ニコ動に面白いもん見つけちゃって...しかもかなりの大長編。
「つまり遊んでいたと?」
いや、全部遊んでた訳じゃないよ?テストもあったし...
「ほう?テスト期間でさえニコ動にのめり込んでた奴が言うじゃねーか」
いや、それは...
「問答無用!ゴッドフィンガー!!!」
いや清人じゃなかったんかいってギャァァァァァァァァァ!!!
「それではどうぞ」
アリーナ競技場
バシュンッ!バシュンッ!バシュンッ!
チュドドドドドッ!
そこでは三機のISが飛び交って戦闘を繰り広げていた。
一夏と鈴のツーマンセルで敵ISを相手取っていた。
「もしもし織斑くん!?織斑くん聞いてます!?凰さんも聞いてます!?」
山Tが声を張り、何度も呼び掛けるが応答はない。
隣で千冬はふぅと一息つく。
「本人たちがやると言っているのだから、やらせてみてもいいだろう」
フッと笑いそう提案する。
「織斑先生!何を呑気なこと言ってるんですか!」
山Tはそれに対して反論する。
「落ち着け。コーヒーでも飲め」
そう言うと隣にあるコーヒーに手をかける。
「糖分が足りないからイライラする」
そういいながら"塩"と書かれているほうをスプーンで掬ってコーヒーに入れる。
「あの先生...それ塩ですけど...」
「えっ...」
山Tに指摘されて顔を赤くする千冬。
「...」
恥ずかしさでコーヒーを飲むのを止める。
ポンッ
「ん?」
「あっヤベ」
撮影の音出ちまった...消音じゃねえのかこれ...。
ああ因みにこれ、この瞬間のためだけに買いました。購買で携帯売ってるとかハンパねーや...。
「...今すぐその携帯を渡せ。もしくは録画のデータを全て消せ」
「いや、これあれだよ?なかなかお目にかかれないISの戦闘を録画しようと...」
「さっきまで撮ってなかっただろ。いいから渡せ。すぐ渡せ。渡さなければまるごと獲る」
何獲る気!?携帯と一緒に俺の何を巻き添えにする気!?
「というより何で撮ってますの?」
呆れながら尋ねるセシリア。
「だってさ...貴重じゃん?こいつ外見はあれだからネットで流せばどっかのウサ耳つけた天才が高値で」
「斬ッ!」
うおいっと!?
突然切りかかられつつも何とか避ける。
「今回ばかりは生かしておけん...」
「ハッ!!余計なカッコつけするから地雷踏むんだよバーカ!!」
「何をッ!!?」
「未熟!未熟!未熟千万!」
「だからお前はあほなのだぁぁぁぁぁっ!!」
「斬るッ!!」ギンッ!
まるで覚醒した凡庸人型決戦兵器のパイロットの目をした千冬が打鉄を展開して襲いかかる。
「上等だ!!第2ラウンド開幕じゃァァァァ!!!」
Uターンして出口を通りリアル鬼ごっこを開始する。
「逃 が さ ん !」
すぐに千冬も追いかけ、後に残ったのは呆然とした三人だけだった。
(何やってんだあの2人は...)
一方、一夏はさっきまでのやり取りを聞いて呆れていた。
応援が遅いので千冬たちから何かあったかを聞こうとしたらこの有り様である。
(弟と生徒が必死で戦ってんのに2人で鬼ごっこかよ...)
仮にもこの緊急事態の対処にあたる司令塔が煽られて不在にすることは流石の一夏も容認出来なかった。
(...まあ、来ない理由はだいたい分かるけど)
応援が来ない理由。
それはこのISの仕業だろうと一夏は考えた。
ここはIS学園、ならばここにいる殆どがISを扱える経験者だ。
中にはかなりの手練れだってそれなりにいるだろうし何よりブリュンヒルデである千冬がいる。
ならばそれらに対して出来る有効な手段は『戦わせない』ことである。
初めからIS経験者をこっちへ向かわないようシステムをハッキングしてシールド等で閉じ込めておけば余計な戦闘をカットできる。
唯一の幸福といえば襲ってきたのがトーナメントの日ということか。
おかげで自分たちが食い止めることが出来ることだが...
なんて事を考えていると
ドガッ!!
