嘘つき探偵と幻想郷   作:kohet(旧名コヘヘ)

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ねぇねぇ、輝夜さんどんな気持ちですか?

迷いの竹林の奥にある大きな邸。永遠亭と名のつくその建物はある日を境に突然と現れた。

否、元々大昔から誰にも知られずひっそりと幻想郷に存在していた。

それが現れるようになったことは、永遠亭の主、輝夜が永遠の魔法を解くことで幻想郷と共に生きる決意の表れであることは永遠亭の面々とそれを見ていた男しかまだ知らない。

 

月の光が竹林を照らし、その光によって永遠亭が荘厳な雰囲気を醸し出している。

そこに二人の少女がいた。魔理沙とアリスであった。

 

「古屋敷をあさるのは楽しいぜ」

魔理沙はそう言って永遠亭を見てあげて言った。

 

「あなたと一緒にしないでくれるかしら?」

アリスは魔理沙にそう吐き捨てた。

 

「だったら、一緒に来なければ良いのに」

魔理沙はそう言ってアリスに苦言を呈した。

 

「…」

アリスは反論できずに沈黙した。

 

そこへ、

「ちょっと、待ちなさい!」

月の兎、鈴仙がここは通さないとばかりに手を広げて二人へ警告した。

 

「早速出たぜ」

魔理沙はそう言って戦闘態勢に入った。

 

「ちょっと魔理沙。アンタ、アポ取っているとか言ってなかった?」

アリスは魔理沙が永遠亭にアポを取っているというからついて来たのだった。

そうでなければ盗人の真似等アリスはしない。

 

「何だよ。いつものことじゃないか」

魔理沙はそう嘯いてしらばっくれた。最悪、アリスを囮にする気だった。

アリスのコレクター魂を煽ってついて来るように誘導していた。…実に卑劣である。

 

だが、

「…それはいけませんね。実にいけない」

風から実体へと変化し、オオスが現れて魔理沙へ言った。

マナー違反は誅殺である。

 

「ひぃ!出た!!」

鈴仙は自身が気づかない間に来た突然の訪問者に、オバケでも出たかのように怯んだ。

 

「何か化け物が出たみたいな反応してるぞ、おい」

魔理沙はオオスが人外の術を行使するのに呆れ、鈴仙の反応を見て呆れた。

この男は一体何を仕出かしたのか。

 

「こんばんは。鈴仙さんにアリスさん、魔理沙さん。

 鈴仙さん。例の件でオオスが来たと輝夜さんに伝えてください」

オオスは泥棒のいう事は無視しつつも優雅に挨拶をした。

その背には何かを固く結び付けていた。

 

「はい!只今!」

鈴仙は一刻も早くその場から逃げたいというような反応で輝夜を呼びに行った。

…実際、オオスが来たら何よりも早く報告するように鈴仙は言われていた。断じて敵前逃亡ではない。

 

「こんばんは。久しぶりね元気にしてた?」

アリスはそのような些事を気にせずオオスへ挨拶を返す。久方ぶりの友人と再会したかのような様子である。

魔理沙は珍しいアリスを見たと言わんばかりの表情であった。

 

「お久し振りです。元気にしていました。

 …私はここの主にアポ取ってあるのでよかったら一緒に来ませんか?」

オオスはアリスへ誘いの言葉をかけた。

横の泥棒とは違い、アリスは騙されて連れてこられた挙句、何もなしに帰るとなれば可哀想であったからだ。

 

「あら、良いのかしら」

アリスはオオスの提案に嬉しそうに答えた。魔理沙と一緒では泥棒であるからなおのことであった。

 

「おい、私を無視して会話するなよ」

魔理沙はオオスとアリスの間に入ってそう言った。

 

しかし、

「だって、魔理沙と一緒だと泥棒じゃない」

アリスは正論を言った。これ以上ないくらい見事な返しだとオオスは思った。

オオスはアリスと何度か会話するようになったが、アリスは本当に良い娘である。

 

「無視したというわけでは…ああ、魔理沙さんも来ます?

