IS~青き鎧の復讐者~   作:proto

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第二十八話 カクゴの問い

照れ隠しでトイレと言ったので、帳尻合わせのため自販機に向かったが、トイレの前を偶々通ってしまった。

「……せっかくだからちょっとしてくか。」

と、嘘から出た真と言わんばかりにトイレ寄った。

 

自販機に寄り飲み物を3本買って戻る。普通に時はかかったが、まぁ帳尻合わせとしては良しとしよう。病室のドアを開けると、予想通り3人目が居た。

「今回はホログラムじゃないようですね、束さん?」

「今回は本物の束さんだよ~!」

「で、わざわざこんな所まで来て、どんな話が?」

束さんのに問いかけながら、俺はベットに戻る。

「どこから話せばいいのかなぁ~。うーん、最初から話すか。いっくんは、束さんの夢は知ってるよね?」

「え?あぁ…確か、ISを作ったのは宇宙で自由に飛びたいからだったか?」

「いっくんには、そこまでしか教えていなかったね。束さんも全部を話していたわけじゃないんだよね。……束さんが宇宙を目指す理由はね、かつて見た光を探すため。いっくんが使っていたナイトブレスはその光を生み出そうとしたもの。まぁ、偶発的にだったんだけどね。」

俺も簪も黙って束さんの話を聞いていた。自分たちが好きなものが現実にあるかもしれないという期待もあったが、それ以上に…かの大天災がISを作ったルーツにも興味を覚えたからだろう。

「でも、それは人間には有り余る…人間が手にしてはいけないモノだった。」

「え?」

「いっくんの体は、もはや人間としての限界を超えてしまっている。」

その言葉を聞いて、思い当たる節はあった。以前、ナイトキラー戦後、光線一発で限界がきてしまったこと、その後吐血したこと、その他にも細かい点はあったが…。

束さんの言葉に顔色が変わっていたのだろうか。簪が不安そうにこちらの顔を覗いて居た。俺は大丈夫の意図を含ませ、簪の頭を撫でる。

「ナイトブレスを手放したときに気絶したでしょ?長い間使い続けてしまったせいで、強大な光が体を蝕んでしまった……それ以上に復讐に憑りつかれていたせいで、最近は力の使用頻度・時間が増えちゃってたのも、原因だと思う。でも、元を正せば束さんのせいなんだよね……ごめんね、いっくん。」

「いいんです。全部、俺の決断・選択・意志でしたから。」

「優しいね、いっくんは。」

「これまでの話から簪のメビウスブレスも束さんが作ったモノですよね?簪の体に影響はないんですか?」

「それは、束さんが作ったモノであって、束さんが完成させたものじゃないよ。……確かにナイトブレスと同様にメビウスブレスを作ろうとした。いっくんを止められるのは、束さんでもちーちゃんでも無理なのは分かっていたから。そこの…更識簪。君意外にいっくんの復讐心を止められるのは君だけだった。」

俺は驚いた。あの束さんが俺や千冬姉、篠ノ之箒以外の人間を(不本意そうだったが)認識したことを。

「さっき言った通り、ナイトブレスは偶発的にできたもの。束さんでも再現しきれなかった。そこで、惹かれあったのか…彼が来た。ウルトラマンメビウスその人がね。」

簪が自身の左腕に出現させたメビウスブレスを見つめる。

「ちょ、ちょっと待って束さん。そもそもなんでメビウスブレスを作ろうとしたんだ?」

「いっくんのナイトブレスは偶発的とはいえ、ウルトラマンにかなり近い性質の光の力を生み出してくれた。その力を再現できれば、ウルトラマンが持つ、自身の体と融合させることで、融合した相手の体を癒すことが出来る…これを再現することげできる可能性に賭けたんだよ。ま、上手くいかなくて、最終本家が来て、融合してくれたんだけどね。」

これまで起きたことの裏付け…と、言えばいいのか。簪が目覚めた理由が知れてよかった。その思いがいっぱいだった。

「いっくんには、厳しい選択を迫ることになるかもしれない。でも仕方がない、これも巻き込んでしまった束さんが持つべき責任…そして罪。」

普段よりも険しい顔を見せた束さん、一度窓の方を向くと、先程の険しい顔から一転。真剣な眼差しで問いかけてきた。

「いっくん…これから先、ナイトブレスを使い続ければ間違いなく早いうちに死に至る。そこで、ナイトブレスを破棄して、普通の人間として暮らすか…死ぬと分かっていても、戦い続けるのか……どうする?」

 




初手のジャグジャグネタ…気づいて頂けましたでしょうか?
今月クッソ楽しみにしていたダークゼットライザーが発送されないとの
ことで、良いタイミングでぶち込めたので少しスカッとしておりますww

さて、サブタイトルの方は、一夏の覚悟を問うのではなく、束が覚悟を決め、責任と罪を背負うという意味でした。上手く伝わったでしょうかね…

次回 群青の決断
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