IS~この世界の宙が見たくて~   作:塊ロック

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第二十話「おいでませチャイナガール」

「1組に転校生?」

 

あれから1週間。

4月も終わりに差し掛かった頃。

 

廊下で俺と一夏が並んで窓から空を見ているときの話。

 

……相変わらず、俺らの周りには視線が多数。

 

「そうらしい」

「入学したばっかで転校って……それはそれで可哀そうだな」

「IS学園だとよくある話らしいぞ」

「まぁ……そういうもんなのか」

 

普通の高校に入ってからISの適正が高かったりすると編入とかそういうのもあるらしい。

 

「どこからだ?」

「千冬姉教えてくれなかったんだよな」

「まぁ、公私は分けてるんだろ」

「その情報、古いよ!」

「「ん?」」

 

振り返る。

そこには、胸を張って立つツインテールのちんまい少女が立っていた。

 

「私は中国の代表候補生の凰鈴音(ファン·リンイン)!」

 

……代表候補生と来たか。

ちらりと一夏を見る。

……驚いている?

 

「丁寧な紹介痛み入る。俺は……」

「リン!リンじゃないか!久しぶりだな!」

「……はい?」

 

一夏が親しげな様子で凰鈴音に話しかけていた。

え、知り合い?

 

「モトカノ?」

「何でフラレてる前提なのよ!」

 

蹴りが飛んできた。

流石に避ける。

 

「久しぶりね、一夏。元気だった?」

「見ての通りさ。どうしたんだよリン、転校なんて」

 

篠ノ之さんと一夏のやり取りになんとなく似ている。

過去に交流があったのは確かだ。

 

「一夏、知り合いか?」

「ああ、紹介するよ。俺のセカンド幼馴染」

「セカンドて……」

「中学の2年間くらいか?」

「それ幼馴染って言わなくないか?」

「気にすんなって」

 

こいつテキトーだなほんと。

ふと、鈴音が俺を見ていた。

 

「なんだ」

「名乗らないの?」

「あー……どーも。二人目の男性パイロット、星海那由太だ」

 

ガサツな単細胞系かと思いきや、意外と気が回るのね。

クラスは違うからまぁそんな関わりが無さそうだが。

 

「ふーん。よろしく。所でさ一夏、アンタISには慣れた?良かったら色々教えたげよっか」

「結構だ。一夏には私が居るからな」

「……何アンタ」

「紹介するよリン。ほら、前に話だろ?ファースト幼馴染の箒だ。で、箒。こっちがセカンド幼馴染のリン」

 

……あっ。

これヤバいやつだ。

修羅場的な。

 

俺はこっそりとその場を後にする。

……そろそろ授業が始まる。

 

廊下から悲鳴が聞こえる。

大方織斑先生に折檻でもされてるんだろう。

 

しかし、隣のクラスに代表候補生か。

 

「クラス代表戦、少し楽しみにしてたりします?」

 

席に座った途端、やけにいたずらっぽい顔でセシリアが口を開いた。

 

「クラス代表は一夏だろう」

「あの子がその程度に収まるとは思えませんもの」

「……言えてる。絶対何か騒動があるわ」

 

……そういえば、なんとなくセシリアの態度が軟化した様な気がする。

俺と話すとき笑う事が増えた。

 

気のせいだろうか。

 

「はーい、授業始めますよ〜」

 

 

 

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