短編です。とても短いです。当日初動だとこのくらいが限界なんです(血涙)。さっと読んでいっていただけると嬉しいです。
「……店内でお召し上がりになりますか?」
「……テイクアウトで」
私の一言を聞くなりレジの後ろで袋に詰められていくポテト、ポテト、ポテト。このレジのお姉さんもこの異様………ではないと思うけれど、異様と感じる人もいるらしいこの光景に慣れつつあるのか、もう驚かなくなった。
………最初驚かれてた意味も分からないのだけれど。
このようなポテトのヤケ買いは定期的にする。具体的には、何か嫌なことがあった時や、モヤモヤしている時。大人たちが酒の力でやるせない夜を過ごすように、私は何かあったときには、ポテトに溺れて夜を過ごす。
普段は別にポテトが好きなわけではないと言い続けている私だが、結局ポテトには心を落ち着けてくれる効果とかもあるし。何より美味しいし。
……そもそも、なんで今日この”ヤケポテト”をしようかと思ったのか。
ケイに会えていないのである!!!
彼の誕生日に!!!
こんなにも祝ってあげたいのに!!!!
……そんな思いを心の内に秘めて今日一日事務所でケイが来るのを待っていたのだが、ケイは今日も今日とて外での仕事ずくめで結局一度も事務所には顔を出さなかった。
「……はぁ」
ため息が夜の街路に消えていく。
ふと携帯の画面を開けば、ケイに送ろうとして、やはり直接言いたいからと文面を保存したままの、“お誕生日おめでとう”の文字列。
もう送ってしまおうと送信ボタンに指をかけ、やはりどこか満足できなくて指を離す。
やっぱり、直接言いたいなぁ……。
脳内でまた少し大人になった彼の姿を出力してみる。ためしに、ちょうど正面から歩いてきた男性の姿と重ねてみた。
そう、ちょうど
「……ってケイ!?」
その男性と近づいて顔がはっきり見えるようになったら現れた顔は……まさかのケイ本人だった。
…なんで?
……一度は駄目だと思ったケイとの遭遇に、思わず胸が高鳴る。
「あれ、メグ。どうしたのこんな時間に」
「ケイこそ…仕事は?」
「さっき終わって、事務所に顔を出そうかと思ったんだけど…」
ちなみに、毎日事務所に顔を出さなきゃいけないなんて決まりは一切ない。
「なんでこんな時間に事務所に?」
「……うーん、なんとなく?」
「なんとなく…ね…」
なんとなく。
用もないのに事務所に行く理由。
「………ねぇ」
「どうしたの?」
「この後時間、ある?」
ぱぁっ……
その時、余り表情には出ていないけれど、ケイの目の奥で何かが輝いた気がして。私の中の何かが少し暖かくなった気がした。
「一緒にご飯食べようよ。……たくさん買っちゃったから」
両手に提げたポテトの袋を見せつけると、「ふふっ」と笑いが返ってくる。
「なんでそんなに大量に買ったの?」
「……食べるためだけど」
「一人で?」
「…悪い?」
「…ちょっと心配になる食事だよね」
「…別にいいじゃない」
(恥ずかしがる理由なんてみじんもないと思うのだけれど、)少し恥ずかしくなって思わず目を逸らした。
「……で、どうするの?」
「…一緒に食べる」
「じゃ、行こ」
「うん!」
私が家に向かって歩き出すと、ケイが踵を返してついてくる。
これから行われるささやかなバースデーパーティーのことを想うと、頬がどうしても緩んでしまう。
………こんな顔、ケイには見せられないや。
後ろから響いてくる心地いいケイの足音に耳を傾けつつ、
「それにしても本当に気を付けた方がいいよ、食生活」
「ほっときなさいよ!!!」
ポテトちゃんが好きです(突然の告白)。
鰹は銀金とか他のメンバーとかと一緒に居ることが多いのでポテトちゃんと静かなひと時を満喫してほしいなという願いがありまして、こんなお祝いがきっかけに急接近でもしてほしいなって思います。
今後はこういうツイッターに投げるのも長いけど小説にするには短かったようなネタでも積極的に投げていけたらなと思います。
感想お待ちしてます!!