「1組に転校生?」
あれから1週間。
4月も終わりに差し掛かった頃。
廊下で俺と一夏が並んで窓から空を見ているときの話。
……相変わらず、俺らの周りには視線が多数。
「そうらしい」
「入学したばっかで転校って……それはそれで可哀そうだな」
「IS学園だとよくある話らしいぞ」
「まぁ……そういうもんなのか」
普通の高校に入ってからISの適正が高かったりすると編入とかそういうのもあるらしい。
「どこからだ?」
「千冬姉教えてくれなかったんだよな」
「まぁ、公私は分けてるんだろ」
「その情報、古いよ!」
「「ん?」」
振り返る。
そこには、胸を張って立つツインテールのちんまい少女が立っていた。
「私は中国の代表候補生の
……代表候補生と来たか。
ちらりと一夏を見る。
……驚いている?
「丁寧な紹介痛み入る。俺は……」
「リン!リンじゃないか!久しぶりだな!」
「……はい?」
一夏が親しげな様子で凰鈴音に話しかけていた。
え、知り合い?
「モトカノ?」
「何でフラレてる前提なのよ!」
蹴りが飛んできた。
流石に避ける。
「久しぶりね、一夏。元気だった?」
「見ての通りさ。どうしたんだよリン、転校なんて」
篠ノ之さんと一夏のやり取りになんとなく似ている。
過去に交流があったのは確かだ。
「一夏、知り合いか?」
「ああ、紹介するよ。俺のセカンド幼馴染」
「セカンドて……」
「中学の2年間くらいか?」
「それ幼馴染って言わなくないか?」
「気にすんなって」
こいつテキトーだなほんと。
ふと、鈴音が俺を見ていた。
「なんだ」
「名乗らないの?」
「あー……どーも。二人目の男性パイロット、星海那由太だ」
ガサツな単細胞系かと思いきや、意外と気が回るのね。
クラスは違うからまぁそんな関わりが無さそうだが。
「ふーん。よろしく。所でさ一夏、アンタISには慣れた?良かったら色々教えたげよっか」
「結構だ。一夏には私が居るからな」
「……何アンタ」
「紹介するよリン。ほら、前に話だろ?ファースト幼馴染の箒だ。で、箒。こっちがセカンド幼馴染のリン」
……あっ。
これヤバいやつだ。
修羅場的な。
俺はこっそりとその場を後にする。
……そろそろ授業が始まる。
廊下から悲鳴が聞こえる。
大方織斑先生に折檻でもされてるんだろう。
しかし、隣のクラスに代表候補生か。
「クラス代表戦、少し楽しみにしてたりします?」
席に座った途端、やけにいたずらっぽい顔でセシリアが口を開いた。
「クラス代表は一夏だろう」
「あの子がその程度に収まるとは思えませんもの」
「……言えてる。絶対何か騒動があるわ」
……そういえば、なんとなくセシリアの態度が軟化した様な気がする。
俺と話すとき笑う事が増えた。
気のせいだろうか。
「はーい、授業始めますよ〜」