「デェアッ!?」
ウルトラマンビータはいきなりピンチだった。
「あぁぁ──あの怪獣まだピンピンとしてる!!」
「なかなかしぶといですね……」
「こりゃ面倒だな……!」
「弾頭弾の許可は!?」
「もう下りている……行け!」
「ラジャー! ガレリオン弾頭弾・ファイア!!」
「あの怪獣一体なに!?」
「知らん!! ただ今の攻撃でわかったことがある……! ガレリオン弾頭弾で首吹っ飛ばしたってのにまだ生きてるぞ!?」
「ギカカカカカ!!」
その怪獣は笑っていた。
「鬼かよ……!? こっわ!」
「ウルトマンと一緒に戦っても押されて操作が……」
「ウルトラマンでさえ押されているんです……それでも少しずつダメージを与えれば……!」
「ギカカカカカ!!」
その怪獣は……
「きゃっ……!? こ、これは……!?」
「あ、危ない……! 落ちそうになってる!」
合金が腐食している。どうやら強酸性を持つらしい。
背後から、ビータはガレリオンチャクラムを放った。
サキィドの身体は二つにちぎれたが、しかし即座に快復した。
「ジュッ……」
焦るビータ。
カラータイマーの点滅も起きている、このままではビータが危ない!
「(このままではカラータイマーが止まってビータが……シュン君が……!)」
リオンの顔からは焦りが出ていた。
リオンだけではない。全員がこの状況に悪戦苦闘。まさにピンチだった……
あの怪獣を倒せる強者はいないのだろうか?
その時だった。
「ゾアムルチ! あの腐れゾンビをぶち殺せぇ!!!」
どこかで聞いたような声がして、その瞬間!
『バトルナイザー! モンスロード!!』
そんな音声がしたかと思えば、
「グギャァアアアン!!」
ゾアムルチが姿を現した!!
「あの怪獣は……?!」
「あ、新手ですか!?」
「ジュッ!?」
「ギカカカカカ……」
困惑する両者、その瞬間ゾアムルチはサキィドにドロップキックを浴びせた!
「どうだ憎悪のドロップキックゥ! そこだそこだ、もそっと殴れもそっと蹴れ! 殴れ斬れ撃て殺せ、ゾアムルチィ!!」
レイオニクスの青年はそう叫ぶと、バトルナイザーを天高く掲げた。
驚くなかれ、しかもそのバトルナイザーはただのバトルナイザーではない、ネオバトルナイザーだ!
「でもあの怪獣、アイツを倒しているぞ……!」
「……味方、なの?」
レナとアカネは困惑していた。
「…………味方だと、私はそう思います」
リオンはキッパリと言い切った。
「ゾアムルチィ!! 破壊光線でぶっ殺せェ!!」
ゾアムルチは口から破壊光線を放った。
その破壊光線はサキィドに直撃した。
さらにそこに背後からビータがガレリオン光線を放ち、サキィドが腐臭を漂わせながら爆発四散した!
「グギャァアアアン!!」
「……ジュェア!!」
ビータは腐臭を清めるため、ピュリファイブラストを辺りに撒き散らした。
「でもやり方が荒いね……」
「……そこにはあまり触れないでおきましょう……」
「でも、終わったみたいだぞ……」
「……戻れ、ゾアムルチ。お疲れ様だ、ゆっくり休めよ……」
ネオバトルナイザーに戻るゾアムルチ。
「! ……(あの青年は……)」
リオンの目にはしっかりとゾアムルチが戻ったところに青年がいるのを目撃した。
その青年は脱兎のごとく逃げ出した。
それと同時に、ウルトラマンビータは光と共に消えうせた。
「あ……(消えた……あの青年は一体……)」
任務を終えて一同は基地へ戻って行った……
リオンの頭の中には先ほどの青年のことが浮かび続けた。顔は見えなかったが……ウルトラマンと似た何かを遠くから微かに感じたようだ。
その青年は飛行帽を被っていて、『入魂 極真魂』と書かれたダサTの上に紫色の上着を羽織っており、ストレッチスキニージーンズと革靴を履いていて、右眼を漆黒の黒髪で隠していた。彼の名は
「……皆さん、お疲れ様です。報告書は後ほど私が提出しておきます」
リオンは息を整えてそう言った。
「ありがとうございます。副隊長」
そんな彼らの元に、慎太郎は颯爽とやってきた。
「よう、糞ガキ共」
「だ、誰……!?」
「どうやってここに?」
周りのみんなは警戒して構えた。
ただリオンは背後で落ち着いた顔をしながら慎太郎を見ていた。
「ちょっと秘密のルートでなぁ……」
そう言うと、慎太郎は九四式拳銃を抜いた。
