嘘つき探偵と幻想郷   作:kohet(旧名コヘヘ)

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過ちて改めざる是を過ちと謂う

 

オオスは伊吹萃香へ報復したいだけの善良な里人である。そんな奴がいてたまるか。

 

それなのに異常気象と地震という天変地異を起こす糞みたいな奴に邪魔されていた。

 

ある程度の情報と推理ができたオオスは八雲紫に情報を渡した。これ以上は元凶にバレるのでオオスがやるにしても許可が欲しかった。

 

 

具体的な通信方法はドレミーの夢の世界である。オオスは八雲紫へ電波を送信した。

とはいっても簡単な内容である。オオスの認識では大したことはしていない。

 

 

気象がおかしく地震の前触れが観測されていること。冥界では霊魂が減少傾向にあること。

 

妖夢の白楼剣は盗難も乱用もされていない、死神が働いているわけでもなく相変わらずサボっている。

月の都の玉兎通信網をエゴサしたが、仕事に対する愚痴と関係ない噂しかない等。

 

これらの状況から導き出される犯人は天人である可能性が高い。魂を変換して気象に干渉し、地震を誘発している。

 

オオスが本気で動けば犯人の無力化はできても異変の無力化は無理である。

 

何時起こるかわからない幻想郷壊滅レベルの地震に怯えなければならない。

 

最悪の可能性として犯人の関係者が報復として地震を起こす可能性がある。

 

 

異変になれば天界側も認識し交渉可能かもしれないが、本当に面倒臭いことをしてくれたとオオスは若干愚痴が入った。

 

 

「最悪に備えているがバレないようにしています。何か必要なら呼んでください」

オオスは紫に電波を送信した。内容には推測や仮定が入るができる範囲では推理したつもりである。

 

幻想郷の危機なのでこれ以上知らせないわけにもいかないとオオスはため息を吐いた。

 

過去、三途の川に大量の幽霊を送り込んだ際に怒られたオオスはどいつもこいつもサボりやがってと呪詛を吐いた。

 

オオスが霊魂問題をガチガチに対策すれば今度は四季映姫辺りが出てきて問題になる。

 

死人を減らすことで対策していると自分を誤魔化していた。

 

 

「そういうことは余りしないでくださいね。…本当に」

ドレミーはオオスのため息を見て指摘した。こちらがため息をしたい。

 

ドレミーは夢の世界の管理人である。このような真似をしないで欲しかった。

 

なお、ドレミーの夢手帳のオオスの項目では現在進行系でオオスの愚痴と電波で埋め尽くされている。

無駄に高度な暗号化しており読み解くのも面倒だったりする。

ドレミーはオオスへ読心術を試みる奴がいたら発狂すると確信していた。

 

自分の能力へ10点満点で11点をつける古明地さとりは発狂どころかオオスの暗号化以前の思考を読心術で抜き取っている。

 

嫌われ者ランキングぶっちぎりの一位であるさとり妖怪でさとりを名乗る地底の支配者している妖怪はドレミーの考えているよりも格が違った。

オオスが無駄に手を変え品を対策をしてくるので妖怪として必然的に進化を迫られているのが大きかった。

これでさとりに体力さえあればとオオスが惜しむ程度にはヤバい妖怪となっている。

それでもオオスがその気になれば思考を空にしてさとりを無視して行動できた。そうなると勝ち負け以前の問題になるので酷いとさとりは思っている。

こいしの無意識にガチガチのテロリストが加わっているのは酷すぎた。

 

 

ドレミーは夢の世界の支配者としてオオスへ色々言いたいことがあったが、月の都の連中が槐安通路によって地上等と繋いでいると指摘されるとほぼ言い返せなかった。

 

オオスとしては純粋な疑問で聞いただけであり、特に他意はないのも酷い。

 

ドレミーが本気で駄目とオオスに押し切れば別な方法を取っていたが、ドレミーもそこまでは読み取れない。

 

