カネキ(女)のヒーローアカデミア   作:青青

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戦闘訓練

「HAHAHA!じゃあ戦闘訓練、始めるよ!最初の組は準備してね!」

 

信号機のようなカラーリングのスーツを着た、僕達とは画風やらなにやら全てが違う多くの人の憧れであるヒーロー。

NO.1ヒーロー、オールマイト。

ヒーローに興味が無い僕でも知ってるヒーローだ。

 

今僕達は、運動場で戦闘訓練と題した授業を受けている。

運動場と言ってもまるで1つの街みたいだけど。

 

ヒーロー科に入学して2日目、もうここまでで濃い内容だった。

入学式だと思って行った初日には個性把握テストという物があり、その結果によっては除籍、と煽られたり。

帰り際には見た目まるで個性使ってない様に見えるのに普通に上位に入った僕に対して、どんな個性!?だとか質問攻めにされるし、金髪のチャラそうな子にはいきなりナンパされて焦凍君が凍らせようとしたり。

 

本当に濃い一日だった。

 

「金木君?次は君たちの番だぞ?」

 

おっと、昨日のことを思い出してたら僕の番が回ってきたみたいだ。

 

この訓練は、2人組になりビルの中で『ヒーロー』と『ヴィラン』に別れて『核』を防衛したり、確保したりする訓練だ。

私のペアは尻尾の個性の子。

相手は焦凍君と触腕が4本ぐらい生えてるタコみたいな子。

 

「そうですか、じゃあ行こうか。」

 

ペアの子に声をかけビルの中へと入っていく。

因みに僕たちはヴィランチームだ。

 

「作戦。どうする?」

 

僕は後ろに着いてきている尻尾君に聞く。

 

「うーん、正直何も思い浮かばないんだ。そっちは何か有る?」

 

頬を掻きながら申し訳なさそうに言う。

 

「うん、大丈夫。焦凍...轟君がビルごと凍らせてから突入してくると思うからーーー」

 

そうして作戦を組みたてていく。

尻尾君はキチリと僕の話を聞いて、分からない所や修正案を出してくれる。

やはり倍率300倍の学校、性格が良い人ばっかりだね。

 

「さて、ではSTART!!」

 

一通り相談が終わり一息着いていた所でオールマイトから合図が出た。

 

「じゃ行こっか」

 

ーーーーー

 

「轟、始まったぞ。」

 

首元をマスクで覆った大男のクラスメイト、障子が俺に言う。

 

「あぁ、少し下がってろ。牽制程度に終わるだろうが凍らせる。」

 

俺は目の前のビルに手を付ける。

ヒタッと右手で触り、そこを起点としてビルを氷で包んでいく。薄く、広く伸ばしてある程度経ったところでそれを止める。

 

「本当にこれが牽制なのか?もう制圧出来てるんじゃ...」

 

その光景を見て障子は心配して言うが、こんなので止まるような奴じゃねぇ。

 

「いいや、きっとアイツのことだ。絶対に躱してる。」

 

「お前がそこまで言うのならきっとそうなのだろう。俺はどうする?」

 

「そうだな、常に耳を使ってて貰いたい。それと死角になりそうな場所に目を向けておいてくれ。あとは俺に着いてきてくれれば大丈夫だ。」

 

「あぁ、分かった。」

 

そう言って、触腕の先を目と耳に変え周りを見始めた。

それを確認した俺は、確保テープを巻き付ける、又は核を抑えるために玄関の中へと踏み込んだ。

 

 

 

「おい轟、この階段の上の先で少し音がする。何かを喋っているようだが小さすぎて聞こえない。」

 

先へと進み、1階、2階と1部屋ずつ確認していく。

そうして3階へと上がる階段の前で変化があった。

 

「そうか俺が先に出る、お前は後ろで警戒、戦闘に移行したら出来る限り早く離れて核を探してくれ。」

 

この先に誰かいる、そう想定して動くのであれば俺が先に出て戦闘するべきだ。範囲や殲滅力だけで言えば俺の個性はプロにも劣らない。

そうして戦闘している間に察知系の障子に核を抑えてもらう。とりあえず最前の道を選ぼう。

 

ゆっくりと、ゆっくりと階段から頭を出した。

 

そこには、白い髪の、不気味なマスクをした、一人の女が立っていた。

 

「アハハ、凍っちゃった。ねぇこれ溶かしてよ。冷たくて、壊死しちゃう。僕の身柄は確保しちゃってくれていいから、ね?」

 

金木は、心底困った様な顔をして俺に話しかけて来る。

 

「なんだ、やっぱり凍ってるじゃないか。とりあえず確保テープは任せてもらうぞ」

 

障子は、金木が何も出来ない木偶の坊と化したと思い近付く。

 

「ッ!!」

 

待てっ!と止まれっ!と声を出そうとするが、後ろからの衝撃に驚き声を引っ込めてしまった。

カラカラと俺の後頭部にぶつかったであろう氷の塊が砕ける音が響く。

衝撃が来た方向に顔を向けるが特に何も無い、がそこに絶対何か居たはずだ。

 

そうだ!障子は!

 

先程までの状況を思いだし、金木の方へと振り返る。

 

「ッ!」

 

すると、先程まで金木がいた場所には紅い水溜まりが広がっていて、その水たまりから大幅な感覚で足跡が刻まれている。その足跡を目で追うと、足元を真紅に染めた金木と、その足に蹴られ脳を揺らされたであろう障子が横たわって居た。

そして、金木はマスクによって隠されていない、片目を合わせて喋り出す。

 

「フフ、痛いね。でも、思ったほどじゃ...っない!!」

 

言い切る前に低姿勢で飛び出してくる。

しかし、それを見切れないほど俺の目は節穴じゃない。

 

「フッ!」

 

突撃して来た金木を、半身になることよってゆらりと躱し自分の横を通り過ぎる金木の背中に向けて肘を落とす。

だが、それすらも読んでいたのか未来が見えるかの如く速度で左足を踏切り、ステップで回避する。

そのステップを右足で同じように踏み、左足が顔面目掛けて向かってくる。

 

「っぶねぇ」

 

息付く暇も個性を出す暇も無く、蹴りや殴りのラッシュを叩き込んでくる。

右手をいなし左手を躱し右足を受けて左足を止める。

 

そして止めた左足を凍らせようと個性を発動させようとしたその時

 

『終了!ヴィランチームの勝利!!』

 

とアナウンスが入る。

よく見てみると、後ろから尾白が確保テープを巻き付けて来ていた。

 

「っ、クソ。ミスったな。熱くなりすぎた。」

 

「へへ、勝ったよ焦凍君。」

 

 

ーーーー

 

 

「さて、講評の時間...なんだが金木少女。その足は大丈夫なのかい?」

 

さっき焦凍君の氷から足を引き剥がした時に皮が無くなったことを言っているんだろう。

 

「はい、もう治ってますよ。」

 

まだ洗ったり拭いたりしてないので紅いまんまだから心配してくれたのだろう、さすがヒーローお優しい。

 

「え?金木って増強系の個性じゃないのか!?」

 

クラスの誰かが驚きを声に出す。

 

「まぁ、僕の個性は複合型だから。一言で言うならパワーアップと超回復。かな?」

 

その驚きに答えると、クラスの中でざわめきが起こる。

 

「ンンッ!その話はまた後で、いまは講評の時間だよ!少年少女!」

 

そうして、講評をした後また別の組が訓練を始めたのだった。

 

 

 

 




感想、評価よろしくお願いします。

初の戦闘回でしたね。
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