BLDTroiaSの日常 アライさん編第三話 作:アライさん
ミッション失敗から数日が経過したある日。机に向かい塗料で汚れた手で作業しているリアルアライさん。その手が止まり満足そうな溜息を一つ付いた。『出来た…強襲型-R GM custom…英訳すればGM custom assault type-Rかな?ちょっと長いね。カスタムTYPE-Rかカスタム-Rかな。呼称は…よろしくな新型君』今出来る事を詰め込んだ新型機。強くなりたい。その願いを込めたガンプラ
ジム系をベースにし機体各所に追加装甲を施し両腰のサイドアーマーにはアームに装備された大口径のビーム砲が脚部には追加ブースターを付けたシンプルな見た目だか、背部には特徴的なバックパックが装着されている。大気圏単独飛行を可能とする為大型スラスターと強化ウィング、スタビライザーが取り付けてありオマケに腰リアアーマーには中型ブースターまで取り付けて有り推進力はかなりのモノだと推測出来る。反面武装はライフルとサーベル、腰部ビーム砲二門、頭部バルカン二門と少なく貧相に見えるが戦いは数でも無いし当たらければどうと言う事は無い
『さて試運転がてら探索ミッションでも行こうかね?』とダイバーギアを取り出し家庭用コンシューマ筐体とリンクさせカスタム-Rをスキャンさせた。一瞬でリアルからGBNへ意識が移り行く。目を開ければ見慣れたエントランス。GBNのロビーだ。フェースネストには寄らず一直線にミッションカウンターへと向かい森林エリアの探索ミッションを受注した。探索ミッション。難易度は低いし重要度も低い。ただリアルの自然をスキャニングした大自然は雄大で豊かだ。色んな昆虫、魚、動植物が、各エリアに存在し珍しい種類も沢山存在する。故に収集家も多く珍しい種類は通常より高値で買い取ってくれる。お小遣い稼ぎには最適なミッションだ。アライさんはミッションに出る前にウィンドを開きダイバールックを変更した。虫捕り網、虫籠、麦藁帽子、ランニングシャツ、短パン。見事な夏休みの虫捕り少年仕様。何故か探索にはこの姿と決まっている。『さてさて…行きますか…』
フィールドまではサーバー移動すれば良いのだが折角の飛行能力試さずにはいられない…制限時間の無い探索ミッションの最大の魅力だ
急上昇、急降下、高速スラローム、低空飛行。全て順調に高い平均速度で機動する。我ながら良いモノだ…
目的の森林エリアに辿り着き邪魔にならない場所に機体を停止させた
『今回のターゲットはカブトムシとミヤマクワガタか…大型が獲れるポイントにはオオクワガタも居た筈…』マップを見ながらポイントを選ぶアライさん。彼は探索ミッションでは結構名の知れた人物だった。其れ故大型サイズが居るポイントも熟知しているが乱獲はしないそれがポリシー
鬱蒼とした森に分入りポイントに向かう。目印は黄色い大きな花弁が特徴的な花。そこから更に山深くまで入って行くのだが、目印の花が無い…周りをキョロキョロと見廻すと大自然には似つかわしく無い世紀末的モヒカン男が目印の花を無残に引き抜き握り締めていた。『ヒャッハァー!こんなレアな花初めて見たぜぇ!こりゃあ高値で売り捌けるぜぇ』ふざけた見た目でふざけた事を言っている
『おいおい…来る世界間違えてるんじゃ無いか?あ゛あ゛ぁ゛?世紀末雑魚さんよぉ!』強い怒りと殺意を滲ませながら普段とは想像出来ない低く荒っぽい声。いきなりの殺意満載の暴言を投げ付けられ一瞬怯んだモヒカンだが顔を真っ赤にし怒りで全身震わせている。言い返せない様だ…なら更に煽りを入れてみるか…『どうした?黙って?まさか!お前!泣いてるのかよ?おいおい泣くなよ、ログアウトしてママに慰めて貰えよ。さっさとその汚い手ェからその綺麗な花を離せ』随分性格の悪い幼稚な煽りだがモヒカンには効果抜群の様でいきなり殴り掛かって来た
『今度は暴力かよ…GBNなんだからGBNらしいやり方でケリ付ければ良いのに…』躱し受け流しながら文句を言うアライさん。その文句に反応したのか動きを止め嫌な笑みを浮かべながら『良いぜぇ?そのGBNらしいやり方でケリ付けてやるぜぇ?オラァ付いて来い』と言いウィンドウを操作しながら歩き出した。投げ捨てられた花を回収し一時的にアイテムボックスに保管する。詳しい人に診てもらわなければ…
モヒカンは一足先に平原に降り気持ち悪い笑顔で待っていた。『オラァ、早くご自慢のガンプラ出せよ』幼稚過ぎて構う気にもなれず無言でカスタム-Rを呼び出すアライさん。アライさんの機体を見てモヒカンは馬鹿笑いを始める『アッヒャヒャヒャ、傑作だぜぇ…カッコ付けた割にはヤラレ役のジム…雑魚はどっちだよ?』馬鹿笑いしながらモヒカンは自機の呼び出しを始める…現れた巨大な影…『サイコ…ガンダム …』思わず巨大なMSの名称を呟いた