入学式を終え、初日からしっかり授業のカリキュラムが組まれているのは流石国立とだけあるのだろうか。
ISについて、俺はほとんど知識が無い。
……ISと言うもの自体がいきなり世に出てインパクトを与えたから、そんな認識だ。
天才科学者、篠ノ之束によって生み出された……「宇宙へ行くためのパワードスーツ」。
その割には兵器転用して下さいと言わんばかりの仕様だったりめちゃくちゃだけどさ。
表向きは競技用と銘打っているが水面下ではどの国も兵器開発に躍起になっている。
ここまでは入学前のタウンページ(教本)を読んでやっと理解した内容である。
俺は今教壇で話されている内容も踏まえて必死にメモを取りながら噛み砕いている。
俺は天才じゃない。
日々の積み重ねこそを尊ぶ凡人だ。
だから、喰らいつかなきゃならない。
もう見下されるだけの生活は御免た。
(もう二度と、踏みつけられるだけの人生なんて嫌だ)
幸いにして、俺の学力は努力に応えてくれる甲斐性はあったので……そこそこ、というより割と良い高校に推薦も貰えたりしていた。
取り消されたけどな。
……いや、この話は止めよう。
誰も幸せになれない。
――――――――――
昼休み。
俺は全速力で教室を飛び出しとにかく人の居ないエリアを探した。
……廊下を歩いても本当に女しかいない。
女子校に始めて迎えられた男子ってこんな気分なんだな。
そういえば、隣のクラスの男子はどうしているんだろうか。
しまったな、声掛けておけば良かった。
……そう思っていると、屋上で栗色の髪の女子生徒と話す男子生徒が見えた。
……え?もう?早くね?
うわ、どうしよこれ。
声かけるべきか否か……。
暫く考え……。
(行こう。俺の今後の生活が懸ってる)
「あれ、ああ!お前がもう一人の男子か!良かった、会いに行こうと思ったのに居なかったから」
俺に気付いて、男子生徒はニカッと笑う。
……声かけてくれようとしてたのかこいつ。
良いやつじゃねーか……(ちょろい)。
「どーも。1-2の星海那由太だ」
「おう。1-1の織斑一夏。よろしくな星海」
「お互い苦労人になるんだ。名前で構わない」
「そうか?じゃ、よろしくな那由太」
「よろしく、一夏」
握手。
同じ境遇だしこれからこいつとの関わりも増えるだろう。
良いやつっぽいしまあやってけそうだ。
「……で、そっちの怖い顔したガールフレンドは?」
まぁ会話邪魔したし相当睨まれるだろうな。
「なっ、が、ガールフレンド!?私はだな!!」
「こっちは俺の幼馴染の篠ノ之箒だ」
「ふーん。幼馴染か。羨ましいね、こういう環境で女子とはいえ知り合いがいるの」
「言えてる」
「しかし、有名人も見てみれば普通だな」
「有名人って、お前も有名人じゃないか」
「確かに」
なんのけなしに笑い合う。
何がおかしいか分からんがまぁそう言う気分である。
というより女子に囲まれまくってたもんだから男子の存在はとても貴重だ。
「ま、これからよろしくな」
初日で声がかけれたのは大きい。
これから何も波乱もなく卒業できれば良いんだが。
一夏、箒が、1-1。
那由太、セシリアを1-2に分けています。