東方異龍録〜Overwhelming power.   作:Ask〈アスク〉

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吸血鬼と隻眼

時は少し遡り、霊夢達がレミリア達と戦い始める前のこと。

魔理沙とライゼクスは、パチュリーとウラガンキンを倒した後、魔理沙達は本を数冊借りた後、館内を適当に歩いていた。

そしてなにか異質な雰囲気がする扉を見つけた。

扉を開けると、そこには下に続いている階段があった。

 

「よし、行くか!」

 

「ギャァァウ!」

 

二人は階段をおりていく。

しかしライゼクスはめんどくさくなったのか、一度飛んで落下するように下におりていった。

 

「あ!待て!」

 

魔理沙もそう言って箒に乗り、急いで下におりていった。

下におりると、ライゼクスの落下の衝撃で少しだけ床にヒビが入っていた。

 

「あの衝撃でヒビだけとは......頑丈な床だな。そしてこの扉......なにかやばい気がするぜ......」

 

そう言って魔理沙は鉄の扉を見る。

その扉は先程の衝撃で鍵が壊れたのか、少しだけ開いていた。

 

「鍵の部分は弱いからなぁ。それにライゼクスは強いからな!」

 

「ギャウ!」

 

魔理沙が笑ってそう言うと、ライゼクスは自慢するかのように翼を広げて電気を放つ。

 

「よし、行ってみるか!」

 

魔理沙はそう言い、扉を開ける。

そこには宝石のような羽根が目立つ金髪の少女がベッドに座っていた。

そして魔理沙を見ると笑顔になる。

それを見た魔理沙はその少女に話しかける。

 

「あんた誰?」

 

「人に名前を聞くときは......」

 

「ああ、私?そうだな、博麗霊夢、巫女だぜ」

 

「フランドールよ。魔理沙さん」

 

「あんた、なにもん?」

 

「私はずっと家に居たわ。あなたがこの家に侵入した時もね」

 

「そりゃあここはあんたの家だろうしな。で、ここにはいつから?」

 

「495年くらいね」

 

「へぇ、私は二分前くらいからだぜ」

 

「お姉様からここに来るかもって伝えられてたのよ」

 

「お姉様?妹君かえ」

 

「人間を見たくなって外に出ようと思ってたのだけど、ここに来るって聞いて待ってたの」

 

「良かったじゃないか。ほれほれ、存分に見るが良い」

 

「一緒に遊んでくれるのかしら?」

 

「いくら出す?」

 

「コインいっこ。それと私のモンスター」

 

「一個じゃ、人命も買えないぜ。それとモンスターを出すのはやめてあげろ。モンスターが悲しむぞ」

 

「あなたが、コンティニュー出来ないのさ!出てきなさい!私のモンスター!」

 

少女、フランドールがそう言うと、部屋の壁と天井が広くなる。

そして床が開き、そこから檻が出てくる。

その中にいたのは、黒狼鳥イャンガルルガ......なのだが、魔理沙が知っているイャンガルルガとは違う点がいくつもあった。

まずは目。

左目が傷ついており、もう見ることはできないだろう。

そして右目は赤く光っていた。

次は耳。

目と同様に左の方が傷ついている。

だが、それは普通のイャンガルルガでもよくあることだ。

最後に体格。

その大きさは魔理沙が知っている最小の大きさよりも、少し小さかった。

これほど小さい体格のイャンガルルガを見た人は、幻想郷では誰もいないだろう。

 

「このイャンガルルガ、突然部屋に現れた妖怪から、『せきがん』?とか言われてたわ」

 

「赤眼か隻眼か......どっちも当てはまりそうだぜ......」

 

魔理沙は檻の中で暴れるイャンガルルガを見て言う。

 

「早く暴れたいよね。出してあげるから存分に暴れなさい!」

 

フランドールはそう言うと、何をしたか分からないが、檻を壊す。

そして壊された檻からイャンガルルガが飛び出し、魔理沙を襲う。

 