オオスの思考はドレミーに対して本当に駄目なのかという無邪気な疑問で埋め尽くされていた。

 

オオスは夢の世界でのやり取りは天人に伝わらない可能性が一番高いので行っている。

 

月の都の兎、玉兎は獏であるドレミーを槐安通路で出会うことを恐れていた。

 

月の都が持ち前の技術力で夢にまで進出し、一部妥協しなければならなかったのだろうとオオスは同情していた。同情するなら辞めろとドレミーは憤慨する。

 

オオスは夢の世界ではそこまで考えないようにしているのでドレミーも翻弄されていた。

 

夢の世界では夢魂により感情が発露するのでオオスのような制御している存在はこれまで存在しなかった。オオスも影響を受けているのだが、意味不明な電波を発信し続けている。

 

 

 

そんな電波を受信した八雲紫は驚きつつもその内容を読み解き、そして全てを理解した。

 

「ああ……不義にして富み、かつ貴きは我において浮雲の如し」

オオスの電波を受信した紫はその内容に思わず呪詛が漏れた。

 

どこまで強欲なのだ天界の天人くずれはという意味である。

 

 

紫は幻想郷の天界を知っていた。故にオオスの推理が当たっていることを確信した。

 

非想非非想天、『有頂天』にいる天人くずれの一族ならば可能かもしれないとまで推理できた。

 

天界等の諸事情を知らないはずのオオスが天人が犯人と断言できることは異常だった。

 

良くて気象がおかしいとか地震の可能性を読み解くまでである。

 

 

「どいつもこいつも皆好き勝手しているのが悪いわね」

紫はオオスの報告の感想を述べた。一番好き勝手にしているようで一番働いているのがオオスである。

 

オオスは最近違和感のある行動をしていたのを紫は知っていた。

 

八雲紫は幻想郷の賢者として働いているのでオオスを四六時中見ているわけはない。

 

被害軽減の為に行動と何故このような事が起きているかの推理していたのだと納得した。

 

 

例えばだが、被害を軽減する為に死神にもさっさと霊魂を三途の川に渡せと発破かけていたのだとようやくわかった。

 

オオスが小野塚小町が出す死者予報を対策として有難がるのではなく、仕事を急かしているのを紫は知っていた。

 

里人の被害を減らせるので注意するのは妙だなとは思っていた紫はオオスの行動に納得した。

 

 

紫は長年の知識もあり一瞬で推理できた。

 

しかし、それもオオスが有り得る可能性を検証し尽くした結果が大きかった。

 

それ故に対策をするにも大きくは動けない事が理解できた。

 

天界に関して殆ど知らないオオスすら現段階で元凶を滅ぼすことは不味いと指摘している。

 

紫と同じくらい犯人を滅したい気持ちを隠していると思うと落ち着いた。

 

同時に元凶へ更に怒りが増した。もう彼は休みたがっているのだから手を煩わせるなという感情である。

 

 

本人はそれで良いと納得している組織の勢力とはワケが違う。紫は『癲狂櫟林』の面々に複雑な感情を抱いていた。

 

オオスの自業自得であることは確かだが、ああいうことをやりたくないのがオオスの本質だと知っていた。

 

 

「……貴方にお願いが出来る予定なのだけど大丈夫かしらっと」

紫はオオスの電波に電波で返した。

 

オオスの電波はご丁寧にも返信用フォーマットが存在する。今ではないがあることはある。

 

オオスはもう基本的に無視していて構わないが、そう言って休むような性質ではないと紫は知っていた。

 

その為、いつ頼むかわからない仕事があるので備えるように言うことで多少の重荷を減らすことにした。

 

オオスは理解できないが守るギリギリを紫は攻めていた。

 

 

返信を受信したオオスは違和感を覚えつつ、八雲紫のやや不合理な依頼を踏まえて余力を残して行動するようになった。

 

紫の願い通り、オオスは気が付かない内に久しぶりの安息を得ることになった。

本来紫の仕事なのでオオスもギリギリ紫の厚意に気が付かなかった。

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