マジで……この世界⁉️   作:タク-F

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南極の棺

~~キャロルside~~

 

「行くぞお前達!シェム・八の復活が近いという事は世界の危機が訪れているという事だ!」

 

オレが号令をかけると全員がオレを見て物言いたげな表情をしていた。まあ内心はこんなところか?

 

〈お前が言うな〉

 

さて、勇の前世情報では奴の防衛機能は恐ろしいほどのスペックを誇っていたな。ここは全力を注ぐ良い機会だ。

 

「では頼むぞキャロル君。」

 

「任せておけ。………とはいえ恐らく有益な情報には期待はするなよ。」

 

オレ達は南極へと移動を開始した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれが防衛機能……」

 

オレ達が目にしたのは人型と言えなくはないが何かを守護せんと活動する先史文明の遺産だった。もちろんフィーネに解説させる腹積もりだがな。

 

「まったく……私まで出撃とはな。」

 

「当然だろう?アレを見た事があるのもこの場所ではお前だけだ。」

 

当然本部への防衛戦力も配慮して〈自動人形〉達は全員本部で待機命令を出しておいた。そしてサンジェルマンにもこの遺産の件は報告を済ませてある。

 

「やるぞお前達。まずは義姉が初撃を放て。そして奴が対応して来たのを見計らい翼と響が突撃する。マリアとザババの二人はこの響達の援護だ。」

 

「私の役割は?」

 

「敵の形態変化にて現れる武装の対応だ。正直その方が荷が重いだろうし、代わってやっても別に良いが?」

 

「大丈夫ですよキャロルさん?あまり私達を過小評価……いえ、今回は違いますね。アレは未知の敵ですから。」

 

〈未知の敵〉……それは戦場においては最も恐ろしいモノだ。自分たちの攻撃が通じない事による動揺や、埒外の攻撃による武装の破損は戦闘続行に多大な影響を及ぼすだろう。なので今回は技術面も当時から存在する人物を連れて来たのでな。オレ達に油断はありはしない。

 

「動いたぞ!アイツは観測基地に向けて移動をしてるのか!?」

 

「作戦を開始するぞ!絶対に奴の動きを変えろ!後はオレが引き受ける!」

 

了解!

 

響達は戦闘を開始した。

 

「ダ・カーポ……お前の目から見ても奴は〈同じ〉か?」

 

「確かに私達の世界の奴と同じだ。しかし私達の世界では既に技術力を神代まで匹敵する程にしていたのでな。撃破するだけならば苦労はしても可能だった筈だ。」

 

「そう……か。」

 

ダ・カーポとの確認の最中状況に変化が生じて来た。防衛機能が小型端末の散布を始めた。

 

「成る程な。おいフィーネ!アレはどう対処するつもりだ!」

 

「既に策は用意している。あの胸元の結晶体の奥にこそ奴のコアが存在している。そこを撃ち抜けば後は時間の問題の筈だ。」

 

「成る程な……聞こえたかお前達!胸元の黄色の結晶体を砕くぞ!マリアと響が攻撃を当てられる様に援護しろ!」

 

『了解!』

 

するとクリスと翼・調と切歌はペアでの行動を開始した。残る未来は観測所方面へのバリアを既に発生させていた。成る程……良い動きだ。

 

「ガヴリエルの〈行進曲〉で火力を底上げして!」

「ザフキエルの〈八の弾〉で手数を増やす!」

 

「「そしてガングニール(アガートラーム)の一撃を叩き込めばコアは砕ける筈だ!」」

 

既に天使の力とギアの併用を済ませた装者達には火力は充分に足りている。しかしそれでも不安ならば〈アレ〉を使わせれば良いだけだ。

 

「数に物を言わせた戦術ならあたし様の土俵だぁ!纏めて打ち落としてやるよ!」

 

「確かに私の力は単騎を相手にする事に力を入れているわ。だけど多数の相手の仕方もまた慣れているのよ!」

 

「私達は元々多数を落とす訓練を積み上げて来た!」

 

「だからここはあたし達の見せ場なのデス!」

 

道は拓くからぶちかまして来い!(デス!)

 

すると防衛端末の群体は鮮やかな勢いで掃討されたために充分な道を確保し、響・マリアは攻撃のチャージをより安心して行えた。

 

吹き飛べぇ!

