二人が抱える悩みとは?
本編をどうぞ。
切歌の悩み
「調。あたし達はこれからどうすれば良いんデスかね?」
「大丈夫だよ切ちゃん。司令が言ってたじゃない。私達もリディアンに通うって」
「それが問題なのデス!このままじゃ、勇さんとマリアをくっつける時間が減るじゃあないデスか!」
「仕方ないよ切ちゃん。だって私達はまだ未成年なんだから」
そう、あたし達はリディアンに通うことが決定してしまったのデス。世間的に無罪になったものの、それでもある程度の監視とあたし達の生活の為に学校生活が始まるのデス。
「うう。あたしは勉強が苦手デス。本当に苦痛デス」
「切ちゃんの悪い癖だよ?だからマムやマリアがいつも頭を抱えてたんだから。」
「だって苦手なものは苦手なのデス!」
うう。勉強さえ無ければ、学校は悪くないのデスが世の中はあたしに厳しいデス。
「大丈夫だよ。リディアンに通うことは悪いことばかりじゃあないから。だってクリス先輩や響先輩の、弱みを握るチャンスでもあるんだから」
「ハッ!そうデス。調は天才デス!まだ先輩達の弱点を見つけてませんデス!マリアの為にもここはあたし達が頑張るのデス!」
そうデス。あたし達にはまだやれることがあるのデス!マリアの幸せの為にも、絶対に成功させるのデス!
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調の悩み
私は〈F.I.S〉では家事を担当していた。本当はマリアがやろうとしていたけど、マリアを助けたかったし、切ちゃんやマムのことは目が離せなかった。
「だけど勇さんが来てからみんな変わったなあ」
そう。あの日セレナが捕えて来た二課の戦士の勇さんは、掃除は丁寧、料理は美味しい、そして何より優しかった。
「切ちゃんはお野菜を残すし、マムはお肉しか食べない。ドクターに至ってはお菓子しか食べなかったからなぁ」
それが私とマリアの悩みだった。
「でも勇さんは、拘束されながらもお野菜を美味しいカレーにした。マムには栄養面を考えて飲みやすいスープにして調理していて、みんなが美味しく食べてたな。ドクターはほっとかれてたけど」
マリアに振り向いて貰うのに一番の障害は先輩達じゃあない。勇さん自身だ。あの人にアピールするには、私達の後押しだけだと時間がかかりすぎる。それじゃあダメだ。呑気なことをしてたら、未来さんやクリス先輩が行動しちゃう。早く手を打たないと。
「マリアだけのアドバンテージか………。何があるんだろう?」
そう感じた私はある人に相談することにした。
「それで私のところに来た訳か。お前も物好きだな。他人の色恋沙汰のアシストをしたいなどと。」
そう。私は今フィーネさんの部屋に押しかけて相談に来た。
「だってマリアの強みは、ライバルの中では誰よりも大人だったこと。そしてそんなことを相談出来る人は私達の周りだけだとフィーネさんしかいないから」
「いや、弦十郎はクリスが勇と結婚したかったら支援すると言っていたぞ。私も反対する気は無いしな。だから何故私を選んだのか本当にわからないのだが」
「それでも!私が頼れるのは貴女しかいないんです!お願いします!どうか大人としてどう振り向かせるか教えてください!」
「はぁ。一番手っ取り早いのは既成事実だ。間違いなくな。」
「でもそれはみんな考えてます!!!!!」
そう。私達がマリアと共に離れた後、未来さん達は本当に既成事実を作ろうとして、勇さんを襲うつもりだった。本人が司令に泣きついて助けてもらったらしいからまず間違いない。
「ならばデートしかあるまい。それも学生組では行けない場所に限定した………な」
「私達では行けない場所?」
どこなんだろう?
「そうだな。ホテルでの食事や、バーでの酒等が一般的だな。貴様等は行けんだろう?」
「前者はとにかく、後者は勇さんが無理です」
「ならば発想を変えろ」
発想を変える?どういう意味だろう?
「別に店でなくても良いということだ。家の中なら任務に支障のない限り、うるさいことはいわれまい。」
「なるほど。参考になります」
さっそくメモしないと。
「後はアーティストらしく歌を使うことだな。プレゼントにチケットを添えろ。奴はその手の誘いは断らん。自分の愛を分かりやすくも、受け入れやすい形で行え。私から出来るアドバイスはそのくらいだ。」
「わかりました。絶対にマリアに伝えます!」
「ああ、それともう一つ。
〈命短し恋せよ乙女〉櫻井了子の言葉だ」
「フィーネさん!ありがとうございます!」
うん忘れない。早く帰ってマリアに伝えないとね。
切ちゃんは相変わらずの平常運転デスねぇ。
調ちゃんはまさかの相談相手のチョイスか。
勇君包囲網が狭まりつつあります。
次回〈イヴ姉妹の再会〉
更新をお待ちください。
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