 面白い物を手に入れまして。見世物もあります」

オオスはこれから行われるショーを思い出し、今回ばかりは泥棒だろうが歓迎しようと暗い笑顔で魔理沙に提案した。

それに一応、アリスと仲良くなるきっかけでもある。あの後、返したとはいえ恩もあった。

 

「…何かすげぇ悪い笑顔してんな。でも、気になるな」

魔理沙はオオスに似合い過ぎる悪い笑顔に引いた。だが、気になる物は気になる。

 

「ええ、きっと楽しい見世物になります」

オオスは断言した。わざわざ観客まで来てくれるとは何て素晴らしい日だ。

オオスが予め伝えておいたため、巻き込まれないよう隠れて見ている友てゐも喜ばしいに違いない。

オオスは心からこの日に感謝した。友との友情に乾杯である。

 

「あら、確かにそこまで断言されると気になるわね」

アリスはそう言ってオオスの背中にある何かを見つめていた。

 

すると、

「姫様が客人纏めて大広間にお通しするようにとのことです!」

鈴仙が大慌てでやって来た。魔理沙もアリスも連れて来るようにとのことだ。

 

「…フフフ。やはりな。そちらの性格はお見通しだ」

オオスは輝夜の性格を読み切っていた。思い通り過ぎて頬を思わず釣り上げてしまう。

 

「うわぁ、すげぇ悪い顔だ。捕まえた方が良いんじゃないか?」

魔理沙はオオスを指刺してそう言った。本当に悪者にしか見えない。

 

「正直、魔理沙の言うことに賛成したくはないけど…そうかも」

アリスもオオスの暗い笑みに少々引いた。オオスのそれは余りにも似合い過ぎていた。

 

 

 

永遠亭の大広間には竜宮城とでも言うべき歓迎の用意がされていた。

輝夜の能力でいつでも迎えられるように歓迎の場だけ時間を止めていたに違いない。

オオスは竜宮城に関しては永琳がこの宴を皮肉ったに違いないと確信した。

 

…そこまでするなら輝夜を止めろとオオスは思った。永琳は黙って立ったままだ。

 

「こんなところまでようこそお客様方」

輝夜はそう言って古風な振舞いで礼を持って迎えた。

 

何だか結婚式の客人を迎えるような振舞いだとアリスは思った。

 

「一人は泥棒ですよ」

オオスはそんな輝夜を茶化すように言った。

 

「泥棒だってお客様じゃない?それとも往生際が悪いのかしら」

輝夜はそう言って暗い笑みを浮かべてオオスへ言った。

 

「誰が泥棒か!」

魔理沙は思わず叫んだ。実に失礼であると魔理沙は思った。

 

「泥棒でしょ。アンタは」

アリスは魔理沙に吐き捨てた。

 

そして何となくだが、今回は輝夜が仕掛けてオオスが反撃しているようだと悟った。

オオスはどちらかというと被害者であると知り、アリスは何故かホッとした。

 

「さて、遂に渡す覚悟ができたようね。今宵のお客様は大切に持て成さなきゃいけなくなりそうね」

輝夜はオオスを見て、そして客人を見てそう言った。

輝夜は実に楽しそうな発言とは裏腹に美しいが暗い笑みであった。

 

「そうですね。私としても是非そうしていただきたい」

オオスは輝夜に賛同した。こちらも見てくれは美しいが暗い笑みである。

 

「何だ、私は悪の巣窟にでも入り込んでしまったのか?」

魔理沙は思わずそう呟いた。何かこの空間が怖い。

 

「ふふふ。面白いわね」

アリスは思わずくすくすと笑った。何となくだが、この宴会の主題がわかってきたからだ。

 

そして、

「さぁ、約束の品を見せてもらいましょうか!私の目に叶う宝物を!!」

輝夜がオオスへ問いかけた。…難題の解決の時間である。

 

「ええ、これに包んであります」

オオスは淡々と輝夜に返した。…難題は別の解法で示してやる。

 

 

 

少しばかり状況が読めない魔理沙はこっそりアリスへ話しかけていた。

 