「まさか、敵……!?」
「…………いや……そんなはずはありません……」
リオンは冷静かつ慎重になってそう言った。
「おぉっと……俺は敵じゃねぇさ」
いや、じゃあ九四式しまえよ。
「……じゃあなんで銃を出したんだよ……」
ナイスツッコミだアカネ。
「……シュンさん……彼は」
隣に行って小声で呟いた。
「……ウルトラマン、アバドン」
シュンはそう言うと、身構えた。
「おぉ? 誰かと思えば……孤児のガキか、でかくなったなおまえ」
「……えぇ!?」
「ウルトラ、マン……!?」
「……やはり……」
「ああそうさ、俺はウルトラマンアバドン。もっとも、今は変身できんがな」
「ちょ、ちょっと待て!」
レンはそう言って、皆を止めた。
「……変身が……出来ないのですか? (あ、そういえば……私の正体……バレてませんよね?)」
「どうしたの、レン……?」
レナはそう言った。
「今さっき、アバドンの奴『孤児のガキ』っつったよな……」
「い、言ったね……」
「…………まさか、シュン」
「……物心ついた頃にはもう虹の向こうへサヨウナラ、だ」
シュンはそう答えた。
「(ウルトラ族の……孤児……ですか。やはりウルトラ族にもそういうのが……)」
リオンは何も言わずに聞いただけだった。
「……孤児院にいたよ」
そう言うと、シュンは倒れた。
「シュン君……!」
「シュン!!」
「おぉっと……なるほどねェ……脈拍は正常、ただ寝不足なだけだろ」
事実、シュンは報告書などで12徹ほどしている。
「……ここんところずっと仕事をしていましたからね……何度も休暇を言ったのですがね……」
リオンは慌てずにシュンの容態を確認していた。自分のことがバレる恐怖を感じながら……
「んで、そこのパワードバルタンはなんで潜入してんだ? スパイか? 在日か? 斬るぞ? つか斬り殺すわ死ね」
笑顔でそう言う慎太郎。
その存在自身が、よほどメンタルに来ているようだ。
「勘弁してください……! 味方です!!」
両手を軽く上げて慌ててそう言った。
「副隊長は私たちの仲間だ!」
レナが隣で叫んで言った。
「そうだ! 貴様はすっこんでろ!」
レンもそこに加勢した。
「シュンだって認めているんだ! 副隊長が星人でも味方だと認めている!」
「私たちの副隊長に手を出すな……!」
アカネとセナも加勢して叫んだ。
「み、みなさん……」
「……強制的に退去させてやろうか」
シンジはそう冷淡に言った。
「おうおう、怖いねぇ。こんなに言い詰められたのは……在日朝鮮人に襲撃された時以来か……」
「……え?」
リオンは思わず聞き返してしまった。
「あれは何人だ、大体5~60人くらいか? いやあ参ったよ……」
アバドン本編外ではあるが、ガッツリと襲撃は受けている。
故に嫌韓。故に嫌中。
慎太郎は、兎にも角にも朝鮮人と中国人が大っ嫌いだった。
「……エグい、な……」
「ご愁傷様です……」
アカネとリオンは思わず同情してしまった。
「えぇ……(困惑)」
「嘘松だと言ってくれ」
「これはひどい」
男性陣はそうとしか言えなかった。
「なんか……ごめんなさい」
「副隊長に手を出したら許さないけど……これには流石に同情ね……」
女性陣は完全に同情してしてしまったようだ。
「朝鮮人怖ぇ……」
レンはそう言っていた。
「……さて」
シュンも起きた事を見計らい、シンジは慎太郎を仮隊員扱いとした。
「隊長……本当に良いのですか? 彼を仮隊員としていて……」
「私は賛成です。彼も経験しているみたいですし……」
「……それに、先程組手をしたのだが……コテンパンだった。少なくとも、極真空手五段の実力はあるだろうな」
チーム内は騒然とした。
「そ、そんなに……! 私の蹴り技でも無理……なのかな?」
「後で頼めば? でも……そこまでの実力とは……」
「……驚きますよね……私もです」
リオンは仮隊員として認めてはいるが、少しだけバレた時の恐怖心が残っているようで、焦りが顔に少し出ていた。
「……ここにいる連中なら、多分蹴りだけで勝てる」
慎太郎はニヤリと笑った。
「かかってこいよ」
「なっ……! 私だって自慢の蹴りで相手を止めることができる!」
プライドを傷つけられたレナはこう叫んだ。
「今から柔道場に来なさい!!」
柔道場。
