また、本日の投稿は三話となります。
そして、この話の投稿に合わせてタグを変化させます。
マスターが僕に与えた30分の猶予で、マスターの目的を考えた。
①立場の再教育
マスターにとっての僕はおそらく、主人とそれに仕える貴重で有能な部下みたいな認識だ。その関係が壊れることが耐えられなかったかも知れない。
②自分自身の心の整理
僕から聞いた話を、自分が受け入れる落としどころを、きっと考えているのだろうな。
③戦闘躯体の準備
本命。ぼくを潰すために絶対に持って来る
④シャトーの安全確保
絶対に影響がない場所に心辺りがあるんだろうな。
でもマスターはまだ少し油断している。準備ができるのは貴女だけじゃないんだ。僕が貴女を侮ることは絶対にない。最初から全力でいけば、一撃を与えられる。そして意識を刈り取る。
「考えていると時間が過ぎるのははやいな。もうタイムリミットみたいだね」
そして僕はジェムを投げた。
~~転移後~~
「ふん。逃げずに来たことは認めよう。しかしオレにも油断はない。貴様に勝機は無いぞ!勇!」
アレは〈ラフィス・フィロソカス〉のファウストローブ……ってマジか。まずいな。完全上位互換か。ならやっぱり奇襲しか選択肢はないな。
「ええ。話の通じないクソガキのお仕置きの時間ですよ?」
僕がマスターを煽ると、すぐに特大の炎が飛んできた。
そしてその攻撃で起こる煙幕に乗じて背後に移動し、僕の最大火力を叩きつけようと接近した時、僕の脚は氷ついた。
「やはり思った通りか!
〈敵を煽り、攻撃に乗じて背後から叩く〉
そんな定石がオレに通じるワケがなかろう」
やられた。マスターは僕の思考を読んでいたんだ。
万事休すか。凍りついた脚の所為で動けない僕を、マスターは風の刃で切り刻み、火球で僕を包み、地面に叩きつけた。
「ふん。やはりこんなモノか。しかし、オレは貴様の能力を評価している。今回の罰に貴様の思い出を回収することで手打ちとしてやる」
マスターはそう言い、僕の背中を土壁に押して、
〈口つけ〉をしてきた。僕がマスターの顔をみると、今にも泣きそうな顔をしていた。
「違う。僕がみたかったマスターの顔は、花のような笑顔をして食事をするマスターの顔だ…………僕はマスターを救うまで諦めない!!」
すると、自分の胸から、
〈白〉〈灰〉〈黒〉〈青〉〈赤〉
〈黄〉〈緑〉〈橙〉〈藍〉〈紫〉の10色の光が現れ、
僕を取り囲むように周りはじめる、。そして僕の体を包んだ。
「クッなんだこの光は!?」
マスターのその言葉を最後に僕の意識がひっぱられた。
どうやらここは、〈霊結晶〉が作り出した空間みたいだ。そして僕を囲むように立っていたのは、かつて天使を使った、〈精霊〉と呼ばれた人たちだった。
そして〈琴里さん〉は、僕に対してこう告げた。
「今から貴方は、私たちがする質問に正直に答えなさい」
なるほど。これが僕の試練ってことですね。
いつでもどうぞ。
〈あなたは彼女を救いたい?〉
あたり前ですよ折紙さん。
〈その道のりはとても険しいよ?〉
そのための覚悟は、済ませてきましたよ二亜さん。
〈見たくない一面を、見ることになりますわよ?〉
僕はその一面すら、愛してみせますよ狂三さん。
〈恐いことが、たくさんありますよ?〉
恐いことこそ、相手と乗り超えるんですよ四糸乃さん。
〈貴方は行動の責任をとれるのかしら?〉
できるじゃなくて、やるんですよ琴里さん。
〈要らぬ苦労をするかも知れぬぞ?〉
僕はそんなこと、気にしませんよ六喰さん。
〈内心では、何とでも言えるのよ?〉
矛盾があるから、人間だと言えませんか?七罪さん。
〈ククッ逃げ場はないぞ?わが眷属〉
僕の信念に撤退は、あり得ませんよ耶倶矢さん。
〈勝算。 あるんですか?〉
自分の行動に、数字は不要ですよ夕弦さん。
〈あの娘、良い顔つきしてますねぇ?〉
貴女らしいですね美九さん。
〈難しいことはわからんが、とにかく動け!〉