「何だ、お宝自慢か。…しかし、私もコレクターとして興味深いぜ」

魔理沙はオオスと輝夜のお宝自慢に興味深々だった。

 

「魔理沙は兎も角、私も気になるわね。二人とも随分な収集家みたいだし」

アリスは魔理沙に返した。実際、オオスが何を持って来たのかは気になった。

 

「そうなのか?お姫様の輝夜は兎も角」

魔理沙は意外だという反応を示した。

 

オオスは普段それほど贅沢している様子を人里で見たことはなかった。

諸事情で貧困で苦しむことになった家庭には無利子で金を貸したりしているし、宴会の時等、確かに金を出し惜しみしていなかった。

どちらかというと、必要な時しか金を使わないイメージだった。

 

「彼、魔法の森で偶に魔道具の実験しに来ているわよ。何度か見せて貰った品々は中々だったわ」

アリスはオオスの作成したという魔道具を思い出しながらそう言った。

 

オオスは何度か夜の魔法の森の奥でアリスと遭遇したり、アリスがオオスを家に招いたりしていた。

 

例えば、春の剣『春季光星』で魔法の森で花や山菜を栽培する実験。

山菜で栽培できたものは分けて貰った。

他には、肉体ダメージを他に移す『代わり身』。鈴仙との戦闘で使用したものである。

アリスも魔法使いなら肉体面で不安だろうと貰った。なお、オオスはパチュリーにも渡してある。

他にも、吹いている間は周囲の光を吸収する『闇のフルート』等々である。

 

オオスはアリスに場所代として見せたり、提供したりしていた。

オオスとアリスは家で二人きりになっても未だに会話は基本的にない。無言である。

 

アリスはオオスが来るときに備えて買い出しを偶にするが、その度に魔理沙が食い散らかしに来る。…魔理沙は非常に間が悪かった。

 

「…普通の里人が聞いて呆れるぜ。今更だけど」

魔理沙はアリスの刺すような視線に違和感を覚えながらもオオスへ呆れの言葉を発した。

 

 

そんなアリスと魔理沙の会話は一切聞いていないオオスと輝夜の口上は頂点に達しつつあった。

 

「では、お見せしましょう」

オオスはそう言って背の包みを外す。

 

「良い覚悟ね」

輝夜は潔く下したオオスを見て言った。

 

だが、

「私が鬼の楽園まで赴き」

オオスはことの経緯を説明し始めた。

 

「…うん?」

輝夜はおかしいことを聞いた。

オオスは火鼠の皮衣をアラル海というところで手に入れたとか言っていなかったか。

 

「鬼達へ私の芸が気に食わなければその場で酒の肴にしろと宣言し」

オオスはさらっと狂気染みたことを言い出した。

 

「ちょっと、待って」

輝夜は色んな意味で混乱した。…危ないことをするなというのが一番に出てきた。

 

「私の見事な芸の礼として受け取った鬼の秘宝」

オオスは輝夜の様子に気づくことなく話を続けた。

 

そして、

「鬼の四天王の一人星熊勇儀の星熊盃です!」

オオスは包みを外し、高らかに星の模様がある大きな赤い盃を取り出した。

見る限り傷一つない飾り気がないながらも気高さを感じる見事な盃であった。

 

「ちょっと、待って火鼠の皮衣は!?」

輝夜は叫んだ。思っていたのと違う。どうなっている。

 

「…なんのことですか?鬼の秘宝ですよ。本物ですよ」

オオスは輝夜にしらばっくれた。

輝夜が望みのお眼鏡に叶う品である褒めたたえよと言わんばかりだ。

 

「鬼って萃香みたいなのか?」

魔理沙は良くわからないが、以前戦った鬼である萃香を思い出して言った。

 

「鬼の四天王と言ったらあの妖怪の山にいたっていう?」

アリスは驚いた。萃香と交戦した後、鬼について調べたら真っ先に出てきた名だった。

今はもう幻想郷にさえいない鬼達の頂点、それが鬼の四天王だ。

 