慎太郎は余裕そうに立っている。
レナは中段回し蹴りで先手を取った。
一般人からしたら非常に早い回し蹴りだ。しかし……。
「遅せぇよ」
そう言うと、慎太郎は膝蹴りを顎に当てた。
刹那、レナは脳震盪を起こしてぶっ倒れる。
「ッ……!」
「レナ!」
アカネは駆け寄って様子を確認していた。
「……これほどまでとは……驚きました(力は……シュン君と互角……ではないように見えますね……)」
「歯応えのねぇ奴だなぁ……」
「nyeh、次は俺が行くか」
「任務がないからといって、ご無理はしないでくださいね」
リオンは心配そうにそう言った。何故かシュンの隣で
シュンは静かに首を振る。
「……今、タイガさんが行ったんだが」
「いや……存じております。でもなんか予想が目に映りそうで……ちょっと」
「……信じよう」
ところが、タイガと慎太郎はほぼ互角の闘いをしていた。
蹴り技だけで愉しむ慎太郎と、蹴り以外も使うタイガ。
タイガの優雅な飛び蹴りが慎太郎の頭を掠め、慎太郎のマッハ蹴りがタイガの腹を抉る。
「……タイガさん、タバコを吸っていながらも互角ですね……」
「いや臭いから外で吸ってほしいんだけど……」
「これは……引き分けか?」
「はっ!」
慎太郎の横蹴りがタイガの顎を掠めた。
脳震盪を起こし、タイガはくずおれた。
「あ……タイガも負けた」
「次の任務が来なければ良いのですが……」
そう言ってリオンはタイガの様子を見てアカネに頼んで寝かせてに行ったもらった。
「……やり過ぎですよ?」
「こんくらい力見せときゃいいか」
「だからやり過ぎ……」
「任務がないからって無茶したら後々大変になるかもよ?」
「ま、まぁお二人とも……良きものが見れて良いじゃないですか。そのうち起きると思いますし……」
リオンは慌ててアカネ達を抑えていた。リオンもリオンで少し恐怖心に追いやられてはいるが……
「……ま、どーせすぐ起きる」
「はぁ……(こんなことが起きるのは珍しいことですね……ちゃんとしておかないと……)」
リオンは溜息を吐いてそういった。相当呆れているようにも見える。
「……ところで」
「……なにか?」
「邪神について知ってるか?」
「邪神……ですか?」
「どんな邪神?」
「その名もグトゥアク……破壊の神だ」
「はぁ……その邪神が何かあるのですか?」
「ここにあるの?」
「……惜しいとこまで行ったんだが、取り逃した」
「取り……逃した?」
「ああ……グトゥアクの片腕と片脚を消滅させたんだがな……」
「つまり……ここに存在して戦っていたってこと?」
「だけど怪獣だろ? 1人で人間体で戦っていたのか?」
「いや、ウルトラマンの姿で闘ったんだ。その時にレイオニクスに覚醒した」
「……! あの怪獣……」
リオンは遠くから見た青年のことを思い出して、誰なのかを察したようだ。
「レイオニクス……?」
「ああ、そうさ。俺はレイオニクスでもある。奈落の王、アバドーンとしてな」
奈落の王という言葉に、一同は戦慄した。
さて、その翌日だ。
リオンは朝から書類を整理しながら動いていた。少し落ち着いてない雰囲気も感じる。
慎太郎は書類整理の手伝いをしていた。
「すみません……手伝ってもらって……」
「いいってことよ」
「……もう、敵対してないのですね……」
「ま、そうさね」
「……それなら……安心しました……」
ふぅ、と溜息を吐いた。
「……さあ」
「副隊長、大丈夫ですか? 変わりますよ?」
レナな隣から声をかけてそう言った。
「ありがとうございます。でもこれだけでも終わらせたいので……大丈夫です」
「……はあ」
「……どうかなさいましたか?」
「ひまだねぇ」
「……そうですか」
「なんだろうな」
「何が?」
混ざり込むようにアカネが横から声をかけた。
「レイオニクスって」
「…………そうですか……」
全員、何も言えなかった。何をどう声をかければ良いのかわからず黙ったまま。
「……まあいいか」
そう慎太郎が呟いた。
その時だった。
「おつかれさん」
シュンが飲み物を持ってきた。
「体調はもう平気ですか?」
「大丈夫ですよ」
「ご無理はしないでくださいね……」
「副隊長もです」
「え? あ……はい……ごめんなさい……」
その時だった。
『N-46-6区域に怪獣と宇宙人出現!』
「! 皆さん準備を……!」
