マジで……この世界⁉️   作:タク-F

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勇とキャロルはお互いに相手が想定外の力を持ち出した事に驚きを隠せなかった。しかし彼等は賭け事をする事にした。

そう…………お互いの誇りを賭けて両者は全力で戦う。

本編へどうぞ!


負けられない戦い(笑)がここにある!

「さてキャロル……お互いに譲れないモノ(夜の主導権)をかけて戦うよ!でも僕が負けるイメージはないから泣くのはキャロルだけどね!」

 

「ほざけ!勇の無様な姿を拝むのが最近の楽しみなんだ!絶対にオレは負けないぞ!」

 

僕達の戦う動機が本当にしょうもないけど、キャロルとのリターンマッチ自体は楽しみだ。お互いにあの時と全く違う装備をしてる。

 

「何だか二人共良い顔をしてるよね?」

 

〈しかし皮肉な物だな。勇は自分以外の力を使い、キャロルは勇の力と対照的な力をメインに使用するとはな。〉

 

「じゃあ私が開戦の合図にこのコインを投げるよ!落ちたら開始だから!」

 

凛祢はそう言うとコインを投げる。そして落下すると同時に二人共動き出した!

 

ブラッドのメイン技は確か、

〈猛光巨蛇ゼノベイドスネーカー〉

胸部装甲の内部にある特殊変換炉でコブラロストフルボトルの成分を使って生成する光エネルギー体。確かビルドの映画でも使っていた……と思うけど記憶が怪しくて確信が持てない。

上に騎乗する事が可能で連係してクローズビルドに猛攻を出して筈だ。後は〈ハザードフィニッシュ〉と、

〈グレートドラゴニックフィニッシュ〉だったと思うけど正直覚えてないからなぁ。というか多分エネルギーを攻撃の時に乗せてた奴だと思う。

 

「だから接近戦に持ち込むよ!」

 

「甘いな勇!オレは既にそのブラッドと戦って勝利している!お前の動きは読めているぞ!」

 

そう返すキャロルに対して僕の攻撃は悉く当たらない。やっぱり七海さんとの共闘があったとはいえ、ブラッドを倒したのはキャロルなんだ。そう簡単には倒せないよね……普通なら。

 

「とはいえ……恐ろしい速さで振られる拳や蹴りを、躱したりいなし続けるのは得策ではないのでな!なので既に仕込みは終わらせた!沈め勇よ!」

 

「なっ!?これはまさか〈サタン〉の羽か!〈ナヘマー〉で僕の攻撃を捌いていた時に少しずつ仕込みをしてたのか!」

 

「正解だ!行け魔王よ!」

 

攻撃の際に散らした羽が僕を襲うビームを放ってくる。そしてその光で隠れる様に小さな紙が舞っている事を、僕は気付いてしまった。

 

「流石に未来を決定させる訳にはいかないよキャロル!ちょっと速いけど切り札だ!〈グレートクローズフィニッシュ!〉」

 

僕はキャロルまでの直線距離にレールを展開した。そしてその空間の障害物を強制的にずらして助走を得る。後は得た推進力を使った蹴りでキャロルを叩きのめす!

 

「やはり未来記載までの時間は稼げないか!だがこれで勇の攻撃ルートも確定したぞ!羽よ……風の様に舞え!」

 

キャロルが叫ぶとレールエリアを包む様に羽がビームの竜巻を発生させた。そしてその内側ではサタンのビームが反射し続けて敵味方関係なくエネルギーが行き交っていた。

 

「くそ!キャロルを拘束して一撃で終わらせる筈がこのままじゃあ!」

 

「仲良く相討ちといこうではないか!さあ二人揃って自爆だぁ!」

 

蹴りがキャロルに届くまでの時間でお互いに随分体を撃ち抜かれた。その為に本来よりも推進力や動きの精密さを欠いてしまい、僕の想像よりも少ないダメージしか与えられなかった。

 

フハハハハハ!どうしたブラッドォ!お前の力はその程度か!

 

キャロルはナヘマーを左手に、そしてダイン=スレイフを右手に持ち、二刀流で斬りかかってきた。

 

「ここで魔剣と魔王の併用か!それはリーチの差が出てくるね……あまり嬉しくはないよキャロル!」

 

「ねぇダ・カーポ……この戦いはどっちに転ぶかな?」

 

〈手数やリーチならキャロルが圧倒的に有利だろうな。しかし勇の一撃が直撃ならば致命傷は免れまい。先程は集中力を欠いた一撃だったが故にキャロルは耐えきっただけだ。だが次に攻撃が当たった時には、恐らく耐えられないだろうな。〉

 

「結局四対六って事だね。なら予想外の一撃を加えた方が勝利するね。」

 

凛祢達の見立て通り今は少しキャロルが有利かな?だけどそれは直ぐにひっくり返せるアドバンテージでもある。

 

「キャロル!降参するなら今の内だよ!次はないからね!」

 

「それは此方のセリフだそ!現に有利なのはオレだからな!」

 

この軽口の間にキャロルは羽と紙片の展開を、僕はエネルギーの充填を完了させた。そしてお互いに向かい一気に距離を詰めた!

