マジで……この世界⁉️   作:タク-F

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この話で凛祢さんとダ・カーポさんも戦力として合流します。しかし彼女達の戦闘は今はほとんどありません。それほど手の回らない事態でのみ前線に出て来ます。

本編へどうぞ。


師弟再会 !

2044年 10月の司令室

 

キャロルやフィーネさんの協力によってギアの強化及び改修が行われ、姉さん達の増加した霊力量にギアが耐えられるようになった。

 

「やったね皆!これで勇君の力になれるし、キャロルちゃんを倒せるかも!」

 

「ほう?勇の霊力を取り込んですっかりその気か。ならば立場の再教育が必要らしいな。ミカエル〈閉〉!ガヴリエル〈輪舞曲〉!ふん!口程にも無いな。」

 

一人頭の残念な幼馴染みがいた。全員本心では打倒キャロルを掲げているので今更な気がしたが、きっちり響は無力化されて吹き飛ばされた。そして最終的にはダヴルダヴラで吊るされて、

 

〈私は身の丈に合わない妄想を抱いて立場を忘れた愚か者です。申し訳ありませんでした。今後このような醜態は晒しません。〉

 

と書かれた紙が頭に貼られていた。この手際わずか二分の出来事だった。

 

「響………憐れだな。キャロルに逆らわなきゃそんな目に合わないのにな。」

 

装者では姉さんのみこの口調が許されている。やはり義理とはいえ姉だからなのだろう。

 

「ごめん皆……もう二人紹介しても良いかな?」

 

司令は不思議そうに顔をしかめて僕に問いかけて来た。

 

「どうした勇君?これで全員集合した筈だが?」

 

「そうなるだろうな勇。だが紹介せねば始まるまい……。早く済ませろよ?」

 

「キャロル君はその人物達の事を知っているのか?」

 

「その為には彼女達の事を説明するところから始まります。ごめん二人共!入って来て!」

 

僕の声を聞いてその人物が司令室に入って来た。

 

「え~っと私達がその人物です。そして皆さんとは初対面なんですが私達は皆さんの事を知っていました。なので何と言ったら良いかな?」

 

「どう言う意味だ?なんであたし達の事を知っている!」

 

姉さんがすかさず噛みついて来た。当然だけど登場を間違えたな凛祢……。

 

「彼女の名前は〈園神 凛祢〉です。僕とキャロルは東京での戦いの直後に正式に初夜を迎えたのはご存じの筈ですが、実はその直後に異世界に転移していました。そして戻って来た時にはこっちの時間は経過していませんでした。」

 

「勇君……どういう意味だ?君達が消えた報告等誰からも入っていないが?」

 

司令がすかさず意味の確認に入ったが、僕達も後から気づいたんだよね……。

 

「後からわかったんですが、僕達が前任者の精霊に呼ばれた帰りに異世界へと引き摺り込まれました。そして一時的ですが力の半分を彼女達に奪われました。」

 

「は?勇……冗談は止せよ。何が何だか説明は一からしろ!」

 

姉さんが代表して聞いて来たけど皆の反応は一緒だった。だからさっさと要約して説明しよう。

 

「僕達はその平行世界でもう一組の人物に出会いました。その人物は平行世界のキャロル・マールス・ディーンハイムとその恋人達……つまり極端な言い方をすれば平行世界の僕とキャロル達でした。」

 

「キャロルさん……達?」

 

未来が不思議そうにしていたが、僕も詳しくは七海さん達の事を語れる程のプロフィールを聞いた訳じゃあないからかいつまんでそのプロフィールを語った。

 

「なるほどね。そんな事があるなんてね……。だけどそれはあくまでも出会った協力者というだけでしょう?彼女達は一体?」

 

翼さんも不安気に聞いて来た。

 

「ここからが本題です。僕達と七海さん達はもう一人いたその世界の黒幕に襲撃を受けます。その実力は僕とキャロル、七海さんとキャロルさんの二組が時間差で挑んでも正面から倒される程の物でした。」

 

当然だけど皆反応が固まった。

 

「ねえ……聞き間違いかしら?貴方達が二組いて、時間差で各々が挑んだとしても勝てないような敵なんて……それにそんな敵がもう一人いるなんて!」

 