わかりました!十香さん。
十香さんの質問が終わった時、
琴里さんは僕にこう告げた。
〈合格よ雪音勇くん。
さあ、私たちの力を使いなさい〉
皆さん。ありがとうございます。
この力で、彼女を救ってきます。
「マスター!喧嘩はまだ終わってないですよ!何故なら!!まだ僕は貴女を救うつもりなんだから!!!」
意識をとりもどした僕は、そうマスターに告げた。
そして10色の光が形を変えながら、僕を包み
〈頭〉〈首〉〈胸〉〈腰〉〈腹〉
〈左腕〉〈右腕〉〈背中〉〈左足〉〈右足〉
へと集まり、10色の装飾を形成した。
どうやら、僕の〈天使〉は、全て集まることで礼装を構築するようだ。今後は〈収束礼装〉と名付けよう。
「なんだ………その光は!?」
「この光は、僕が貴女を救うために束ねた〈想いの光〉です。マスター!」
今なら天使の使い方がわかる。
今回の僕の目的は、マスターの思いを吐き出させて、その上でイザークさんの真意を伝えることだ。
だからこそ、マスターをもう一度煽る。
「今のマスターを見たら、イザークさんはきっと泣くさ!どうして自分の言葉が伝わらなかったのか?ってな!」
「まだ言うか!!もうその話は聞き飽きたぞ!!!」
「僕は何度でもマスターがわかるまで言うさ!!!」
そうです。マスター!もっと怒りをぶつけてください。
「クソッ忌々しい。俺の前から消えろ!!」
僕へ向かってマスターは、アプリ版で見たマスターの四元素の波状エネルギーを放射してきた。でも今の僕なら!
「はああー」
〈ザドキエル〉の力で壁を作って防ぎ。
「うらあぁぁー」
〈メタトロン〉の光と〈カマエル〉の砲撃でマスターを追撃し、
「まだまだぁぁー」
〈ラファエル〉の風加速強化した〈ザフキエル〉の銃弾をマスターに撃ち込み関節を撃ち抜いた。
「ガアアアアァァッッッ」
どうやら今度は効いているようだ。だけど、まだあの目には闘志がある。
「来いよマスター。最後の一滴まで絞ってきやがれぇぇぇっっっ!!!」
「オレは殺す!奇跡を殺す!!勇!!!邪魔をするならお前も殺す!これがオレの錬金術だぁぁーーーーーーーー!!!
消えろーーーーー!!!!」
マスター最大の錬金術〈エレメンタル・ユニオン〉に対して、僕も全力で応戦した。
「〈サンダルフォン〉!!〈ハニエル〉!!」
僕の放った斬擊と、マスターの放ったエネルギーが戦場を覆う瞬間、僕は〈ラジエル〉を左手に展開しつつ、マスターへ駆け出して、
「この親不孝のクソガキがアアアア」
そう言って全力で右手で顔をぶん殴った。
「ガアッ」
3メートルは殴りとばした。しかしマスターは立ち上がってきて食い下がろうとしてきた。
「まだだ。オレは何も果たしていない!!まだ倒れるわけには!いかんのだ!!!」
しかしマスターの足にもはや立ち上がる力はなかった。
そして僕は9つ目の天使を呼び出した
「〈ミカエル〉!マスターの閉ざした心を解放しろぉぉ」
そして僕はマスターの心の鍵を開けた。
すると僕たちはマスターの記憶を見た。
「ふん。これが世界を壊そうとした、憐れな村娘の末路さ」
自嘲した声をあげるマスターを僕は抱きしめ、
〈ガヴリエル〉の歌を届けた。
そしてマスターに、僕の想いを伝えた。
「良いんですよマスター。人間誰しも、間違うことはありますよ。なんてない、あたり前のことです。
それに、もし1人でわからないならば、僕はマスターに寄り添い、いっしょに考えます。もっと頼ってください」
マスターの顔は胸を貸している僕の位置からでは見えないが、彼女はもう大丈夫だろう。あとは涙を流すだけだ。
「ああ。ゆう。ゆう。うわぁぁーーーーーん」
この後しばらく泣き崩れたマスターが、僕にずっとすがりついていた。
もう少しこの章が続きますが、皆様お付き合いください。
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