「了解です!」
「ゼットォン……」
そこに居たのは、絶対的強者、宇宙恐竜ゼットンであった。
「ゼ、ゼットン……!?」
「マジか!?」
「うげ……」
さらにそれを操っているのはナックル星人である。
「と、とにかく……ゼットンは最強です。油断せずに……!」
「了解です……! 隊長、砲撃許可を!」
「許可する!」
「了解です! 発射します!」
セナは叫んで返事をした瞬間、襲撃を開始した。
ゼットンはそれをワープで回避した。
「え!? ど、どこに行ったの!?」
「へ、下手に機体を動かさないでください……!」
「後ろだ!!」
「レナ!!」
「そこか!」
合図と共にレナはビッグ・ブラザーを動かして背後から回し蹴りを喰らわせた。その瞬間、ビッグ・ブラザーの回し蹴りはゼットンシャッターにより潰された。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!!! 私の蹴り技がぁぁぁ!!」
「うるせぇ……」
アカネは小声で嫌気刺した顔で呟いた。
「ちぃ、ラチがあかねぇな……行け、ガンダー! ゼットンを殺せ!」
『バトルナイザー! モンスロード!!』
「これがレイオニクスの力……」
「すっご──い!」
なんかどっかのフレンズが湧き出てきたが……ガンダーを援護するようにビック・ブラザーは隣に立って蹴りの攻撃を続けた。
「プルルァアアアン!!」
ガンダーの冷凍光線がゼットンの脚を氷漬けにし、そこを壊死させた。
「効いてる……!?」
「いや、まだよく分かりません……」
ゼットンはワープを駆使して移動した。
「またか……!」
「いや、その場からあまり動かないで……見えた瞬間に反撃を……!」
「了解……」
「ガンダー! やれぇ!!」
「プルルァアアアン!!」
「ゼッ─────────」
「プルルァアアアン!!」
ガンダーの冷凍光線がゼットンを氷漬けにした。
「今だァ!!」
「発射ぁ!!」
合図と共に反撃のミサイルを発射した。
「ゼットォン……」
「まだ生きているの……!?」
「初代ウルトラマンを倒した怪獣です……まだまだ倒さないといけないようですね……」
その直後だ。
『バトルナイザー! モンスロード!!』
「ゲェエエヴゥウウウ……」
「え……また!?」
「……アレは……昨日の……」
「いや、違う! グランドキングか……!!」
「ゲェエエヴゥウウウ!」
「プルルァアアアン!!」
相対する怪獣たち。
「互角……?!」
「それでも油断は禁物です……! 少しだけでも援護をしましょう……!」
「……ビータっ!」
シュンはビータに変身した。
「大丈夫かな? ウルトラマンでも苦戦して一度ウルトラマンを倒した怪獣なんでしょ……?」
「……大丈夫。私は、勝てますよ……!」
リオンは叫んでから援護をするように攻撃を続けた。
「プルルァアアアン!!」
「ジュッ……!」
「ゲェエエヴゥウウウ……」
「少しでもダメージを受けていればいけます……!」
「人間が怪獣に負けるかぁ!」
「無駄だ、足掻くでないわ!」
ナックル星人は笑った。
「ッ……あのナックル星人め……!」
リオンは機体を操作してナックル星人に向かった。
「ふ、副隊長……!?」
「あんな副隊長初めてよ……! あの副隊長が……怒っているんだから……!」
ナックル星人は光線を照射した。
「ッ……! 貴方みたいな人は……私の敵でもあります! 私は……ウルトラマンが傷つくところは、もう見たくないんです!」
リオンは叫んで近づきながら乱射し続けた。
「ちょ、副隊長……!」
「ぬるいわ!」
「うるさいです……!」
その時だった。
『バトルナイザー! モンスロード!!』
「グギャァアアアン!!」
「キェゥアアアア!!」
ゾアムルチがナックル星人を踏み潰し、ナースがナックル星人を絞め殺した。
「ナース!?」
「……いいえ、あの時のナースとは違うかと……」
「よぉおおしよくやったぞ!! さぁあとはグランドキングを殺せ!」
「このままたたみかけましょう!」
「了解!」
「ジュワ!」
ビータはドロップキックをかました。
「また同じ蹴りを味合わせてあげるよ!」
レナはビック・ブラザーを操作して回し蹴りを受けさせた。
「ゲェエエヴゥウウウ……」
グランドキングはよろめいた、次の瞬間!