「マリアさんの想像通り事実です。そしてその黒幕の正体こそが彼女達です。ねえ凛祢……ダ・カーポさんにも出てもらえないかな?」

 

「あ~大丈夫だけど良いの?今の説明だとかなり勇君ヤバイ事言ってるよ?」

 

「それは今から説明するからまずはお願い!」

 

僕が頼むとダ・カーポさんも話に参加してくれた。

 

〈私がそのダ・カーポだ。嘗ての名前はフィーネ……そこにいる先史文明の巫女だ。〉

 

再び皆の空気が固まった。

 

『『『はああああ!!!!』』』

 

そして大音量で叫びが響いた。

 

「続け「待てよ!説明が先だ!」デスよね~。」

 

大人しく説明を続けよう。

 

「まず凛祢とダ・カーポさんが今回の黒幕で、その正体は平行世界のフィーネさんと〈救われたい〉と願う感情の集合体の凛祢だった。そして彼女達が存在する異世界へと僕達は呼ばれたんだ。」

 

「そして私達の最終的な目的は」

〈平行世界全てを幸せに包む事だ。〉

 

「その為に僕達はその世界へと誘われた。七海さんの世界からは装備を、僕は霊力を奪う為にね。」

 

「で、君達は彼女達を撃破した……そういう事なのか?だが、幸せに包む事に一体何の問題が?」

 

司令は結末を予想しつつも疑問を持っていた。恐らく二つの大きな疑問の一つの筈だ。

 

「その手段が問題でした。僕の〈ミカエル〉で世界を包み〈ガヴリエル〉で人々を洗脳に近い状態で管理する。残りの天使は動力源ですよ。確かに苦痛や困難の無い世界ですが、それは一方的且つ画一的な幸せです。そんな物が人間の幸せとか僕は苦痛でしかありません。」

 

「勇のお人好しは響に匹敵する程だ。勇は七海達が帰還した事を確認して空間を一時的にフォニックゲインで固定し、ダ・カーポの亡骸に凛祢の魂を注ぎ込んだ。それが彼女達だ。」

 

そして全ての説明を終えた時、凛祢からもう一つ質問が飛んで来た。

 

「ねえ勇君……因みにあのボトルはまだ使えるの?」

 

「ああ……セイヴァーの変身用ボトルね。もちろん使えるよ。」

 

「変身ですか!」

「勇さんの新しい姿が見たいデス!」

 

切調コンビの目の色が変わったので変身する事にした。

 

「因みにこの変身道具と、ダ・カーポさんの使っていた装備は現在は僕とキャロルの共同管理です。なので内密にお願いします。」

 

「うむ。わかった!では見せてくれるか?」

 

「わかりました!」

 

僕はビルドドライバーを装備して各々のフルボトルを振って準備した。

 

<〈精霊!〉・〈希望!〉ベストマッチ!>

 

<Are you ready?>

 

「救います!それが僕の覚悟で願いなんですから!」 

 

<繋がるココロ!デート・ア・ライブ!イェーイ!> 

 

そして僕の礼装は輝き出して、仮面ライダーセイヴァー〈スピリチュアルフォーム〉へと変身した。

 

「おおおおお!」

「勇さんがかっこ良いです!」

 

必愛コンビの目の輝きが変わった。

 

「勇君すごいねぇ。もう自力で変身までこぎ着けたなんてねぇ。」

 

〈それが勇だろう?そして私達が惚れた男だ。〉

 

「えぇ!?ダ・カーポもなの!?はぁ……これじゃあ恋敵が増えてるよ……」

 

あそこではなにかすごい会話をしていた気がしたけど僕自身も、それどころじゃあなかった。

 

「これが勇君達が平行世界へと導かれ、持ち帰ったアイテムと絆か……。緒川……俺たち彼等を守らないとな。」

 

「そうですね。僕達は勇君のお陰で確かな力を得ました。ですが同時にその力を導く事は僕達の役目ですよ司令。」

 

「だが、平行世界の私さえ……いや、その世界を滅ぼした私さえも救済するなぞ勇以上のお人好しはいないぞ。」

 

「えぇ。響さん以上のお人好してす。響さんは〈サバイバーズギルド〉でしたが、勇君の場合は……」

 

「平行世界とはいえ未来を知っていたが故……なのだろうな。」

 

司令達が話をしていたらキャロルが咳払いをして話を始めた……時だった。

 

「さて、ギアの返却をしたところで………ん?ガリィか?どうした?」

 

突然キャロルにガリィから連絡が入って来た。なんの用事だろう?