 

「ゼネベイトスネーカー!」

 

「ナヘマーよ!〈終焉の剣〉だ!」

 

僕は蛇状のエネルギーのゼネベイトスネーカーを二体顕現させて騎乗し、キャロルへと突撃をした。しかしキャロルは〈サタン〉じゃなくて〈ナヘマー〉を振ってきた。

 

「!?まさかここでナヘマーか!さっきの貯めは完全にブラフだったなんてね!」

 

「チィ!やはりあの蛇は凶悪か!一体仕留め損ねた!」

 

僕の騎乗していたゼネベイトスネーカーは確かに今の一撃で撃破されたけど、もう一体の方に直ぐに乗り換えて距離を詰めた。もう少し距離を詰めて〈ハザードフィニッシュ〉をキャロルに叩き込んだら僕の勝ちだ!カマエルの再生力でも直ぐには立ち上がれない体内への直接攻撃だからね。

 

「やはり決め手は〈ハザードフィニッシュ〉か!読み通りだぞ勇!」

 

「!?これは……誘導されたのか!?」

 

僕がキャロルに攻撃を叩き込む前に〈サタン〉の羽が僕達を包んだ。それにより視界を奪われた僕は一瞬だけ動揺してしまった。

 

「だけどキャロルとの距離はわかっている!このまま叩き込む!」

 

確かに動揺はした。だけどそれは一瞬の事で、直ぐにキャロルへの攻撃を再開した。ナヘマーなら小回りはきかない。接近すれば打ち勝てる!

 

「今だぁ!」

 

キャロルの声がしたかと思うとサタンの羽が乱雑な軌道でビームを放ってきた。

 

「不味い!これじゃあ軌道が読めない!」

 

再度動揺した僕はキャロルの剣が小さくなっていた事に気付けなかった。

 

これで終わりだぁ!

 

乱発されるビームの直撃をくらいながらもキャロルは〈ダイン=スレイフ〉を握り斬りかかってきた。

 

「ここで〈ダイン=スレイフ〉!?これじゃあ小回りが!」

 

僕はキャロルの振り下ろした剣を防ぐ事ができずにバッサリと斬られた。

 

うわあああああ!

 

決まったぞ!これでオレの勝ちだぁ!

 

キャロルが誇らしげにダイン=スレイフを掲げた。確かに今の僕は致命傷を受けた。だけど……その油断がキャロルの敗因だ!

 

「まだ……終わって……ない……よ。キャロル

 

僕は最後の力を振り絞り再度〈グレートドラゴンフィニッシュ〉の準備を始め、油断したキャロルは発動までを許してしまった。

 

今のを受けてまだ動けるのか勇!?サタンの力も込めたんだぞ!!

 

僕が動ける事が予想外だったキャロルは致命的な隙があった。そして今回は僕の体の痛み以外は障害はない!この一撃で終わりだ!

 

「くそ!ザドキエル!ラファエル!ガヴリエル!」

 

「キャロル!慌てて防御に秀でた天使を出現させたみたいだけどもう遅いよ!」

 

この一撃はキャロルが展開した防御を突き破りキャロルへと叩き込まれた。

 

「くそぉ!だが!これで距離を稼げるぞ!もう一度ナヘマーで…「そうはさせないよキャロル!」なんだと!」

 

本来ならキャロルは吹きとばされる筈だった。ブラッドの一撃ならその威力だけで十分に距離はとれただろう。だけどキャロルの体には小さくも触手がまとわりついていた。そしてその触手がキャロルを飛ばさせずに引き寄せた。

 

「これは!推進力を強制的に止めたのか!?そんな事をすれば体が!」

 

「さあキャロル!逃げ場のない衝撃を堪能しなよ!」

 

完全に行き場を失ったエネルギーはキャロルの体へと叩き込まれた。もともとが体内に直接攻撃を叩き込む物だっただけに、今のキャロルの体はカマエルの再生が始まっていた。

 

「本人の意思に反して発動する〈カマエル〉。これはキャロルちゃんに致命傷を与えた証拠だよね?」

 

〈その様だな。最後の油断が明暗を分けたな。あそこでキャロルがナヘマーやサタンで追撃をしていればこの一撃を受ける事はなかっただろう。しかし現に油断して手痛い一撃をもらった。そしてそれが勝負を決めたな。〉

 

ギャラリーの二人も同じ見立てをしていた。

 

「約束を忘れないでよねキャロル。今回は僕の勝ちだから今夜は泣いても止めないから。」

 

うぅ……もう少しだったのにぃ……

 

キャロルの顔を見ると今にも泣き出しそうな顔をしていた。

 

「そんなに僕を征服したかったんだねキャロル……」

 

こうして僕達の負けない戦い(笑)は終わった。そして今夜は絶対に許してあげないからねキャロル?




今回の勝敗は勇君の逆転勝ちでした。

キャロルが油断しなければあのまま勝っていた事でしょう。

次回〈聖遺物強化改修計画〉

更に明日には番外編も投稿します。

本編の更新とあわせてお楽しみください。

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