転生したらバルファルクって......詰みに詰んだ死にゲーでしょうか 作:リン・オルタナティブ
うん....コラボ作品を書くのは難しいですね!
それでは第5話、どうぞ!
現在、アステラへ連行___保護されたバルファルクこと俺ですが、何やら議論中ですねぇ。悪気はないんですが、聞き耳でもしておきましょうか。
「本当に奴は古龍なのでしょうか....?」
「うむ.....。そうでないと納得がいかん」
あー......どうやら俺を古龍だと見てないのかな?
そりゃあバルファルクは古龍の中でも変な姿(?)してるしなぁ、と思いつつなにか証明する方法がないかと俺が頭の中で模索していると、
『何か....ありましたか?』
考えている俺の横から声がかかった。
隣を見てみると、先程獰猛化したアンジャナフパイセンを共に倒した小柄なゼノジーヴァが居た。
やはり近くで見るとなんというか、ゼノジーヴァと言うモンスターは奇妙な雰囲気を醸し出していることを改めて実感させられる。
それはそうと、彼女と幾つか情報を共有しておかないと。この世界で何が起こっているのか、孤島生まれの俺は全く知らないからな。
『そういえば、自己紹介がまだだったな。俺は__』
ふとここで俺の口から言葉が途切れた。そういえば、俺の名前ってなんだっけ?
小さなゼノさんが首を傾げているのを見ながらしばらく考え込んでいた俺は、記憶の中から自身の名前を引きずり出した。
『___セツラだ』
前世での俺の名前は
『セツラ......良い名前、ですね』
『あぁ、ホントに良い名前をもらったよ』
俺の親は結構厨ニ臭い名前をつけたもんだ。だがまぁ、悪くないと言えば悪くないと思ったのはここだけの話だ。
『あー....そんでゼノさんの事はなんて呼べば......』
『......ゼノさん?』
『___あ』
やっちまった!ついついゼノジーヴァのことをゼノさんって呼んじまったぁぁぁぁ!!
小さなゼノさんが疑問に思うかの如く首を傾げてきたので、俺は前足をプルプルと振りオロオロする仕草をするしかなかった……。
◆◇◆◇◆
『.......落ち着きましたか?』
『すまない。変な姿を見せてしまった』
このゼノさん優しいなぁ。でもなんでゼノ・ジーヴァが古代樹の森にいるんだ?
本来なら専用フィールド〚地脈の収束地〛にいるはず......。おまけに少し小さいし、幼体の幼体って奴か。
『私は、シオンです』
『シオンか。それじゃあ改めてよろしく、シオン』
『はい、こちらこそよろしくおねがいします』
小さなゼノさん......シオンと握手をして、自己紹介が一息ついた所でシオンから色々と質問が飛んできた。
『セツラさんの種族って、古龍種ですか?』
シオンの口から最初に飛び出したのは核心を突く質問。俺が古龍かどうか。これは問題なくYESとしか答えざるを得ない。なにせ誤魔化そうにも明らかに他のモンスターよりも歪で特徴的な体のつくりをしているのだ。
『そう.....だな。"天彗龍"。それが俺の二つ名かな』
『天彗龍......初めて聞きますね』
『まぁ確認されることそのものが少ない古龍の一体だからなぁ......』
聞いたことのないと言うシオンに俺はそう答える。
バルファルクは1000年に一度目撃されているのみの存在、それも彗星としてでしか確認されていないため事実上存在が確認されていなかったのが現状だ。
『ちなみに、シオンがこれまでにあった古龍って何体いるんだ?』
『えーと、私がこれまでにあったのは___』
俺はシオンからいままで出会った古龍の数とその古龍達に関しての話を聞いた。
『なるほど、ネロにハザク、イヴェル、そんでクシャルさんか』
『あの...その時々出てくる単語ってなんですか?』
『.....あー、癖だ。前世で呼んでたモンスターごとのあだ名ってやつさ』
俺がシオンへあだ名の説明をしていると、一人の男性ハンターが俺達へと近づいて来た。
隙がない感じ....相当な強者の風格を感じる。まぁ、俺も頑張って龍気の操作を完璧にできるよう、精進しないとな。
「んで、お前がシオンと戦った古龍か」
そんなことを心の中で決意していると、男の方から声をかけてくる。シオンの言葉から、男の名前はレクスというようだ。
『おう。セツラって言うんだ。よろしく』
「あぁ、よろしく」
レクスとの挨拶も済ませたところで、俺は再び翼脚に違和感を感じる。違和感が何かを探るため、俺は翼脚を開閉し始める。ガシュンガシュンって鳴るのがロボットなのか何なのか。
『.....って、龍気不足か』
シオンやレクス、他のハンター達が一様に首を傾げる中、俺は一人だけ納得していた。
バルファルクは元々龍気が活性源でもある。定期的に空気を取り込まないと、龍気を生成することができず体内に残る龍気の残量が少なくなるのだ。
『少し待っててくれないか?今から龍気を補充するからよ』
『り、龍気を....補充?』
「おい待て。それってどういうことだ?」
レクスが説明を求めてくる。まぁ....それもそうだね。バルファルクの生態を知ってる人ならわかるが、説明するより見てもらった方が早そうだ。
『.....百聞は一見にしかず。だったかな、とにかく見てて』
そう言うと一旦人だかりから離れて、四肢に力を込める。翼脚を広げ翼膜を展開し、準備万端。後は.....思い切り空気を吸い込むだけ。
さぁ、ショータイムだ!
