夏の海を渡る恋心。   作:ヨコヨコ

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幼いころの夢、かなえたいと願い追いかけていった人生。

その願いは、海と一緒にいつの日か流れすぎていった。


第1話 修羅

カタカタ・・・キーボードを叩く音がふと止まる。

 

「もう7時・・・結局徹夜じゃん・・・」

 

昨日の昼過ぎから仕事して夕食すら食べずに仕事した結果連続仕事継続時間の自己記録更新か。笑える。

 

「上にあげないといけない書類に嘆願書、挙句の果てに経理まで。最後の経理部の仕事じゃんか。」管理職の意味を問いたい。

 

とりあえず終わったら飯食って寝よう。明日はオフだし、溜まってるゲームもあるし。

 

その時だった。ポケットに入っている私物の携帯に着信。画面・・・うわぁ、出たくねぇ。

それもそうだ。画面には宗谷真霜の文字。僕の幼馴染兼片思い中の相手だが、私物にかけるってことは何かしらのストレス発散に付き合わされること間違いなし。

前回は24時間耐久映画鑑賞、その前は明けでショッピング。

 

何があれかって、向こう体力考えてくれないことだ。っていうか最近ストレスなんて何もないだろうに。

 

その時、職務用の内線が鳴った。何かあったか?

 

「はい、保安観察し・・・」

 

「あら?我妻さんってば職場にいたのね?」

 

なんてことでしょう。電話してきたのはついさっきまで携帯に電話してた宗谷真霜さんでした。

 

っていうか電話口の向こうで何かメシメシいってるぅ!?えっ、くっそ怖い!!このまま切って逃げたい!!!

 

「ふふっ、今日この後暇かしら?」

 

「あ、あー・・・ごめん真霜姉さん。今日この後予定(飯食って寝る)があるから無理じゃあねっ!!!」

 

とりあえず急ぎじゃない仕事を残し足早に本庁から逃げ出す。というかさっきから視線感じるぅ!!

 

局を出てビル街へ。この辺りは建物が密集していることから迷いやすい区画7年連続一位のいう不名誉な称号をつけられている。いや、電波も悪いし。

 

「こ、ここまでくれば大丈夫でしょ。・・・腹減ったし、この辺りでどこか探そうかな。」

 

適当に近くにあったカフェに入る。そういえば後輩たちがよくいくところとか言ってたっけ。・・・とりあえず一番奥の死角の席にしよううん。ただ混んでるなー・・・

 

「申し訳ございません、ただいま満席でして・・・相席でもよろしいですか?」

 

「あ、僕は大丈夫ですよ。」

 

相席か。それだけ人気の店なんて知らなかった。まぁ一番奥に通してくれた・・・し・・・

 

絶句。そう、青天の霹靂。こんなこと予想外だ。ありえない。

 

なぜ…

 

「なんでここにいる真霜姉さん・・・!!!」

 

「あら、誠也じゃない。そんな顔しないで座ったら?」

 

うわあ、後ろに修羅が見える。座りたくねぇ・・・

 

「もうすぐ真冬も来るし、三人でランチでも・・・ね?」

 

「真霜姉さん。いいかい?片手でマイ箸をひねりつぶしながらお願いするのはお願いじゃなくて恐喝っていうんだよ?知ってる?」

 

俺が知る限り今月だけでもう5本目のはずなんだよなぁ。そろそろ鉄の箸に・・・やめよう、自滅になる。

 

「おーっす、姉ちゃん。誠也も一緒だったのか。」

 

「ここにいる長女に誘い出された結果な。」

 

まぁ、お互いに職場が違う今こんな風に三人で食事を摂る機会なんてあんまりないけど。いくら何でもタイミングが急すぎるんだよなぁ。

 

「おいおい、誠也大丈夫か?」

 

「昨日色々書類が回ってきた結果徹夜なんだよ・・・!!」

 

「まぁまぁ、私が出すから好きなもの食べて元気出しましょ?」

 

こ、この人は・・・!!真冬もよく見たら目に光ないしこいつも無理やり呼び出されてたのか・・・!

 

「ちょっとお花摘みに行ってくるわね?ご飯来たら先に食べてていいから。」

 

真霜姉さんが見えなくなるとどっと疲れがあふれ出す。なんてプレッシャーなんだろう。

 

「で、真冬はなんで捕まった?」

 

「いや、明けで会議が一個あってそれ終わったら拉致されたんだよなぁ。真霜姉ちゃん、今度は何があったんだか。」

 

「保全委員会あたりからまた何か言われたんじゃない?俺もこの間委員会の爺さん方に申請してた新武装の導入を後回しにされてるから。いいとこ、予算で何か言われたんじゃない?」

 

「というか、お前この間まで大湊視察でいなかったんだろ?こっちはこの一週間で3度目だ。」

 

・・・とってもイヤーな予感。

 

「お待たせっ。さぁ、今日は三人一緒に遊ぼ倒すわよ!!」

 

 

 

・・・結論、休みは一日寝るだけで終わりましたとさ。

 

 

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