マジで……この世界⁉️   作:タク-F

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対峙しているのは……

~~ヴァネッサside~~

 

私達を切り捨てた訃堂が戦闘を始めた時、私達はシェム・ハのコントロール権の強奪に乗り出した。しかしそこには一人の先客がいた。

 

「ようあんた達。待ってた甲斐があったもんだよ。」

 

「天羽……奏。なぜここにいるのですか?」

 

〈天羽 奏〉平行世界の住人にて別の世界の〈シェム・ハ〉こと〈シャルロット〉の協力者だ。

 

「話したいことがあるってシャルさんが言うからさ。だからここで待ってたよ。」

 

「そうですか。では私達は役目を果たしますよ?」

 

彼女はそう伝えると道を開けた。どうやら邪魔をするつもりは本当にないようだ。

 

「準備は良いわね二人共。それじゃあ始めるわよ?」

 

「任せてくれよ。」

 

「了解であります!」

 

私達はすぐに権限を奪い取った。しかしその瞬間()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「やっぱりそうなるよな。じゃああたしは始めるぜ?」

 

そしてその触手は()() ()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

~~ヴァネッサsideout~~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~奏side~~

 

「やっぱり予想通りの展開になったなシャルさん?」

 

〈やはり奴も我だと言うことか。では奏……手筈通りにやれよ?〉

 

「了解したよ。さあて……大物捕りといきますか!」

 

すると奴は怪訝な表情をしてあたし達に問いかけた。

 

「そこにいるのは……我……か?随分と様子が違うみたいだが?」

 

〈そうだな。この世界の我よ。だが貴様の前に立つのもまさしく我だ。〉

 

二人のシェム・ハさんが対峙した。その影響でここの雰囲気はとても重くなっていった。

 

「だがやるべきことは変わらぬ。たとえ他の我が神殺しの槍を携えようとな。」

 

やっぱり見抜いているよな。

 

「さて……ここはあたしが引き受けるからあんた達は逃げなよ。いずれ勇君もここに着くからさ。」

 

「勇さんが……か。ヴァネッサ……エルザ…すまねえがあたしは残るよ。多分最後の挨拶になってしまう……そんな気がするからさ。」

 

へぇ……どうやらこの人が継承者なのかもしれないな。

 

「ミラアルクちゃん……わかったわ。ただし生きて帰りなさい。それならばお姉ちゃんも認めるわ。」

 

「ならば約束するであります!私達は笑顔で再会するであります!」

 

そう言って二人は転移して行った。

 

「アンタは良かったのか?ここは命の保障がないぜ?」

 

「ハッ!もとからついえていた筈の命だ!ならば恩人の為に使いたいってモノだろ!」

 

「違いないな!じゃあ自分の身は自分で守ってくれよ!」

 

あたし達は共闘を決めた。そして彼等の到着を待った。

 

 

 

~~奏sideout~~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~勇side~~

 

僕達は屋敷の方から昇る光を見た。そしてここへ本部にいた装者皆と、サンジェルマン師匠とセレナさんにキャロルも到着した。

 

「来てくれたんですね。ありがとうございます。」

 

「……もう覚悟を決めていたみたいね。なら私達は最後まで見届けるわ。」

 

「姉さんを救います。その為にザフキエルが私に宿ったのですから。」

 

「勇君……世界を救おう!」

 

「後は私達で」

「虹の旋律を奏でるデス!」

 

「……〈最後〉ではないな。〈始まり〉だ!」

 

僕達は合流した皆と共にその場所へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁっ!はぁっ!やはり我の攻撃は逃がせないか。」

 

「そりゃそうだろ。こっちはシャルさんが付いているんだ。そして同じ存在の筈のアンタにないモノを知ってるか?」

 

「我にないモノ……だと。」

 

僕達が到着した時、奏さんがシェム・ハを押していた。その要因は手にした武器と同一の概念を用いて戦うというところにあった。

 

「シェム・ハが……押されているのか。」

 

「チッ!精霊達まで現れたか!なぜだ!なぜ我が追い詰められている!」

 

僕達が見たシェム・ハはこの現状が理解できていないようだった。そして僕は生きていたミラアルクさんと目があった。

 

「勇さん。これが最後になる予感がしたからあたしは待ってたぜ。だからこれだけは言わせて欲しい。アンタが好きだからあたしは頑張れた。」

 

その言葉を彼女が告げた時に最後の〈霊結晶〉が輝き出して彼女へと吸い込まれた。

 

「……これは?」

 

「……七罪さん。貴女が託してくれたんですね……。」

 

「何が……何が起こっている!我はなぜ未だ満たされない!神代でも!この時代でも!」

 

「なら教えておくよシェム・ハ。人が積み上げたモノは力だけじゃない!〈愛〉と〈歌〉があるんだよ!だから人は希望を持って未来に進めるんだ!」

 

「愛……か。我にはわからぬ感情だな。」

 

僕が言葉を紡ごうとした時に星が揺れ出した。

 

「この揺れ……まさか!?」

 

「察したか精霊。そうだ。ユグドラシルの活動だ。」

 

事態が早すぎる!なんで今このタイミングで!

