IS~この世界の宙が見たくて~   作:塊ロック

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一夏と共にISの特訓を開始する。
しかし、コーチに若干問題が……。


第六話「飛べない空」

……ISの訓練をするにあたって懸念事項がいくつかある。

 

まず、誰に教えを請うのか。

オルコットは論外。

クラスメイト達に声をかける勇気はない。

 

一夏。

あいつも初心者。

 

篠ノ之。

開発者の妹だが本人は気にしてる。

 

……結局量産機を借りて動かし方くらい覚えるだけになった。

 

自主連一日目。

装着編。

 

IS学園、アリーナ。

その格納庫にて。

 

担任に頼んで量産型を一機回してもらえた。

……急遽ねじ込んだ形になってしまったのでえらい顰蹙を買ったか?と思ったが俺の先に予約していた先輩から、

 

「今度インタビューさせてね!」

 

なんて言われた。

新聞部らしい。

……それで良いんだろうか。

 

と言う訳で目の前に鎮座するのはラファール・リバイヴ。

フランス、デュノア社製。

所謂第二世代型ISに位置付けされており、開発も最後発だったとか。

だが、第三世代型のISにも引けを取らない性能を有しており、世界シェア3位を獲得している。

 

スラスターの役割を備えたフレキシブルバインダーが特徴だ。

何となくクシャ〇リヤ味を感じる。

 

後付け拡張機能が高く、通称飛翔する武器庫とまで言われる。

 

 

そんな機体が、ここにある。

 

取り合えず装着する。

所でこのISスーツ、凄い密着感。

あんまり好きじゃない。

 

……しかしまぁ視線。

皆見てるよなあ。

 

ハンガーに居る女子生徒たち、皆見てきている。

本当にISに乗れるのか、疑わしいんだろう。

 

……正直俺も何で動かせるか分かってない。

あの日、顰蹙を買っていた女からけしかけられた暴漢に襲われた日。

 

受験に間に合わず路地裏で腐っていた時に……たまたま撤収中だったIS学園の入試会場にあったISに触れてしまい……動いてしまった。

 

それだけだ。

その時はもう痛みと無力感で何も感じられなかった。

 

(……動いた)

 

息を呑む声がする。

ラファール・リヴァイヴが俺の感覚に重なる。

試しにアリーナに出ようと歩く。

 

……歩いている。

重みを感じない。

パワーアシストもしっかり動いている。

 

さて、まずは飛んでみよう……。

 

 

「……え」

 

 

スラスターが作動しない。

 

おかしい。

 

 

おかしい……エラーをチェックしても、問題はない。

 

強く念じても、ジャンプしてもスラスターは作動しない。

 

試しに前方へジャンプブーストを吹かせる。

 

 

……これは、動いた。

 

ジャンプの様に『跳ぶ』事は出来た。

だがそこから『飛ぶ』事に移行出来ない。

 

(どうしてだ……?)

 

格闘のモーションを取る。

……この機体に格闘兵装はもともと付いてないので素手。

 

射撃の練習もしてみる。

標準的なアサルトライフルで出てくる的を撃つ。

反動制御も照準アシストもある。

 

ぶっちゃけFPSしている気分だ。

 

1時間程度ぶっ続けで操作し続けたが……。

 

 

飛ぶことは、出来なかった。

 

 

「何でだ……?」

 

 

 

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