「おわっ!と......いきなりは酷いぜ。さぁ、こっちも行こぜ、ライゼクス!」

 

「ギャァァァァウ!」

 

魔理沙がイャンガルルガを避けてそう言うと、ライゼクスは電気を放ってイャンガルルガに飛びかかる。

イャンガルルガはそれを避けると、ライゼクスにクチバシで攻撃を仕掛けた。

ライゼクスはそれを翼で受け止めるが、押し負けて床に叩きつけられた。

しかしライゼクスはなんともないといった様に起き上がると、イャンガルルガに電気で攻撃を仕掛けた。

それに当たったイャンガルルガは、なんともないのか、走りながら火球を撒き散らした。

 

「おっと危ねぇ。にしてもあいつ相手にライゼクスじゃ不利か......。とにかく、こっちはこっちで頑張らねぇとな」

 

「魔理沙さん、始めようかしら。弾幕ごっことやらを!」

 

「やってやるぜ!開幕これをくらいやがれ!魔符『スターダストレヴァリエ』!」

 

魔理沙がそう言い、手に持っていた『ミニ八卦炉』をフランドールに向けると、魔理沙の周りに星形の弾幕が大量に現れる。

その弾幕は円を描くかのように広がっていく。

しかしそれはあっという間にかき消された。

 

「ありゃ?!な、なんで!」

 

「禁忌『レーヴァテイン』......こんな簡単にかき消せるなんて、あなたそこまで強くない?」

 

そう言うフランドールの手には、炎を纏ったような赤い剣が握られていた。

 

「そんなことは無いぜ。私はこれでも強い方だぜ」

 

「これで?なら簡単に支配できそうね」

 

「おっと、それだけはやめといた方がいいぜ。幻想郷一の強さを誇る鬼巫女に潰されるぜ。文字通りの意味で」

 

「それは怖いわね。でも私の方が強いわ」

 

「それならまずは私を倒してみろ!」

 

「言われなくてもやるわ!」

 

フランドールはそう言うと、剣を振り回す。

すると、剣から赤色の弾幕が放たれる。

魔理沙はそれらを避けようとする。

しかし避けきれず、服やスカートに掠る。

それも気にせず避け続ける。

そんな時だった。

 

「ギャウゥゥゥ......!」

 

「ギャァァァァオ!」

 

「ライゼクス!ぐあっ!」

 

イャンガルルガがライゼクスを吹き飛ばし、魔理沙にぶつけた。

その衝撃で魔理沙は箒から落ちる。

イャンガルルガは、床に落ちていく魔理沙とライゼクスに追い討ちと言わんばかりに突進する。

 

「───待って」

 

フランドールがそう言うと、イャンガルルガの動きが止まる。

 

「......お姉様だけずるいわ。私達も行くわよ」

 

フランドールはそう言うと、天井を破壊して飛んでいく。

イャンガルルガもそれについて行く。

 

「ぐっ......はぁ......一体、どこに......ライゼクス......大丈夫、か?」

 

「ギャウゥゥゥ......」

 

ライゼクスは力なく鳴く。

 

「応急処置だ。これで少しは動けるように......」

 

魔理沙はそう言い、緑色の液体をライゼクスにかける。

その液体をかけられたライゼクスは起き上がり、翼を少しだけ動かす。

 

「人間には結構効くんだけどな......」

 

魔理沙はそう言い、先程ライゼクスにかけた液体と同じ液体を飲む。

液体を飲んだ魔理沙は、階段を駆け上がる。

 

「何となく、あいつがどこに行ったのかわかる......そこに行かなきゃ、なにかまずい気がするぜ......」

 

ライゼクスは走って魔理沙について行く。

 

「無理しなくてもいいのに......。ありがとな」

 

階段を上りきり、そのままフランドールが向かったと思われる部屋に向かう。

 

「何とか耐えてくれよ......霊夢......」

 

そうして、四人が集結し、新たな戦いが始まった。

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