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「凛祢……ありがとう。これで僕は最後の戦いに余力全てをつぎ込めるよ!」
「どういたしまして。だけどごめんね……私に出来る事はここまでみたいなの……。」
凛祢はそう呟くと体が粒子となり崩れ出した。
「なっ!?凛祢!どうして体が!」
「元々私の存在は不安定なモノだったの。だって本来の私は〈幸せになりたいと願った皆の想いの結晶〉なんだから。だけど大丈夫。勇君はきっとこの戦いを乗り越えられるよ。だって私の想いを既に受け止めてくれたんだから。」
「待って凛祢!まだ伝えたい事が!」
「そのフルボトルが勇君を……きっと助けて…………」
凛祢は最後まで言葉を告げる事なく粒子となった。だけど最後に言いかけた〈フルボトルが勇君を……〉その言葉の意味は今ならわかる。
「凛祢はさっき……自分の残る力のほとんどをこのボトルに注いだんだ。だからこのボトルは薄桃色に変わった。」
僕は凛祢の覚悟に気付く事が少し遅かった。そしてフィーネさんは粒子となった凛祢へこう言った。
「やはり裏切り者には〈死〉あるのみだな。しかしこれで処分する手間が省けた。よって貴様達も後を追わせてやろう。アイツの様になぁ!」
すると七海さんが僕に『ビルドドライバー』と、仮面ライダーブラッドから取り戻したボトルを投げ渡した。そして僕も凛祢が命をかけて作り出したフルボトルを握りしめた。
「勇君!これを使って!」
「これは……ビルドドライバーですか!でも……なんでこれまで僕に?」
「精霊と仮面ライダー………ベストマッチだと思わない?それに勇君は何か大切なモノを託された筈だよ!それを信じて!」
「七海さん……ありがとうございます!確かにそうですね!このフルボトルを託してくれた凛祢の為にもここで終わらせます!」
「ならばオレも立ち会おう。その結末を見届ける為にな!」
「キャロル……ありがとう。なら頼むよ!最高の光景にして見せるから!」
僕達が2つずつボトルを振りキャップを捻ると、凛祢から託されたもう一つのフルボトルへと全ての精霊の力が集結した虹色のフルボトルになった。そして僕は完全に霊力を取り戻した。
「おかえり。〈ザフキエル〉〈カマエル〉〈ハニエル〉〈ガヴリエル〉。これで全てが揃ったね。」
「なら私もキャロルちゃんから受けった力を使うよ!」
そして七海さんも『メタトロンスクラッシュゼリー』を取り出した。そして僕はビルドドライバーを装着した。
<〈精霊!〉・〈希望!〉ベストマッチ!>
<Are you ready?>
「救います!それが僕の覚悟で願いなんですから!」
<繋がるココロ!デート・ア・ライブ!イェーイ!>
そして僕の収束礼装に変化が始まった。礼装を形成していた力が光輝き出してアーマーを形成した。
「これは〈ケルビエル〉の礼装じゃない……。だけど感じる!凛祢の想いが!そして……皆の希望が!」
光が収まると僕も仮面ライダーとなっていた。だけどこのライダーの事は知らない筈なのに、なんでか名前がわかる気がする。
「〈セイヴァー〉……救済者を表す言葉。きっとこれが僕の変身するライダーなんだ。なら……改めて名乗ります!僕は〈仮面ライダーセイヴァー〉!救うと決めたモノを救う精霊で仮面ライダーです!」
「すごいね勇君……。なら!私も負けていられない!」
七海さんはさっき取り出した〈メタトロンスクラッシュゼリー〉をベルトに装填した。
「いくよ!」
すると七海さんの体にメタトロンの力が集まり更なる形態へと変化した。
「仮面ライダーグリスメタトロンチャージ。こっちも仮面ライダーと精霊の力の結晶だよ!」
フルボトルの力を受け取った精霊が変身する仮面ライダーと、精霊の力を使って変身する仮面ライダー。その二人が今並び立った。
(キャロル……頼みがある。)
僕はキャロルに念話を開始した。
(!?勇……どうするつもりだ?………いや、そういう事なんだな?)
僕はキャロルに空になったフルボトルを投げた。これは凛祢の力が注ぎ込まれなかったフルボトルだ。しかしキャロルには先ほど開けたボトルも二本ある。そして今投げられた三本目のフルボトルをキャロルは何も言わずに受け取った。
「これ以上長引かせない!一撃で決めます!七海さん!合わせてください!」
(準備完了だ!いつでもいけるぞ勇!)