 

《あ~皆様にお伝えしま~す。〈サンジェルマン〉・〈カリオストロ〉・〈プレラーティ〉・〈セレナ・カデンツァヴナ・イヴ〉の四人がこの本部に来られました。旦那サマに会われたいとの事ですがいかがなさいますか?》

 

師匠達がここに来た?何が目的なんだろう?

 

「わかったよガリィ。そのまま司令室まで案内を頼める?多分そのメンバーで来た以上は〈結社〉絡みのはずだから。」

 

「サンジェルマン君達には俺達も恩があるからなぁ。どのような内容かは本部全体の問題と見て良いだろう。」

 

司令や僕の言葉を受けたガリィにはそのまま案内をたのんだ。

 

『了解で~す!二分後には司令室に到着しま~す。』

 

そう言ってガリィからの通信が切れた。

 

「勇君はこの流れをどう見ている?」

 

「師匠達の組織に大きな変化があったと思われます。それも穏やかなものではないかと。」

 

「確か奴らは今でも欧州を拠点にしてたな。ヴァイスハウプトと何かあったな?」

 

「シャトーの様子も聞いてきたな。もしや亡命か?」

 

僕・フィーネさん・キャロルの順番で見解を伝え、師匠達の到着を待った。

 

「待たせたわね。急な訪問の受け入れに感謝するわ。」

 

「久しぶりね勇。おやおや?報告通りハーレムがスゴいことになってるわねぇ。」

 

「とりあえずシャトーを返すワケだキャロル!」

 

「お久し振りですマリア姉さん。義兄さんとの進展はどうですか?」

 

師匠以外がとりあえず欲望から入ってきた。皆さん建前ってご存じですか?

 

「別にあーし達と勇の仲でしょう?そんなに気にしなくても良いんじゃない?」

 

「ナチュラルに心を読まないでもらっても良いですか?」

 

カリオストロ師匠の脱線の前にサンジェルマン師匠が話を始めた。

 

「話が脱線する前に本題に入るわ。私達は先日結社を抜けたわ。そして今の組織を動かしているのは、報告によるとエレン達らしいわね。」

 

「その〈エレン〉ってどんな人なんですか?」

 

未来が師匠に質問をした。

 

「そうね。嘗てクリスちゃんを利用していた主犯達の一人にして牙を隠し続けた実力者ね。」

 

「そうね。〈アイザック〉と〈エリオット〉は処分できたけど、彼女だけは逃げられてしまっていたし、更には仲間を集めてしまったわ。」

 

「その仲間の名前が〈アルテミシア〉と〈ジェシカ〉という奴等でエレンの考えに賛同している奴等というワケだ。」

 

「そして組織に残って私達に協力してくれている方々の情報では、私達の知らない機械を扱っているそうです。」

 

「確かその兵器の名前を〈リアライザ〉、そして自律兵器を〈バンダースナッチ〉と呼んでいたわね。」

 

「ふむ。〈エレン〉〈アルテミシア〉〈ジェシカ〉に兵器が〈リアライザ〉に〈バンダースナッチ〉か。穏やかな話ではないな。」

 

司令の真剣な言葉と雰囲気が部屋を包んだ。そこにオペレーターから報告が入ってきた。

 

「司令!大変です!」

 

「どうした藤堯ぁ!」

 

「国連より武力介入依頼です!場所ははバルベルテ共和国!敵は……コイツらは一体……?とにかくモニターに映します!」

 

そこには〈武装兵士の集団〉〈軍事兵器〉〈アルカ・ノイズ〉そして〈バンダースナッチ〉がおり、兵士達は〈リアライザ〉を 装備している者をそれなりの数がいることが確認できた。

 

 




さあ!過剰戦力が軍隊と衝突します。果たして魔術師はどう動くのでしょうか?

次回〈動き出した脅威〉

更新をお待ちください。

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