マジで……この世界⁉️   作:タク-F

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新たなるホムンクルス

~~キャロルside~~

 

「ふふふ。勇の遺伝子をこっそり集め続けて凡そ半年……ついにオレは完成させたぞ!勇とオレの愛の結晶たる妹を!」

 

するとこの部屋の扉を開ける人物がいた。

 

「ふわぁぁぁぁ。うるさいですよキャロル。朝っぱらから大声を出さないでください。ボクは研究と調整に忙しくて徹夜続きなんですから……。」

 

「……すまないエル。ゆっくり寝ていてくれ。」

 

「当たり前です。ボクが寝不足な理由の半分はキャロルのせいなんですからね?」

 

エルは大きな欠伸と説教をオレにすると部屋に帰って行った。

 

「……気を取り直すか。」

 

オレは今度こそ完成したホムンクルスを覚醒させた。

 

「おはようございます姉様。僕の役目を教えて貰えますか?」

 

「……理解が速すぎてつまらんぞ。少しは空気を読んでくれないと(読者が)展開についていけないぞ?」

 

「姉様メタいですよ?僕の役目を教えてください。……と言っても主に行うのは現代技術から見たオーバーテクノロジーアイテムの整備や強化でしょうけど。」

 

「………もう一度言うぞ?少しは空気を読め!そして姉を立てろ!」

 

オレはコイツに対して、ガリィとはまた別の意味で相性が悪いようだ。……すごく有能だが。

 

「じゃあ姉様は空のフルボトルをください。兄様の変身用フルボトルの予備を制作する事が僕の役目だと理解しました。」

 

「お前は姉の言葉をちゃんと聞いているのか?悉く指示や命令が伝わってる認識を感じないのだが……。」

 

少し眠そうな顔をしている新しい妹に、オレは早くも相手をする事が疲れてきた。

 

「嫌ですねぇ姉様。僕の主は姉様と兄様じゃあありませんか!ガリィ・ミカ・ファラ・レイア・エルとも姉妹として仲良くしますよ?兄様は特別です。姉様の気になる害虫を引き寄せてしまう罪な御方ですが、そこを含めて大好きな姉様も尊敬していますよ?」

 

「……オレはお前が有能且つ正直者だという事は理解した。……が、お前は二度と表舞台に立つな。お前のその態度(読者がメタ発言)で混乱を招き兼ねない。なんなら勇とも接触を禁じる!」

 

「……起動されて数分で行動制限をされた……解せぬ。姉様の態度が横暴すぎて労基署に通報したらこのシャトーには監査が入りますね。」

 

「お前はもう黙れ!そしてさっさとラボで仕事をしろぉ!!」

 

コイツは本当にオレと勇の妹か?確かに能力はその片鱗を見せているが納得したくないのが本音だ。

 

「じゃあ姉様は僕に名前をつけてください。当然センスの良い名前を期待していますよ?」

 

「……………………………………………………………………………………………」

 

「黙らないでください。名前がないと僕が不便ですし、何よりも兄様に名前を呼んでいただけない事になるのは悲しいです。姉様がそんなに酷い人ならばこのまま兄様に報告して、新しい名前を貰いに行きますね?」

 

「〈雪音 ノエル〉だ。満足か?」

 

「姉様本当に考えましたか?(アプリ版の)名前の流用なら今の内に訂正する事をお勧めします。姉様はテンパると自爆する傾向にありますからね?」

 

「うるさい!もうお前はノエルだ!絶っ対に変更等しないからな!わかったら早く仕事を始めろぉ!」

 

「調整は終わりました。」

 

「ハァ!?」

 

ノエルはオレの命令に終わったと告げた。コイツは一体何者だ?

 

「兄様の技術・努力・根気と姉様の才能・知識の結集体ですがなにか?その代わり僕は戦闘力を持たない非力でか弱い生き物なので〈顕現装置〉が欲しいです。姉様が魔術師から奪って来てください。」

 

「ノエル……お前はもう黙ってくれ。そしてガリィと勇には絶対に会うなよ?」

 

「なるほど……フリですね姉様?つまり会えという事ですね?」

 

「お前の頭の中身は爆弾かぁ!」

 

オレは優秀だが手に負えない研究部門の新たなるホムンクルスを誕生させた。しかしコイツの事を何故か嫌いになりきれないのは、皮肉にもオレの妹だという何よりの証明だった。

 

「そして勇の記憶のバックアップも兼ねているから最高の知識がここにあるな。もし仮に勇に何かがあったら……」

 

「僕にバックアップされた知識の中に兄様のメッセージが託されるでしょう?」

 

「姉の心を読むなぁ!そしてネタバレになりかねない発言はやめろぉ!」

 

本当に有能だが扱いきれる自信のない妹が誕してしまった。

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