(ありがとうキャロル。後は任せたよ。)
「良いよ勇君!最初で最後のコンビネーションライダーキックだ!」
僕達は一度ジャンプした。
そして僕はフルボトルから溢れる虹色の光を右足に集めた。
七海さんはメタトロンの光を左足に収束させた。
そして僕達はフィーネさんを最初で最後のライダーキックの軌道上に拘束した。
「「スピリチュアルボルテックフィニッシュ!!」」
その一撃は容易くフィーネさんの体を貫いた。そして発生した穴から全身へと虹の光がフィーネさんの体を駆け巡った。その結果彼女の魂は凛祢の様に粒子へと変わった。
「やったね勇君!」
「はい!七海さん!」
僕達はお互いに着地を決めた後に拳を合わせた。
~~クリスside~~
あたし達は敵を撃破した後未来達と合流した。
「よう……未来達も無事に撃破できたみたいだな。」
「当然です。義姉さんと違って私達の相手は搦め手ばかりでしたからね。コンビネーションが決まれば瞬殺です。」
「そ~だな。未来の〈神獣鏡〉だけでも充分な強さなのに光の天使を使うんだ。そりゃあ火力は事足りるな。」
「ですが奏さん。クリスさんの〈カマエル〉の火力は流石の一言でした。おかげでゾンビみたいに立ち上がる敵の殲滅も何とかこなせましたから。」
あたし達はお互いのバディに誉められてしまって正直緊張していた。だけどお互いに体が光った事で状況も何となくわかってしまった。
「名残惜しいですがお別れですね。」
「せっかく会えたのに残念だな。」
「ですが私達は忘れません。」
「あたし達は役目を果たした。それが勇達の助けになったんだ………それで充分さ。」
あたし達の挨拶は簡単なものになったけど、それだけで充分にお互いが何を伝えたいのかわかった。
「それじゃあ未来!あたし達も帰るとするか!」
「それでは奏さん行きますよ?」
あたし達はお互いの相方を連れて勇達より一足先にそれぞれの現実世界へと帰還した。
~~クリスsideout~~
~~勇side~~
僕達はフィーネさんをついに撃破した。そして今この場所に残っているのは、少しずつ崩壊を始める〈凶禍楽園〉と七海さん・キャロル・僕・キャロルさん(シャナさん)・フィーネさんの亡骸となった。
「ありがとうなキャロル・マールス・ディーンハイム。おかげで世界は救われた。」
「こちらこそ助かったよもう一人の私。」
〈オレからも礼を言わせてくれ。感謝するぞキャロル・マールス・ディーンハイム。〉
キャロル達はお互いに和解して拳を合わせた。そしてそれは僕達のお別れが近い事を示していた。
「今回はありがとうございました七海さん。お礼の代わりと言ってはアレですが、もし何かあった時はコレを使ってください。」
僕は自分の体から〈白〉〈灰〉〈黒〉〈青〉〈赤〉〈黄〉〈緑〉〈橙〉〈藍〉〈紫〉〈虹〉の霊結晶を生成して七海さんに手渡した。
「勇君……ありがとうね。なら遠慮なく使わせて貰うね。」
そういうと七海さんは〈スクラッシュゼリー〉にそれぞれの霊結晶を投入した。
「本当にありがとうございました。七海さんがいなければ僕は凛祢に力を奪われたままだったと思います。七海さんのおかげで僕は力を取り戻す事ができました。」
「それはこちらの台詞でもあるよ。勇君達がいなかったらブラッドを倒す事はできなかった。それにグリスブリザードを始めとした幾つもの強化もできなかっただろうね。だからお互い様だよ。」
空間の崩壊がより激しくなってきた。あまり時間は残っていないのだろう。
「七海さん!僕がゲートを作ります!急いでください!」
僕は急いでミカエルでゲートを形成した。
「ありがとうね勇君!キャロル!私達の世界へと帰るよ!そして勇君はコレを受け取って!」
「うん!今行くよナナ姉!」
キャロルさんも無事に七海さんと合流してゲートへ潜って行った。そして七海さんは去り際に僕へ袋を投げ渡した。
「おおっと!さて、キャロル……ガヴリエルいける?」
「もちろんだ。オレ達二人でまずはこの空間を調律するぞ!」
僕は投げ渡された袋を無事にキャッチした。さて、僕達は最後にこの空間を何とかしていきますか!
ここまでの話が神咲さんとのコラボ本編となります。ですがこちらでは後一話だけ続きがあります。
そして今回からは久しぶりに次回予告を再開します!
(コラボ中はネタバレ防止をやりかねないので自粛してました!)
戦いは終わり出会う筈のない者達は別れを告げた。しかし精霊達はまだやり残した事があった。
次回〈崩壊する楽園〉
更新をお待ちください。
そしてこちらから神咲さんの作品へジャンプできます。
https://syosetu.org/novel/222283/
〈錬金術師と心火を燃やしてみよっか?〉
是非七海さん視点でもお楽しみください。
一話の長さはどちらの方が好きですか?
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一話を濃密にして話数を少なく
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このまま切りの良い範囲で
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どちらでも良し