どうせこの作者はネタが切れると平気で一年とか放置し始めるので、更新している内が華っす。
過去作見てみれば、それはもう如実。
「ま~じで何やってんだろうねぇ……」
ミーボをあちこちに走らせつつ、私は思わずため息を吐く。
現在、ロドスの基地内は阿鼻叫喚と化しており、その原因は全てドクターにある。
「殲滅作戦を行う」
突如として宣言された、ドクターのそれは――、
「めんどくさいから三か所全部一気にやっちゃおう」
理性回復材を用いた直後でありながら、その正気性を疑わせるもので。
誰が止めても、頑として考えを変えない、厄介なものであった。
結果として、殲滅作戦は三か所ともに成功はした。
――が、当然全員が無事とはいかず、戻ってきたオペレーターを、動ける者たちで何とか手当をしている現状が今。
私は開発専門であるし、作戦にも手当にも参加はしていない……が。
私の持つミーボをフル稼働し、備品の運搬やありとあらゆる雑用を一手に引き受けている。
即席で医療用ドローンを複数作り、それをミーボに乗せて必要な場所へ届ける。
突貫も突貫だし、この時は全オペレーターが不眠不休でそれぞれに与えられた役割を全う。
無事に、基地内の負傷者は居なくなり、怒りの休暇申請を叩きつけたオペレーター達は宿舎に戻り、私を含めた医療従事者は、ようやく一息をつくことが出来た。
「あー、脳みそが甘いコーヒーをご所望だー」
戻ってきたミーボの数を確認し、限界を感じてカフェインと糖分を摂取するべく基地の休憩所へと向かうとき。
ふと視線を向けた、サイレンスの宿舎の前に。
顔を近づけるサイレンスとサリアの姿が。
殲滅作戦から戻ってきたままのボロボロの服装。
遠くからでも分かる、くたびれた顔。
二人とも徹夜での作業を終えた後で、お互いがお互いを求めたのだろう。
(お熱いねぇ)
なんて感想を持ちながら、私は休憩所へと向かう足の速度を、少しだけ上げた。
*
「タバコは嫌いではなかったのか?」
「吸わないとやってられないから」
タバコを吸う暇すらない治療を終え、ようやく……と外に出ようとすると。
サイレンスから服の裾を掴まれ、私も行く、と伝えられ。
どこまで連れて行くかと考えたが、どうせならとサイレンスの宿舎前まで足を運び。
タバコを嫌っていた筈の彼女から、少しだけ距離を取ってから火をつけると……。
「一本頂戴」
と、声をかけられた。
珍しい……というよりは稀有。
それこそいつ振りか分からない、彼女がタバコを吸う姿を想像し、一瞬だけ胸の鼓動が変わる。
無言で一本取り出し差し出せば、それを受け取り口に咥えて……。
タバコの先端を、私が吸っているタバコの先端へと押し付けてくる。
身長差があるせいで、つま先立ちして震えながら。
シガーキスと呼ばれる行為を経て、彼女は紫煙を
明らかに吸い慣れていない、濃い白の煙を吐き出すと、私が取った距離分を詰め、寄りかかってきた。
「大変だった」
「ドクターには後で説教だ。あれほどまでに無茶で無謀だと言ったのに聞く耳を持たず、挙句このざまだ。何名か消えていてもおかしくなかったぞ」
全く、ドクターは何を考えていたのか。
こうなることは明白であっただろうに。
「でも、乗り切れた」
「……結果論だ。どう転ぶかは、本当に分からなかった」
サイレンスのものとは違う、透明感が強い煙を吐き出しながら、それでもこうして並べていることに安堵する。
これでイフリータやサイレンスを失っていれば、私はドクターを殴り殺していただろう。
そうならないよう、今後ドクターには、今回のようなことが無いようにしてもらいたいものだ。
「じゃ、吸い終わったから宿舎にいるよ。あと一人、治療が必要なオペレーターがいるみたいだからね」
そう言うとサイレンスは、吸っていたタバコを地面に落とし、踏みつけて消火。
私が怪我をしているわき腹を二回突くと、そのまま宿舎の中へと入っていく。
「やっぱり不味いね。……タバコ」
中に入りきる前に投げたその言葉で、私はようやく、彼女が少し無理をして、私に付き合ってくれたことが分かった。
まずタバコがエモい。
んで、女性が吸ってる事、吸っている女性が疲れていること、そして、その女性は普段はかっこいい事。
これらの要素が加われば、万人を尊死させるエモさの完成。
そこにシガーキスなんて加われば奥さん、死人が出ますわよ。