IS~青き鎧の復讐者~   作:proto

18 / 30
第十八話 群青の時間

シャルロットが上空からグレネードランチャーを双方の真ん中に打ち込む。地面に着弾し、ナイトキラーとVTSボーデヴィッヒがそちらに反応する。俺はそれを待っていた。

ナイトビームブレードを準備し、後方を確認すると向こうも斬り込む準備をする。

ほぼ同時に互いの敵に斬りかかる。もちろん敵側も斬りに来るが、これが狙いだ。俺たちは紙一重で回避をする。

ナイトキラーのビームブレードと、VTSボーデヴィッヒの雪片擬きがぶつかり合う。

「どちらかが抜けば、どちらかは倒される。そんな状況じゃ……もう動けないよな!」

向こうは織斑先生の刀に生徒会長殿の水を纏わせて中身のボーデヴィッヒを救出するようだ。

俺はシンプルにナイトビームブレードで、ナイトキラーの背後からエネルギーコアのような部分を貫き、爆破させずに機能を停止させる。

向こうの巨大なものも、ドロドロと溶けていく、生徒会長殿の腕には、ボーデヴィッヒの姿があった。

「デュワッ!」

俺はナイトキラーの開けた穴から、飛び去った。

 

 

 

ちぃ!まぁいい、アレはプロトタイプ。「アレ」の完成の為の良いデータ収集ができた。

「あーあ、スコールに怒られんのかな…。」

「ほんと、仕方のない娘ね。」

「げっ!…スコール。」

「本当ならしばらくは、謹慎処分が妥当なのだけれど……データがデータだからね、1週間自粛で勘弁するわ。」

「す、スコール…。」

「さ、さっさと撤収……ってわけにも、いかないかしら?」

振り向こうとすると、スコールに抱き寄せられた。喜びに浸ろうとした瞬間、先程まで立っていた場所に、青い光が見えた。そのまま後ろを見ると、そこにはツルギが浮いていた。しかし、それ以上の追撃はなかった。

 

 

 

彼が飛び去ったあと、私と織斑先生は一先ず保健室に向かい、ボーデヴィッヒちゃんを預け、一度各々の処理をしに別れた。

私は生徒会室に向かい、今回のアリーナの修理費用やVTシステムに関しての問い合わせや対応、それに篠ノ之さんに対する処分…今日一日だけでもやることは多い。特に、篠ノ之さんの処分に関しては、政府も口を出してくる。篠ノ之博士の妹だから、という理由で、コアの没収や停止を恐れているのだ。まぁ、私のコアはロシアのモノだから問題はない。

「っつ~!さすがにこの量は堪えるわね~。さて、様子を見に行ってみますか…。」

粗方処理が終わり、保健室へ向かうべく生徒会室を後にした。

 

保健室に着くと、中から織斑先生が出てきた。

「更識か。すまなかったな、教え子が迷惑を掛けた。」

「い、いえ、そんな…。」

「それじゃ、私は篠ノ之の方に行く。もしよければ、顔を見てやってくれ。」

「はい。」

それだけ言うと、織斑先生はいそいそと、何処かへ行ってしまった。

私は、部屋に入るとそこにはデュノアさんが居た。

「……ボーデヴィッヒさん?」

そっと声をかけてみると、こちらに顔を向け、頭を下げた。

「今回は、迷惑をかけた。私を助けてくれたのはあなた方だと聞いた。すまなかった、そしてありがとう。」

「私たちだけじゃ、助けられなかった。」

そうだ、あの時……

 

『お二人に伝言です!!僕のグレネードランチャーで、互いの相手の気を引いて、敵同士でぶつかり合ったタイミングでとどめの攻撃を仕掛ける…、だそうです!」

 

この作戦が、そしてシャルロットちゃんが居なければ、あのままどうなっていたか…。

「それで…織斑一夏は?」

「彼は…。」

「明日また会えるよ。」

「そうか。」

そう呟くと、ボーデヴィッヒちゃんは再び眠りについた。

 

 

 

ファントム・タスクの二人に攻撃を仕掛けたが、仕留められず、一先ず簪の病院に向かった。

「簪、待ってろ…絶対、仇は…テロリストは必ず……俺がこの手で…。」

誰と遭遇するかもわからなかったので、すぐに病室を後にした。

しかし、その直後だった。口から血が出てしまった。俺の体がボロボロなのはわかっていた。

「もう、時間がない…。」

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。