白銀の精霊使い   作:紅凛

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最近前書きで書くことが無くなってきている…
第11話、どうぞ!


第11話  「フィーアの家にて」

 フィーアちゃん特製の手料理を食べ、休憩を終えた頃。フィーアちゃんは早速話題を切り出してきた。

 

 「えっと…何から話しましょうか?答えられる範囲で答えますよ」

 「じゃあ…まずは一応確認から。えっと、フィーアちゃんは闇属性の精霊…っということで良いんですよね?」

 「はい。間違いないです」

 「なんでラルゴ王国に?ほとんどの精霊は精霊の森にいて、人化して外に出て行く精霊なんて数えるほどしかいないのに…」

 「私、幼精のころからこのヴェリアに住んでいるんです。ここの人たちはとても優しくて…私を精霊だと知っても変わらず接してくれているんですよ」

 「そんなこともあるんですね」

 

 どうやらこの街の人たちからすれば、幼いころから一緒に住んでいたフィーアは街に住む人々の娘のようなものらしい。

 

 「誰もが精霊を捕らえて利用しようと考えているわけでは無いんですね」

 「そうですね。…とはいっても国の偉い人たちのほとんどは精霊を利用しようとしているって聞いたことがあります」

 「やっぱりそうですか…」

 

 やはりそれだけ魔法という力はそれだけ強大らしい。魔法を模倣して作られた魔術程度では補えない火力や種類の多さが魔法にはあるのだ。しかし、それでもこの街の人はフィーアちゃんを捕らえるでもなく、恐怖するでもなく、ただ1人の少女として可愛がっていた。

 

 「フィーアちゃん、私達と来ませんか?」

 「アオイさん達と…ですか?」

 「はい。いくらここの人達が親切で捕えて王様に献上したりしないとしても、いつどこでフィーアちゃんが精霊だとこの街の人以外にバレるかわかりません。仮に、フィーアちゃんが戦えるとしても1人ではきっと大変でしょうし…」

 「…確かに、そのほうが安全かもしれません。ですが、その提案を()()()()()()()()()()()()()()()

 「どういうこと?」

 「お二人はここへ来る前に私が襲われていたモンスターを覚えていますか?」

 「えっと…あの不定形のモンスターですよね」

 「そうです。あれはヴェノムといいまして、ここ最近突然発生し始めたモンスターなんです」

 「以前からではないんですね」

 「はい。そしてそのヴェノムは群れで行動していて、森に住む獣人や人間、他のモンスターや動物まで襲ってしまうんです」

 「それは危険だね…」

 「それで、私は街から出て調べていたんですが…どうやらここから少し離れた場所に大きな洞窟ができていたんです。私の記憶ではあんな所に洞窟があった記憶は無いのでおそらくそこがヴェノムたちの巣なのではと予想しています」

 「ということは…フィーアちゃん、もしかしてその巣を潰そうとしてるんですか?」

 「その通りです。今、ヴェノムたちがこの森をうろついているせいで他の住人の方々はほとんど森の外へ出ることができません。なのでせめてもの恩返しに森に住まうヴェノムたちを倒し、森で平和に生きられるようにしたいんです」

 「なるほど…わかりました。そういうことなら私達もお手伝いさせてもらえませんか?」

 「うん。手伝うよ!平和に生きてる人たちがモンスターに襲われて死んじゃうなんてかわいそうだしね」

 「アオイさん…フラメアさん…良いんですか?」

 「もちろんです。私は精霊使いとして…いえ、一人の人間としてフィーアちゃんの手助けをさせてもらいたいです」

 「折角知り合った同じ種族だからね。遠慮なんていらないよ」

 

 私達のその言葉にフィーアちゃんは突然立ち上がり、私達に向かって頭を下げる。

 