「その通り。流石、アリスさん博識でらっしゃる。

 …かぐや姫ともあろう方が知らないわけないですよね?」

オオスはアリスに同意した。

そして、鬼が現役で外の世界にいた輝夜なら知らないはずはないと確認した。

 

「…これは本物だと思うわ。でも、私は実物を見たわけではない。

 本物だとしたらこれは注いだ酒の格を上げる鬼の名品のはず」

輝夜もその存在は知っていた。

鬼退治という血生臭い穢れを忌み嫌い、論外として難題に上げなかったものであった。

 

確かに、火鼠の皮衣に匹敵するものだ。本物ならば納得するほかない。…認めたくはないが。

 

「鈴仙!お酒持ってきて頂戴!」

輝夜は鈴仙に命じた。本物だと確信しているが、納得するかは別だった。

 

「はい!姫様」

いつも以上に険しい様子の輝夜にビシッと鈴仙は答えて酒を取りに行った。

 

「…助け船はいらなかったわね」

これまで黙っていた永琳は呟いた。

このような形では輝夜が後々後悔しそうだと思ったのでオオスを助ける品を用意していたが無駄に終わった。

 

 

 

輝夜は鈴仙から受け取った酒を盃に注ぎ飲んだ。

 

「ね?本物だったでしょう」

オオスはそう言って輝夜に笑顔で聞いた。…実に陰湿である。

 

「…本物ね。…私の負けだわ」

輝夜はそう言って敗北を素直に認めた。

 

「…負けとか勝ちとかどうでも良いですよ。約束ですからね。

 私が約束を破る男ではないと示したのみ」

余りにあっさりと敗北を認めたのでオオスは予定していた揶揄いはせずにそう言った。

 

「…そう言えば肝試しの時すっぽかされたとか言っていたわね」

アリスは輝夜の肝試しでの様子を思い出していった。

 

「それの謝罪として持って来たのか?」

魔理沙もアリスの言葉で思い出してオオスへ尋ねた。

 

「…まぁ、そうなります」

オオスは同意した。…輝夜から約束破った扱いされてキレたのを再び思い出してきた。

 

「でも、火鼠の皮衣って無茶苦茶過ぎるわ」

アリスが呆れて輝夜に言った。オオスに無茶ぶりし過ぎであると。

 

「私持っています。火鼠の皮衣」

オオスはしれっと言った。だから渡したくないのだが。

 

「えっ!?」

アリスは驚きの声でオオスに振り向いた。魔理沙は絶句していた。

 

「ねぇねぇ、輝夜さんどんな気持ちですか?

 私がアレを渡したくないって泣き縋って頭を押さえつけようとしたんでしょう?

 どうです?ぐうの音も出ないようなお宝を私が持って来た気持ちは?」

オオスは輝夜に陰湿な笑みを持ってなじるように言う。実に陰険極まりない。

 

「うわぁ…これは酷いぜ」

魔理沙はオオスの様子を見てドン引きした。

 

「見事なまでの死体蹴りね」

アリスも魔理沙に同意した。酷い光景だった。

 

「流石にその辺にしてあげてくれないかしら?

 姫様をきつく止めなかった私も悪かったから…」

永琳も流石にオオスのこの死体蹴りには止めに入った。

最初は輝夜に良い薬だと思ったが、オオスは余りにも酷過ぎた。

 

だが、

「ふ、ふふふ…」

輝夜は笑っていた。

 

「上等だわ…難題をクリアするだけあるわ」

輝夜は目が笑っていないが、何かを決意したような目をしていた。

 

「輝夜さん?」

オオスは何となく嫌な予感がした。だが、何かわからないので輝夜を呼びかける。

 

「覚えていなさい!今日の所は引き下がってあげるわ!!