キィィィィィィィィィ!!
独特なジェットのような金属音がアステラに響き渡る。
私の目の前で彼___セツラの胸部が赤く発行し、翼膜からは白い煙と仄かに発光する赤色の粒子が放出されている。
『........こんくらいで大丈夫か』
セツラはある程度空気を取り込んだあと、力を抜き体の姿勢を戻した。胸部は元通りの黒い甲殻に戻っている。
『......今のは、一体?』
『ん?あぁ、そういえば龍気に関して説明してなかったな』
セツラはそう言うと私達へ龍気について説明してくれた。
『まず龍気ってのは、俺の体内で生成されるエネルギーの名称だな。ハンターさん達が知っているモノとはまた違う物質だ』
つまり私の使う龍気とは違うものらしい。奇妙な気配の原因がそれだと仮定すると、確かに納得がいく。
「つまり、貴方は龍気が力の源なんですね?」
研究者の一人がセツラへ問いかけ、セツラは肯定の意を示す頷きをしていた。
未だ発見されていなかった
『___だが俺の龍気は唯一のオリジナルであり、それが逆に脅威ともなる』
セツラは溜め息を一つして、古い伝承について語り始めた。それは、赤い彗星、そしてその彗星が現れた時の詳細な情報だった。
『__とまぁ、そういうことだ』
セツラは伝承を語り終えると、突然軽く首を回し四肢を一つずつ伸ばしたり縮めたりするなど、まるで人間が行う"準備運動"のような行為をし始めたのだ。
『.......何処に行くのですか?』
私はセツラへ問いかける。レクスや大団長らが問おうとした質問を私がしたのには、理由があった。それは____
「おいおい......なんて殺気だ」
大団長が冗談なしで言うほどの殺気が、アステラ中へ流れ込んで来たのだ。丁度、セツラが準備体操を始めたときだ。
『う〜ん、ここからだと相当奥っぽいな。あんのゴーヤ野郎.....よりにもよってお前か』
小言のような声が聞こえたが、今はスルーするとして、セツラは準備運動を終えると、アステラの出口へと向かい始める。まさか、戦うというのか。これだけの殺気を持つ存在に。
「戦いに行くのか!?」
私の予測が当たり、レクスが驚愕の声色でセツラへ声をかける。セツラは当然だと言わんばかりに頷くと、翼脚を広げ姿勢を屈める。翼脚の後ろにある六個の穴からは赤い光が漏れ出ており、既に飛ぶ準備はできているようだ。
『......私も、行きます』
「シオン......!」
私はセツラに同行すると伝える。勿論、生半可な力で同行すれば、間違いなく彼の足手まといになる。だけど私もある程度力を制御できるようになっているため、遠距離からの援護ならこなせると考えているからだ。
『____』
果たして、彼の答えは____
彼女__シオンが同行すると言い出したため、結局俺は彼女を連れて古代樹の森上空を飛行していた。
古龍種二体なら、獰猛化したゴーヤさんを討伐することは可能だろう。
戦果と被害を天秤にかけた結果、シオンの同行を許すという結果になった。
なおハンター達には自己責任でと釘を差している。何故かって?そりゃあ相手は通常個体でも特殊個体でもない単純な火力が強化された獰猛なゴーヤさん。下手をすればアステラが全滅しかねないからだ。
『といっても、相手が相手だしなぁ......』
『相手が相手....ですか』
俺が速度を落としている間に隣へ移動してきていたシオンが声をかけてくる。
俺の次の試合がまさかの古龍級生物であるゴーヤさん。
『今回戦うのは、ゴーヤ改めイビルジョーの獰猛化個体だ』
『イビルジョー......!』
シオンが少し驚いた。どうやらゴーヤさんは知っていて、尚且交戦経験があるようだ。それなら基本のノウハウさえ教えてしまえば、対応可能な範囲内だ。
『ゴーヤが使うブレスも龍属性。と言っても、俺は龍属性への耐性があるから、俺が前で戦うが、シオンに関してはゴーヤとは一戦交えただけだろ?そこでだ____』
俺はシオンへ