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「勇!!くるんじゃねぇ!!コイツ等はあたしを……」
どうする?錬金術がノイズに通じるか?そんなことを考えていると、そこで頼もしい声が聞こえた。
「ウオオオオォォォッッッ!!!!」
瓦礫を蹴り飛ばし、彼はノイズを倒した。
「なんでアンタがここに!!それにあたしを庇った!?」
驚く姉さんと対照的に、僕は覚悟を決めた。
「〈カマエル〉〈メタトロン〉〈ザフキエル〉!!!」
散開するノイズに、僕は火力系と手数の多い天使を使い、攻撃を開始した。それは姉さんも同じだった。
「「姉さん(勇)、ひとまずその姿のことは後で聞く。今はノイズを片付けるよ(ぞ)」」
幸い2人がかりで相手にするなら何とかなる数だった。
「流石は姉弟だ。君たちの息のあいようは、見ていて惚れ惚れする程見事なものだ。大人として守れなかった自分が情けない。」
弦十郎さんは、本心を言ったのだろう。でもそれは、姉さんの逆鱗に触れてしまった。
「………ざっけんな。ふざけるなふざけるなふざけるな!何が〈大人として守る〉だ?救いを求める手を払い、他者に押し付け、価値があれば売り払う。そんなことを平然とできる人間をあたしは見てきたんだ。あたしは今日まで勇たちと再会するために生きてきた。なのに大人は何をしていた?肝心な情報を録に掴めずのうのうと後手に回って手遅れにしてあとから〈すまなかった〉だあ?あたしは、認めねえ。ぜってーにあたしは認めねえ!!!!」
姉さんはそう言って飛び降り、僕は完全に見失ってしまった。姉さんはそこまで思いつめていたんだ。
「俺は………またあの娘を救えなかった。いったい何を間違えたのだろうな………」
力なく落ち込む弦十郎さんに、僕は説明を始めた。
「あなたは何も間違っていないですよ、弦十郎さん。でも、できれば僕の話を聞いていただけますか?それが朝に言った、説明したいことにも繋がるんです」
「そうだったな。是非説明をしてくれないか?」
僕は自分の能力を含めた説明を始めることにした。
「まずは前提に、僕はクリス姉さんと姉弟の関係で、二課に所属した立花響と、先日あなた方が同行を求めた少女の小日向未来の4人は、幼馴染みの関係で、いつか日本で4人揃って再会する約束をしました。
そして僕たち姉弟が両親の夢のために行く海外に同行しました。そしてそこで起こったテロで僕は姉さんを逃がすために囮になり、離れ離れになりました。ここまではよろしいですか?」
「ああ。君たちの両親の死と姉弟の離別はこちらも確認していたが、まさか君たち4人に繋がりがあったとは……」
困惑する彼に僕はさらに続けた。
「はい。僕はそこで、今の力の一端を発現しました。そしてその能力に目を着けた組織が、僕に接触してきました。しかしその組織は幸いにも僕の平行世界の知識と合致する組織でした僕も恩があるので、その組織の詳細までは話せませんが、この8年間で、先程お見せした能力を使いこなせるよう、訓練してもらうと同時に、姉さんの情報を探しました。そして先日の翼さんの入院の前後で、僕は姉さんの目撃情報が確定したことを確認して帰国しました。
僕が櫻井教授に話を聞きに言った今朝、先程話した幼馴染みの小日向未来から連絡をもらい、写真と位置情報を確認しました。そして弦十郎さん達から端末を受け取り、僕は未来の元へ転移しました。そして僕たちは三人の再会をしていた時、あのノイズ警報が発令されて姉さんが飛び出し、それを僕が追いかけました。後は弦十郎さんが見た通りです」
「なるほどな。クリス君の逆鱗を俺は踏み抜いてしまったわけか。彼女にはすまないことをしたな。」
「姉さんは今、一度にもたらされた情報に混乱しています。でも、整理できたその時は、きっとわかってくれますよ」
僕はそう言い、笑顔で弦十郎さんの手を握った。
姉さん激おこです。仕方ありません。
次回〈離れた手/繋いだ手〉
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