「うあっ!?」
煙の中から奇襲を食らい、そのまま吹っ飛ばされる。
「クソッ...!」
なんとか振り払い再度攻撃を仕掛ける。
「これでは助けに向かうことが出来ないではありませんか!」
一方、司令室では対策を話し合っていた。
「ええ。これでは避難も応援も出来ません。復旧にはしばらく時間がかかると思いますね...」
こちらではちょうど一夏が考えていた事を話していた。
「でしたら!緊急事態として政府に救援を!」
「やっている」
突然出口から声が聞こえて見ると、千冬の姿があった。
「お、織斑先生...」
「現在も三年の精鋭がシステムクラックを実行中だ」
横目でモニターを見て状況を確認する。
「遮断シールドを解除できればすぐに部隊を突入させる」
その事を聞いてセシリアは溜め息をつく。
「結局待っていることしかできないのですね...」
「なに、どちらにしてもお前は突入隊に入れないから安心しろ」
「な、なんですって!?」
その事を聞いてセシリアは驚く。
「お前の『ブルー・ティアーズ』の装備は1対複向きだ。お前が複数の側に入るとむしろ邪魔になる」
「そんなことありませんわぁ!!この私が邪魔などと!!」
千冬の言い分に納得しないセシリアは反論する。
「では連携訓練はしたか?その時のお前の役割は?味方の構成は?敵はどのレベルを想定している?連続稼働時間は?」
「わ、わかりました!もうけっこうです...」
千冬の小難しい質問攻めに降参して引く。
「フッわかればいい...」
(...居ないところを見るとたぶん捕まえられなかったんですね...恐いから聞きませんけど...)
そんなやり取りをしている一方で箒は一人ある決意をする。
「一夏バカぁ!ちゃんと狙いなさいよ!これで四回目じゃない!」
「狙ってるっつーの!」
今一夏たちはある作戦を実行していた。
それは鈴が隙を作り、一夏が追い討ちをかけるといったものだ。
この中で一撃が強い武器を持つのは一夏の零落白夜だけである。
なので衝撃砲で相手を怯ませ、そこに間髪いれずに一夏が切りかかる。
いい方法はこれくらいしか思い付かない。
もっとも、それは当てたらの話だが。
(やばい...バリア無効化攻撃はあと一回しか使えない)
「一夏!離脱!」
「!?おお!」
鈴に言われて気づき、向かってくるビームを避ける。
「どーすんのよ!何か作戦がないとこいつには勝てないわよ! 」
「逃げたきゃ逃げてもいいぜ!」
「誰が逃げるってのよ!あたしはこれでも代表候補生よ!」
弱音を吐く鈴を一夏が焚き付ける。
「そうか。じゃあ俺もお前の背中くらいは守ってみせる」
そう言いながら背中を向けあう。
「えっ...」
一夏の言葉に反応して鈴は一夏を見る。
「ァ...ウ、ウン...ありが」
とうと言おうとした瞬間、警告のモニターが出る。
ビシュンッ!
「ひぃッ!!」
ビームが目の前に飛んできて思わずのけぞる。
「集中しろ!」
「わ、分かってるわよ!」
今度は2人めがけて連続でビームを乱射してくる。
それらを避けきると敵ISは煙に包まれて静止する。
「...なあ鈴」
一夏は敵ISに怪訝そうな顔を鈴に話す。
「あいつの動きってなんか機械じみてないか?」
「なにいってんの?ISは機械じゃない」
一夏の問いに当たり前のように答える。
「そういうんじゃなくてだなぁ...」
再度敵ISを見る。
「あれって...本当に人が乗ってるのか?」
「はあ?人が乗らなきゃISは動かな...!」
ここで鈴もあることに気づく。
「...そういえばあれ、さっきからあたしたちが会話してるときにはあんまり攻撃してこないわね...まるで興味があるみたいに聞いてるような...」
「だろ?」
それでも鈴は首を横にふり、
「...うんうん。でも無人機なんてあり得ない。ISは人が乗らないと絶対に動かない。そういうものだもの...」
そういいながら無人機を見つめる。
「...仮に、仮にだ。無人機だったらどうだ?」
ここで一夏は提案する。
「なに?無人機なら勝てるっていうの?」
鈴の問いに自信のある顔で答える。
「ああ。人が乗ってないなら容赦なく全力で攻撃しても大丈夫だしな」
そう勝つ気でいった。
「ハァ...!ハァ...!ハァ...!」
その頃、箒は廊下を走っていた。
「......」
そして箒を隠れながら追う清人の姿もあった。
さあやっとここまで来ました...
まさかIS編に1年かかるとは...まあ話数多くないですけど。
ISはたぶんあと2、3話で終了です。
亀更新ではありますが応援よろしくお願いします。