マジで……この世界⁉️   作:タク-F

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嘗ての人類最強と神の依代

アルテミシア達が勇と戦闘を始めた時、結社本部では彼の自動人形が起動されようとしていた。

 

「これが神の依代足る人形ですか。正直イメージよりも幼い見た目ですね。本当にこのようなモノが神の力に耐えられるのでしょうか。」

 

エレンの手には本が握られていた。その本は禍々しい雰囲気を放ち、ティキの体を覆っていった。

 

「〈アン・ティキ・ティラの歯車〉は探すのに手間がかかりましたが無事に回収できました。が、やはりこの人形の起動に魔王は使えませんか。では仕方ありません。正当なる手段を以て起動するとしましょう。」

 

そう言ってエレンはティキの起動術式を展開した。これによりこの世界では嘗て神を降臨させた触媒が揃うこととなる。

 

「う~んよく寝た~!四百年ってところかな?そしてまだこの世界は〈バラルの呪詛〉が解かれてないのね。そして知らない力を感じるわ!何かしらこの力は!ティキの知らない世界に知らない力!そして愛しのアダム!ああ!アダムに会いたいわ!」

 

この純真無垢な子供のような姿と、嘗て惑星軌道の製図を記録する為に作られた自動人形だ。そしてその機能は休眠状態であろうと変化することはない。そして〈アン・ティキ・ティラの歯車〉によって起動される。

 

「ところで貴女はだあれ?サンジェルマンではないのね!錬金術師としてはサンジェルマン達にすら劣る良いとこ四流だけどあたしの体に近いモノをその体ないしは兵器として所持してるのね!そしてその禍々しい力!それが異世界の力なのかしら!」

 

「はじめまして、と言っておきましょうか人形。私の名はエレン・M・メイザースと言います。嘗て別の平行世界では人類最強を誇った者と言っておきましょうか。」

 

「ふ~ん。貴女ごときが人類最強ならその世界は退屈な世界だったのね。まあそのオモチャ便りの四流なら当然よね!貴女は人の上に立つタイプでありながら、同時に人に尽くすタイプね!だから貴女ごときに尽くされる主は良くて二流と言うところかしら!アダムにならび立てるのはあたしだけだもの!」

 

「言いますね人形。別の世界とはいえ、アイクのことを侮辱する発言は万死に値します。言動は選ぶモノだと忠告しましょう。」

 

一触即発の雰囲気を壊したのは電話の着信音であった。

 

《どうやら起動できたみたいだね。無事に。であれば一安心だよ。僕もね。》

 

「そうですね。無事に人形の起動は成功しました。であれば次の計画にシフトするべきだと進言しましょう。そういえば〈ヨナルド・バストーリ〉の起動自体は成功しましたが、〈ゼウス〉達の邪魔立てで破損しました。次の戦いまでに新たな戦力の補充をするべきだと思われます。」

 

《必要ないだろう?そんなこと。使えば良いじゃないか。その力を。》

 

慢心していても完全なる者。エレンの持つ魔王〈ベルゼバブ〉そしてその力より生まれる疑似精霊〈ニコルベル〉のことをエレンはアダムに話していない。にもかかわらず、アダムはその力の存在に気付いていた。他者を見下すことはあってもその力量自体を見誤りはしない。それが〈パヴァリア光明結社局長〉のアダム・ヴァイスハウプトという男でもある。

 

「では次の戦いより投入するとしましょう。その為に生け贄の力と結社の資材を投入します。よろしいですね?」

 

《構わないよ。その程度。見せて貰おうじゃないか。魔王の力を。》

 

「良いでしょう。ならばしかと見届けなさい。私達の世界の力を。」

 

《期待してるよ。良い知らせを。》

 

そう言って二人の通話は終了した。新たなる脅威は天使と対をなす魔王であった。

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