 「ありがとうございます。実は、私だけの力ではすべてのヴェノムを討伐するのは無理があると自分で思っていたところなんです。ですが、お二人の力があれば必ず…」

 「任せておいてください。必ずヴェノム達を倒しきって見せますから」

 「ふふ、洞窟の中なら全力で魔法使っても安全そうだね」

 「それでも気を付けてくださいね?私よりフラメアの方が魔法の威力が高いんですから」

 「うっ…それを言うなら碧ちゃんもでしょ?前なんかブルースライムを爆発させてたんだから」

 「私はもう慣れましたから。フィーアちゃんを助けるときに放った矢は爆発しませんでしたよ?」

 「そうだったね…」

 

 フラメアはそういえばと思い出した顔をして項垂れる。まあ、正直必ずしも爆発しないわけでは無いので気を付けておこうと私は心の中で思った。

 

 「そういえば…フィーアちゃんはステータスどうなってるの?良ければ教えてもらってもいい?」

 

 数秒で立ち直ったフラメアはフィーアちゃんにステータスを尋ねる。すると彼女は近くにあった紙にさらさらと何かを書いて手渡してきた。

 

 「これが私のステータスです」

 

 

 【名前】 フィーア(ふぃーあ) 14歳

 

 

 

 所持スキル

 

 【精霊魔法:闇】【召喚獣】【偽装】

 

 

 「フィーアちゃんって14歳だったんですね。てっきり11~12歳かと…」

 「街の人にも良く言われます。…私ってそんな幼く見えますか?」

 

 そういわれて私はフィーアちゃんをジッと見る。言われてみれば14歳にも見えなくはないがやはり背丈を考えると11~12歳ほどにしか見えないだろう。

 

 「…やっぱり見えるんですね」

 

 どうやら私の表情を見て覚ったらしい。なんだか申し訳なくなる。

 

 「それはそうと…この召喚獣ってスキル、何ですか?」

 「それは文字通り獣を召喚する魔法です。とはいっても私では強い獣は召喚できませんけど…」

 

 そういってフィーアちゃんは手に小さな紫色の魔力を集め雫のように床に垂らす。すると魔法陣が浮かび、ポンッ!という音と共に真っ黒な猫が1匹現れた。

 

 「これが今召喚できる獣ですね。見た目通りただの猫です」

 

 フィーアちゃんは呼び出した猫を膝に乗せると優しく頭を撫でる。猫も心地よさそうにしている辺り何度か呼び出してはいるらしい。

 

 「そういうのはやっぱり適性とかあるんですか?」

 「そうですね。適性のある人だとフェンリルを召喚していたりします」

 

 フェンリル―――この世界に存在するモンスターの中でも上位に位置し白い毛並みと雷を思わせる俊敏さが特徴の狼だ。誇り高く従えている人は世界でも少ないらしい。

 

 「すごいですね…」

 「召喚獣位でしたらスキルを覚えるのは楽ですよ。この獣人国ラルゴであればウェルフェンまで行けば召喚獣のスキルを教えてくれる人が居ますから」

 「ウェルフェン…ラルゴ王国の王都ですね」

 「はい。…ヴェノムを倒した後で良ければ私もお二人について行かせていただきたいと思ってますので案内しますよ」

 「ついてきてくれるの?」

 「もちろんです。やはり私一人ではいろいろと不便がかかりますし、あまり長くここにいて街の人達に迷惑がかかるのは私も望みませんから」

 「なるほど…ふふ、優しいんですね。フィーアちゃんは」

 「家族みたいな人達ですから」

 「それじゃあ早くその家族を安心させられるようヴェノムを倒しに行きましょうか」

 「「はいっ!」「そうだね!」」

 

 こうして私達はヴェノムの巣へ行く準備を始めるのだった―――




フィーアの召喚獣 猫(名前:クロ)
闇の精霊フィーアによって召喚された黒猫。フィーアの魔法が多少影響しているせいか隠密に長けている。割と頭は良い。

さて、そろそろ500UA突破しそうなのでここで発表を。
アンケートの結果現時点で碧の話が見たいというのが一番投票されていますので500UA突破記記念は碧のお話を書かせていただきます。投票してくれた皆さん、ありがとうございました!
それでは次回もお楽しみに!

UA500突破記念は誰の話がいいですか?

  • やっぱり主人公の碧でしょ!
  • 精霊のフラメアかな
  • 龍夜の話をもっと見たい!
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