前話は20時に投稿済みですので、
まだの方はそちらからお願いします。
引き続き、サンジェルマン視点です。
基本的にこの閑話は、サンジェルマンの視点で展開を進めます。
2037年アメリカ〈F.I.S研究所〉
わたしは今、彼が言っていた研究所に到着した。
本来ならば、カリオストロに任せるべきなのだう。
しかし、相手に対して敬意を表すアピールをするためには、私が出向くことが効果的だと今回は判断した。
「これはこれは、〈パヴァリア光明結社〉のサンジェルマン様。よくぞお越しくださいました。今回の実験は我々にとっても重要なものでして。ご足労いただいた価値があるものを是非お見せいたします」
社交辞令とはいえ、大層なものだ。
おとなしく開始まで待つとしよう。
驚いたわ。あれが完全聖遺物なのね。あのフィーネが手を回すだけの価値が確かにあるものだったわ。
聖遺物の可能性、これなら、机上論にしていた、〈ラピスの輝き〉を探るヒントになるかもしれないのだから。少なくとも、条件はあれど不可能でないことが分かったのだから。
でも、今はそれどころではなかったわね。何せ目的のネフィリムが暴れているのだから。しかし回りもあわただしいわね。今回は注目の実験だったのに失敗しましたじゃあ話にならないから、当然よね。
「サンジェルマン様お逃げください。ここは危険です」
「そうね。確かに貴方たちは危険だわ。でも私は、逆に良いものを見れたわ。〈シンフォギア〉の可能性、
そして完全聖遺物の危険性を。それを見れた対価に今回の情報隠蔽と建て直しのための資材の提供をするわ。それに、私一人が逃げるだけなら、何も問題ないわ。最前列で見るから、貴方たちは下がりなさい」
「わかりました。」
さて話している間に歌が終わりそうね。私も下りようかしらね。
ネフィリムが活動を停止した今、彼女が瓦礫に埋もれる前に、救出しなければ、意味はないわ。人払いが済んでいる今、動かないと手遅れになるわね。
~~sideセレナ~~
私は今、絶唱を終えてネフィリムを停止させた。でも、身体の負担は想像以上で、マトモに動けない。姉さんたちを守りたい、そして戻らないといけないのに、身体がいうことをきかない。
それに、ネフィリムが暴れた影響で、建物が崩れはじめた。
動けない私は、崩れてきた建物に巻き込まれるだろう。
ごめんねマリア姉さん。暁さん、月読さん、みんな……お別れが言えなくてごめんね。
そう覚悟した時、私めがけて落ちてきた瓦礫に、突然別の方向から飛んできた光の球体があたった。一体何が起こっているんだろう。
でも私は、その意味を知る前に意識を手放した。
~~セレナsideout~~
私は何とか彼女めがけて降ってきた瓦礫を、ミリアドスフィアで砕くことに成功した。しかし、彼女は「絶唱」の負荷からか、緊張の糸が切れ、意識を手放したようだ。元々連れて帰る予定だったから都合が良い。確かカリオストロの話では、ペンダントのみが後に発見され、遺品扱いで引き取られ、彼女の姉に渡されることを聞いた。
ならばギアが解除された今、ペンダントは目立つ場所に転がし、後で回収させよう。これで勇の見た平行世界の未来に矛盾は生まれないはずだ。
衰弱した彼女を背負った私は、急ぎ転移用のジェムを使い、カリオストロたちの待つ結社本部に帰還した。
2人には、私の計画について説明してあるので、勇は今、本部にはいない。修行の報酬として、この前後3日は、同期の者たちと休暇を与えている。
私たちの目標のために、彼を騙すのは些か気が引けたが、私たちは止まらない。そのために、彼に託せるものは、一つでも多く残そう。
~~sideマリア~~
私は今絶望している。大切な妹のセレナが、ネフィリムと向き合い、絶唱を使った。しかし奴が暴れた影響で施設が崩れはじめ、マムの指示で避難が始まった。慌ただしく逃げる研究者たちに、崩壊する建物。私はマムに引き摺られて連れ出された。離してよマム!まだあそこにはセレナがいるのよ!!!
暴れる私に別の研究者が、マムの指示で私に何かを注射した。
やめて!!まだあそこにはセレナがいるのよ!!誰か助けてよ!!!!
その思考を最後に私は意識を手放した。
~~マリアsideout~~
この時のサンジェルマンは、勇を含めた4人に対して
「提携先のトラブル対応に行く」と伝えて出発しています。事情を知っているプレラーティとカリオストロは、セレナを連れて来ることが判明した時点で、セレナと勇が接触しないよう協力しています。
その理由を後程、必ず明かすとここに誓います。
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