵』で」

 

 メンチさんの新しいメニューを告げ、遠くに見える岩山を指差す。

 

「会長、あたし達をあの山まで連れて行ってくれませんか?」

 

「なるほど。もちろん、いいとも」

 

 ネテロさんは意味を理解したのか笑みを浮かべて快諾してますね。さて、ついて行くのは構いませんが‥やり直し試験に関しての私の合否は如何様に?

 

「さぁ、ここよ」

 

 メンチさんの指差すとこに崖が、みなさん下を覗き込んで足がすくんでる人がちらほら‥崖の底は見えませんね。落ちたらそう簡単には助かりそうにありませんね。私は問題ありませんが‥

 

「下は……どうなってんだ?」

 

 先ほどメンチさんに殴りかかろうとした肥満男は青褪めながら下を見る。

 メンチさん『ぶうつ(ブーツ)』を脱ぎ始め‥

 

「安心なさい。下は深ーい河よ。流れが速いから落ちたら数十km先の海までノンストップだけど」

 

 そう言いながらメンチさん‥飛び降りるんでしょうね。

 

「それじゃ、お先に」

 

 行ってしまいました。南無阿弥陀仏(笑)

 

『はぁ!? なああああ!?』

 

 皆さん面白い百面相ですね(笑)100人もいませんが‥驚く中、メンチさんは崖下へと落ちて行く間に助平じじいが口を開き始めましたね。

 

「マフタツ山に生息するクモワシ。その卵を採りに行ったんじゃよ。クモワシは陸の獣から卵を守るために崖の間に丈夫な糸を張り、卵を吊るしておる。そして、今回の試験はその糸に上手く掴まり、1つだけ卵を採って岩壁をよじ登って戻ってくることじゃ」

 

 説明し終えた頃合いにメンチさんが戻ってきて、茶色の殻の卵を受験生達に見せる。どこから取り出しているのですか‥(怒)

 

「よっと、この卵でゆで卵を作るのよ」

 

 簡単に言うメンチさんに肥満男を始めとする一部の受験者は青褪めて足踏みを‥先程までの威勢は何処えやら?(笑)

 

「あー、よかった」

 

「こういうの待ってたんだよね!」

 

「走るのやら民族料理よりよっぽど分かりやすくていいぜ」

 

 あらあら?キルアくん、ゴンくん、レオリオくんは一切戸惑うことなく崖へと飛ぶ。

 クラピカくんや他の受験者達も続き、どんどんと飛び降りて行く。

 私も気になりますし行ってみましょうか!

 

「あら、あなたはいいのよ?」

 

「卵がどのような味か気になりますので」

 

「そう‥好きにしなさい」

 

「それでは‥」

 

 さてさて‥飛び降りた先に糸のような蔦のような物に吊るされた卵たち。

糸を片手で捕まえて、卵も袖の中にヒョヒョイっと‥糸を軸に体をクルクル回転させてからの崖上に一っ飛び

 

「「「「……!!!」」」」

 

 おや?まだ皆さん帰ってきていませんね?どういうことでしょうか?(笑)

 

「あら!もう戻ってきたのね。お帰り!」

 

 待つのも面倒なので一足先に卵を用意してくれたお湯に入れて茹でることにしましょう♪

 

 クモワシのゆで卵はとても濃厚で味付けもしていないのに、それだけで立派な料理として成立するほどの美味さですね。姉さんやカナヲたちにも食べさしてあげたいですね‥

 

「それじゃ!! 二次試験合格者は42名!!」

 

 ようやく後腐れなく合格が言い渡されましたね。安心♬安心♬

 

 

 

 

 合格した42名は再び飛行船に乗って移動する。

 その頃には夜になっていた。

 

 

 

「次の目的地は明日の朝8時に到着予定です。こちらから連絡するまでは各自自由に時間をお使いください」

 

 番号プレートを配っていた小柄の男の人の言葉に、受験生達は解散し飛行船内をちらほらと徘徊しておりますね。

 レオリオくんとクラピカくんは漸くの休息時間に一気に疲れが襲ってきたようですね。

 

「俺はとにかくぐっすり寝てぇぜ……」

 

「私もだ。恐ろしく長い1日だった……」

 

「ゴン!飛行船の中、探検しようぜ!!」

 

「うん!しのぶさんも行こう!」

 

「私は、ご遠慮しておきますね」

 

「え?しのぶさん探検しないの?じゃぁ‥キルア行こっか!」

 

 キルアくんとゴンくんは元気いっぱいに走り出し、その後ろ姿があっという間に見えなくなりましたね‥さて、私は水浴びでもしてきますかね!

 

 

「私は、水浴び‥シャワー室が有ると聞いてますのでそちらに」

 

「あ~……俺はなんか腹に詰めとくか」

 

「そうだな。朝に食べられるか分からない」

 

 レオリオくんとクラピカくんも食堂に移動しちゃいましたね。

 後で私も行ってみましょう。和食があると良いのですが‥

 

 この世界‥又は、この土地と言うべきでしょう。鬼殺隊で柱をしていた頃でも体験したことのない日常‥平和とは言えないまでも理不尽に抗える力が存在して、それを扱い伝える者たちがいる。あの日あの時にこの力のことを知り身につけていたら‥失わずに済んだのかも。たらればを言っては意味をなさないのを理解しつつも考えずにはいられない。たしかに私は死んだはず。アイツに食べられて‥だからこそ縋らずにはいられない。私がこの世界で生きているのなら、姉さんだって

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・逢いたいよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その頃、試験官達も食事をしながら盛り上がっていた。

 

「ねぇ、今年は何人くらい残ると思う?」

 

「合格者ってこと?」

 

「そ。中々の粒ぞろいだとは思うのよね。料理はセンスがない連中ばっかだったけど」

 

「でも、それはこれからの試験内容次第じゃない?」

 

「そりゃまぁ、そうだけど~。それでも結構いいオーラ出してた奴いたじゃない? 念って意味じゃなくてさ。サトツさんはどぉ?」

 

「ふむ。そうですな……。ルーキーがいいですね、今年は」

 

「あ、やっぱりー!?」

 

 メンチは我が意を得たりとばかりにテンションを上げる。

 

「私は、しのぶちゃんと294番がいいと思うのよね~。片方ハゲだけど」

 

(スシを知ってたからね。てか、いつの間に350番の名前お?)

 

「私は断然99番ですな」

 

「えー!? あいつ、きっとわがままでナマイキよ! 絶対B型! 一緒に住めないわ!」

 

(似てるもんね)

 

 ブハラは料理を食べながら内心で呆れる。

 

「私も350番は注目してます。しかし、彼女はすでに念を使えるようですから、ルーキーと呼ぶには少し特殊と思いますね」

 

「まぁ私としては、彼女が美食ハンターになってくれることを願わずにわいられないわね!」

 

(既に合格する前提なんだね。否定はしないけどぉ)

 

2人の会話は、黙って目の前の食事を腹に詰め込むブハラであった。

  

 

 

 

 

 

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