 

「しかし我も力を消耗したのでな。もはや制御はままならん!止めたくば止めてみよ!」

 

シェム・ハは最後の足掻きをしたという事か。なら僕は最後に皆を救おうかな。

 

「なら僕が止めて見せるよ。この世界を終わらせない為にね!」

 

僕は星の中枢へと向かった。

 

~~勇sideout~~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~響side~~

 

あの後キャロルちゃんが勇君を追って星の中枢へと向かった。そしてシェム・ハが私達に話を持ちかけた。

 

「貴様達は気づいているだろう?あの精霊がもうすぐ限界を迎える事を。」

 

「勇自身が言ってたよ。もうすぐ限界が来るってな。」

 

クリスちゃんは既に知っていたみたいだった。でもそれを知らされてからあまり時間が経っていない事も同時に伝わってしまう。

 

「ならば我から提案をしよう。」

 

「提案だと?一体何をするつもりだ?」

 

「奴を一度殺す。その後我の力を以て作り変える。神代の力を持つ我ならば可能な事だ。」

 

「その提案には貴女のメリットがないわ。何が目的かしら?」

 

サンジェルマンさんがシェム・ハに問いかけた。

 

「精霊の語った〈愛〉とやらを示せ。そして次の世界でそこの我に見せろ。あまねく平行世界の我は一種の同一個体だ。それが我のメリットだ。」

 

「なら……その方法を教えてください。私達は勇さんに何をするべきなのですか?」

 

「この宿主の記憶より垣間見た方法は接吻だ。貴様達が精霊に接吻をせよ。それで貴様達に力が託されるであろう。」

 

キス……か。でも……勇君がそんな簡単にさせてくれるわけが……。

 

「その心配はない筈よ。」

 

「翼さん……。」

 

「おそらく勇は全てを知っているわ。だから私達も覚悟を決めましょう?」

 

すると奏さんが驚きの言葉を告げた。

 

「それとシャルさんからの言葉だけどさ。勇君は次の……いや、本来の世界へと向かうらしい。だからあたしが道を作るよ。そして皆……向こうの世界で落ち合おうぜ!」

 

「〈向こうの世界〉か。多分それは琴里さん達の世界なんだろうな。」

 

多分そうだろうね。クリスちゃんの予想は当たりだと思う。

 

「では……精霊の帰還を待つぞ。」

 

私達は勇君の帰りを待った。そしてしばらくすると星の動きは穏やかになって勇君が戻って来た。

 

「皆の表情からこれから何が起きるかわかるよ。だから僕はこの言葉を送るよ。

 

〈ありがとう。皆のお陰で僕はこの人生を楽しめたよ!〉

 

だからまたいつか会おうね。」

 

そう言って勇君はシェム・ハに胸を貫かれた。今度は私達の番だ。

 

「勇君……私は勇君が大好きだよ!」

 

私は勇君の唇にキスをした。

 

「勇……貴方のお陰で私は一人の人間として生きて行けるわ。」

 

翼さんがキスをした。

 

「お前はあたし様の愛しい弟だ。次の世界でも捕まえるからな?」

 

クリスちゃんがキスをした。

 

「貴方に出会えた私は一人の乙女だったわ。愛してるわよ。」

 

マリアさんがキスをした。

 

「私達二人に」

「絆の強さを教えてくれた勇さんが」

 

「「すごく離れたくないよぉ!!」」

 

切歌ちゃんと調ちゃんがキスをした。

 

「次は逃がさないからね?」

 

未来が勇君にキスをした。

 

「勇さんが私をみてくれた事は嬉しかったです。」

 

セレナさんがキスをした。

 

「一人の弟子だった筈なのに立派になったわね。」

 

サンジェルマンさんがキスをした。

 

「短い付き合いだけど救われたぜ!」

 

ミラアルクさんがキスをした。

 

「お前はオレの伴侶だ。未来永劫な。」

 

キャロルちゃんがキスをした。

 

「今度はちゃんとデートしような。」

 

奏さんがキスをした。

 

「ふん。私より先に逝くなどひどい奴だ。」

 

フィーネさんがキスをした。

 

「では始めるぞ。」

 

私達は勇君の様子を見守った。そしてその体は光に包まれてなにかに吸い込まれた。

 

「ねえ皆……提案があるんだけど良いかな?」

 

「奇遇だな。あたしも提案したいところだった。」

 

皆の表情は同じだった。どうやら次の言葉も同じみたいだ。

 

『次の世界では負けないよ!絶対に私(あたし/オレ)が勇(君/さん)の一番になるから!』

 

私達は奏さんが開いたゲートへと足を運んだ。しかしキャロルちゃんは来なかった。

 

「キャロルちゃん?」

 

「オレは少し準備をして行くとしよう。だがこれはハンデだ。次もお前達に勝つのはオレだからな!」

 

「その言葉……後悔しても遅いんだからね!」

 

私達は〈精霊〉になった。だから勇君が現れるまでは〈隣界〉で眠りにつくよ。

 

「最後に我からの手向けだ。精霊の力はお前達に。お前達の力は精霊に宿した。そしてお前達の力は精霊が目覚めた時に覚醒するだろう。」

 

ありがとうシェム・ハさん。私達の姿をしっかり見守っててね!

 

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