 

シンフォギアの機能だけでもダメージを与え得るだけの状態から、更に天使の加護を得た二人の攻撃は防衛機体の胸元に盛大な穴を開けた。しかし機体は吹き飛ばされる衝撃を生かして二人を薙ぎ払う。

 

「神獣鏡!〈閃光!〉メタトロン〈砲冠!〉」

 

未来はその動きを見て援護射撃に入ったが、二人への反撃を防ぐには少し遅かった。しかし攻撃自体は充分な威力となっていたので叩き落とす事には成功した。

 

「大丈夫かお前達!」

 

「大丈夫だよキャロルちゃん!」

 

「不味い!アイツもう起きて次の攻撃を!」

 

すると機体が既に起き上がり埒外物理攻撃を仕掛けて来る直前だった。しかし此方もその攻撃を予想していたので迎撃は任せる事にした。

 

「やれフィーネ!」

 

「承った!」

 

フィーネはデュランダルを振り下ろしその衝撃で競り合いを仕掛けた。そしてもう一人が既に攻撃発動の準備を整えている。

 

「久方ぶりに喰らうが良い!〈ゼネベイトスネイカー!〉」

 

ダ・カーポが弱まる範囲から奴の攻撃をぶち破り反撃に転じた。その結果攻撃は装者達から左右に逸れたし、奴自体もそれなりのダメージを蓄積させて来ていた………筈だった。

 

「ッ!皆!」

 

未来やオレ達が見たのは結晶に拘束された六人の装者達だった。

 

「やるぞダ・カーポ!フィーネと未来は響達の救出を行え!その現象は聖遺物由来の物だ。〈神獣鏡〉の力で皆を解放しろ!」

 

「救出後は私達が護衛して基地本部へと帰投するぞ。後はあの二人に任せておけ。」

 

フィーネと未来は救出活動に入った。さて……オレも奴の動きを読み違えた責任を取るとしよう!

 

「三分注意を逸らすぞ!全力をくれてやれダ・カーポ!」

 

「良いだろう!シェム・八の遺産よ!私達は既に明日へと歩み始めている!故に眠るが良い!」

 

オレ達は奴が装者達への注意を向けない様に攻撃に入った。

 

〈ハザードフィニッシュ!〉

 

〈砲!〉〈砲冠!〉〈蒼穹を喰らう者!〉〈最後の剣!〉

 

流石に大技のフルコースを受けた機体は深刻なダメージを受けたようだ。しかしまだ動く意思と呼べる物があり、今度はオレ達を結晶化しようと光を放ってきた。しかしここには魔を払う鏡を扱う事ができる者が存在する。

 

「では〈ハニエル〉よ!〈千変万化鏡〉だ!〈神獣鏡〉を再現しろぉ!」

 

そしてオレ達に向かう光は鏡の輝きによって機体へと叩き返された。しかし腐っても先史文明の技術力と言うだけあり、簡単に結晶とはならなかった。

 

〈これで終わりなら楽だったのにね。〉

 

腹立たしくもこの局面まで凛祢は寝ていた。しかし今ようやく目が覚めたようだ。

 

〈だけど勇君も目が覚めたみたいだよ?そして士道に出会えたみたいだね。〉

 

「……そうか前任者との邂逅だったという訳か。」

 

するとオレの心は重荷を降ろして調子が良くなった。

 

「では終焉としよう!〈魔王〉の力よ!今ここに現れよ!」

 

オレはサンダルフォンを触媒に魔王の顕現を果たした。そしてこの戦いに幕を降ろす事にした。

 

「狙うは胸元だ。そこが最もダメージを蓄積している。」

 

「理解したぞ!では〈夜十神 天香〉よ!お前の力を使わせて貰うぞ!〈終焉の剣〉だ!」

 

オレは拓かれた道を歩み機体を胸元から横向きに両断した。そして機体は倒れ落ちた。

 

「後の事はフィーネの仕事だ。ダ・カーポ……フィーネが戻り次第お前は帰投しろ。オレは来る奴らに情報を伝えるとする。

 

「了解した。では凛祢に人格を返そう。」

 

〈わかったよ。じゃあお休みダ・カーポ……。〉

 

こうして二人は意識を入れ換える。しかしこの現象は恐らく後に参考になるとオレの勘が告げていた。

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