白銀の精霊使い   作:紅凛

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 気づけばお気に入りも徐々に増えてきてとても嬉しい。
 前回、第6話を第7話と表記してしまいました。申し訳ない…
 では第7話、どうぞ!


第7話  「勇者、初めての魔術」

 召喚されてから数日、最初は戸惑っていた僕も次第にこの世界での生活に慣れ始めていた。

 早朝、朝を告げる鐘がラヴィニア全体に響き渡ると同時に僕は起床する。

 元々朝早くに起きるのが普通だった僕はその鐘の音と同時に起き、部屋の外を歩いていたメイドの一人に声をかけ朝食を運んでもらう。それがこの世界に来てからの僕の習慣だった。

 そして、朝食を食べ終えた頃、コンコンと扉がノックされる。

 おそらくフェリアさんだ。

 

 「開いてます」

 

 僕がそう声をかけると真っ白なローブを身にまとったフェリアさんが部屋の中に入ってきた。

 

 「おはようございます、リョウヤ様。今日は魔術訓練の日ですのでお迎えに上がりました」

 

 どうやらわざわざ迎えに来てくれたらしい。僕はフェリアさんを部屋の外に出し、着替えを済ませる。そしてそのままフェリアさんと一緒に開けた場所へと向かった。

 

 「それでは、早速魔術訓練を始めましょう。前回までは魔力の扱い方についてお教えしましたが今回からは実用的な魔術…つまりは戦闘において使用する魔術をリョウヤ様には覚えていただきます」

 

 ついに来た。先日までは魔術を扱う上で絶対必要となる魔力操作を教えてもらっていた。魔力というものが実感できるだけで異世界に来たという実感は湧いたがこの魔術を習うことこそファンタジー世界の王道とも呼べる経験だった。

 

 「それで、魔術ってどうやって発動するんですか?」

 「そうですね。まず、魔術は詠唱魔術と設置魔術に分かれています。詠唱魔術は鍵となる言葉を詠唱することで発動する魔術、設置魔術はそれぞれの魔術ごとに決められた魔法陣を描き、魔力を込めることで発動する魔術です。設置魔術の例としては謁見の間の大扉でしょうか」

 

 そういえばあの時大扉には一瞬だが魔法陣が浮かび上がっていた。つまりあの大扉には扉の開閉をするための設置魔術が施されていたということだ。

 

 「そして、詠唱魔術ですが…そうですね、【灯火(トーチ)】」

 

 フェリアさんが軽く人差し指を立てて言葉を呟く、するとその指先にロウソクの火のように炎がボッと音を立てて灯った。

 

 「これは魔術の中でも最も簡単なものであらゆる場所で灯りに使われています。初心者向けの魔術と言っても過言ではありません」

 「なるほど…まずはその魔術を発動できるようになってから、というわけですね」

 「そうなります。…とはいえこれは誰でもできる魔術です。おそらくリョウヤ様でも1度で成功できると思いますよ」

 「そうなんですか?…【灯火】」

 

 僕が指を立てて軽く呟くとフェリアさん同様、僕の指先に炎が灯った。

 

 「本当に出来た…」

 「これは魔力操作がほとんど必要ない魔術ですから」

 「やっぱり大きい魔術ほど操作は難しいんですか?」

 「そうですね。魔力操作の難度は魔術の威力や大きさに比例します。なので何事も魔力操作を極めなければ魔術はまともに使えません」

 「だから最初、僕にひたすら魔力操作の練習を…」

 

 召喚されてからすぐの頃、僕はひたすらに魔力操作だけをやらされていた。理由を尋ねても

 「そのうちわかります」

 の一点張りなので疑問に思ったものだがその理由がやっと理解できた。

 

 「では次は攻撃魔法を覚えていきましょう。まず、魔術によって使える属性には種類があり、炎、水、雷、風、地、光、闇の計7属性あります。人によって使える属性は違い、大体が1属性で、多い人でて4属性の魔術が使用可能です。無論、私は4属性の魔術が使えますがそれだけの属性を使える人はそういないでしょう」

 「そういうのはどうやって確認を?」

 「こちらを使います」

 

 そう言ってフェリアさんは7色の宝石がはめ込まれた1つの水晶玉を取り出す。

 

 「これは属性判別機と言われるもので、この水晶玉に触れて魔力を流すとその人の持つ属性に対応した色の宝石が光るというものです」

 

 説明しながらフェリアさんは水晶玉に触れ、魔力を流す。すると水晶玉は魔力に反応し、7色の宝石の内、赤、緑、橙、白の4色が光を放ち始める。

 

 「私の場合はこの4色が光りますので炎、風、地、光の4属性に適しているということになります」

 「便利ですね。…じゃあ僕もそれに倣って…」

 

 フェリアさんと位置を代わり、僕は同じように水晶玉に魔力を流す。そして同じように水晶が反応すると、今度は青、黄色、緑、橙、白の5色が光を放った。

 

 「リョウヤ様はどうやら水、雷、風、地、光の5属性に適しているようですね。さすが勇者様です」

 

 まさかのフェリアさんより多い属性が使えるようだった。やっぱり勇者だからかな?…と、そんなことを考えているとふと疑問が一つ浮かんだ。

 

 「フェリアさん。僕、炎属性の適性はないみたいですけど…【灯火】の魔術で火、出てましたよね?何でですか?」

 「ああ、それはですね…」

 

 フェリアさんはそれに対し説明をしてくれる。どうやら、適性が無いからと言って一切その属性が使えないわけでは無いらしく、本当に最低限…つまりは初心者向けの魔術程度ならどの属性も使うことができるらしいが

 

 「もちろん、適性が無い属性はそれより上は使えませんので実質使えないのと同義です」

 

 とのこと。

 魔術って適性が無いとほとんど使えないんだなぁ…と、多くの適性があって少し嬉しさを感じた僕であった。




前回は碧の「魔法」発実践。
今回は龍夜の「魔術」発実践回でした。
次回は視点を碧に戻し、ついに勇者と精霊使いは遭遇する…?
お楽しみに!

UA500突破記念は誰の話がいいですか?

  • やっぱり主人公の碧でしょ!
  • 精霊のフラメアかな
  • 龍夜の話をもっと見たい!
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