 …鈴仙、宴の準備は出来ているわよね!」

輝夜はオオスへ捨て台詞を吐き、鈴仙に詰め寄った。

…実際に宴の準備は出来ているどころか目の前にあった。

 

「は、はい。でもあれ祝勝会では…」

鈴仙は思わず余計なことを言う。

オオスの頭を押さえる祝勝会、もしくは結婚式とかではなかったかと輝夜に聞く。

 

「何言っているのかしら、鈴仙?聞こえなかったのだけど」

輝夜は余計なことを言った鈴仙を睨みつけた。輝夜にしては珍しく本気で威圧していた。

 

「今すぐに!!」

また兵隊のような敬礼を持って鈴仙は答えた。

 

「…さあ、飲むわよ!鬼の宝で宴会よ!!」

輝夜は客人を持て成して宴会を開始することにした。

予定より二人増えた程度問題ではなかった。

 

「輝夜、今日はやけにアグレッシブじゃないか?」

魔理沙はアリスに尋ねた。

 

「…まぁ、そうなるかもしれないわね」

アリスは魔理沙の問を無視し、ある意味輝夜に同情した。

 

だが、

「いやあ、良い者が見られた。私も今日も飲みましょう。

 さて、宴会芸の一つでもしましょうかね」

オオスは更に火に油を注いだ。爽やかな笑顔である。

 

「…今日『も』?」

輝夜はギギギと音を立てるような仕草でオオスを見て聞いた。

 

「ええ、今日も」

オオスは輝夜が意図を読み取ったことに気が付き喜びの笑みを持って答えた。

妹紅とは言っていないが、誰だろうね?一緒に飲んだのは?

オオスの目は輝夜にそう言っていた。

 

「あー!あー!」

輝夜は乱心した。御乱心である。

 

「姫様落ち着いて!ああ、だから止めたのに…」

永琳は言葉を失った乱心の輝夜を止めに入る。

輝夜がここまで乱心したのは長い期間一緒にいた永琳でさえ見たことがなかった。

 

…良くも悪くも目の前の男は輝夜に影響を与える。永琳は改めてそう思った。

 

「折角、永遠亭の主が用意した酒の肴。

 …星熊盃を手に入れる経緯を舞いで見せましょうかね?」

そう言ってオオスは懐から扇を出して舞いをすることを宣言した。

 

「題名は『失われた甘味を求めて』とでもしましょうかね」

オオスは暴れる輝夜やオオスの振舞いに呆れる観客を前に題を決めて言った。

 

甘味を盗んだ泥棒を追いかけたら鬼の楽園にたどり着き、殺気交じり鬼達の宴会で舞いを踊り、鬼達から認められるという内容だった。

そこが旧地獄、地底とはわからないように舞いを披露する。一応、危険な場所だから。

 

オオスの舞いは滑稽な内容であり、酒の肴としてうってつけだった。

…その内容は輝夜の自棄酒を更に煽った。てゐも遠巻きに腹抱えて笑っていた。

 

実に楽しい宴会だとオオスは思った。このような日々が続けばよいのに。

オオスはそう思いながら舞いを終わり、酒を持って観客に答えた。

 

 

 

なお、魔理沙は途中で抜け出し、永遠亭の宝物をこっそり盗もうとしたのでオオスは即吊るした。

拘束には鈴仙にも手伝わせた。オオスは、今回は魔理沙に容赦しなかった。

 

「年頃の娘に何てことしやがる!離せ!!」

魔理沙はオオスに向かって叫んだ。ガチで拘束し、魔理沙を十字架にかけている。

外の世界のロで始まる恐ろしい国で学んだ捕縛術である。

幻想郷出身の魔理沙では解くのは難しいだろう。

 

「鈴仙さんの気が済んだら解いてくださるそうです。その拘束術は幻想郷の物ではありません。…全ては永遠亭の守護者である鈴仙さんの指示です」

オオスは鈴仙に全ての責任を押し付けて逃げた。

 

「ちょっと!待って!!」

鈴仙は叫んだ。解き方がわからない。

…実際のところは、鈴仙なら落ち着けばすぐに解けるものである。鈴仙はパニックになっていた。

 

「鈴仙、後で覚えていろ!!」

魔理沙は鈴仙を標的に移した。

 

それが鈴仙を更に焦らせた。鈴仙は拘束を解けるのに解かない。魔理沙はそう思った。

…想定外だが、オオスの言葉の信用性が増す結果となった。

 

 

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