「グギャァアアアン!!」
ゾアムルチがフランケンシュタイナーを噛まし、その直後シャイニングウィザードをぶちかましたのだ!
さらにナースが縛り上げ、その直後ガンダーがグランドキングにボマィエをぶちかます!!
「わぁ〜〜……エグいね」
「んなこと言ってる場合か!」
「このまま喰らいなさい!!」
「全砲門、てェ────ッ」
「発射──っ!!!」
無数のミサイルやらメーサー砲やらがグランドキングを撃った。
ビッグ・ブラザーはローリングソバットを放ってからさらにシャイニングウィザードを放つ。
ゾアムルチは破壊光線を、ガンダーは冷凍光線を、ナースはマシンブレスを放ち、そして我らがウルトラマンビータはガレリオン光線を照射した!
「これで……終わりです!」
ビータはガレリオン光線を最大出力にした。
「や、やったか……!?」
「煙でよく見えませんね……」
煙が晴れた。
「あーバカ……」
お察しの通り、グランドキングは健在だ。
「私のせいなの!?」
「(見事なフラグ回収ですね……)」
「クッ……もうミサイルの弾数が限界です、隊長……」
「ゲェエエヴゥウウウ!!」
ビータが前に出た。
拳をぎりぎりと音が鳴るくらいに握り締め、ビータは構えた!
「ウルトラマン……」
リオンは呟いて操縦機を強く握りしめた。
「ゲェエエヴゥウウウ」
「シュアッ」
一進一退の攻防である。
「弾数が限界、それにエネルギーも……どうします? 隊長、副隊長……」
問いかけたセナだが、リオンは無言で何も言わなかった。
「……特攻はいけない。地上からの援護……いや、ここはウルトラマンを信じるんだ。不時着!」
「了解です!」
「了解!!!」
「シュゥワッ!」
「ゲェエエヴゥウウウ」
ガキィン!
「ジュッ!?」
「ゲェエエヴゥウウウ!!」
「ジュウワ!!」
ヒュン……
「ジュッ!」
「ゲェエエヴゥウウウ!?」
無数の攻撃が連なる。
「まるで大乱闘みたい……」
「ですが少しずつこちらが押してるように見えます」
「ゲェエエヴゥウウウ!?」
バキッ!
グランドキングの腕が折れた!
「よし……!」
「まだ勝利を確信する時ではありません……! 次の攻撃したいで……」
「ジュウワ!!」
フライングクロスチョップ一閃、そして決まった、決まったぞ、ウルトラマンビータの雪崩式DDTィイイイイ!!
「やったか……!?」
「だからフラグを回収しないで!!」
さらにそこにダメ押しが入る!
「お──! あの攻撃すご──い!!」
「レ、レナさん……落ち着いて。機体が暴れてます……」
高層ビルをターンバックルとみなし、ついに決まった!
ターンバックルブレーンバスター!!!
「お──! 凄い凄い!! アイツを押してる!」
「私が待ち望んでたウルトラマンの戦いはこれです! 私の尊敬するウルトラマンは絶対に諦めません!!」
「副隊長がキャラ崩壊寸前で叫んでる……」
メタい。
さらにぶちかますぞ、ダイヤモンドボムッ!!
「あのウルトラマン……あんなに技を持っているんだ」
「そこがウルトラマンらしいですよ……! 独自の戦法を編み出すのですよ!」
もはや観客として見ている一同は興奮状態だった。
「いいぞ決めろぉ!!」
セコンドのように叫ぶ慎太郎。
アナコンダフックで闘志を燃やしたグランドキングが立ち向かう、次の瞬間!
ビータはアックスボンバーでグランドキングを跳ね飛ばす!
「アイツを跳ね飛ばした……!? すげぇなウルトラマン!」
「……てか私たちは見てるだけで良いの?」
「良いですよ! ウルトラマンのバトルを観れるだけで私は嬉しいです!!」
リオンは完全に興奮状態で見ていた。
無言で男性陣は援護射撃をしている。
怪獣たちはどうやらバトルナイザーに戻ったらしい。
「お、終わった〜……?」
「……みたいですね」
しかし、まだグランドキングは生きていた。
「フィニッシュ決めちまいな!」
「ジュウワ!!」
セコンド慎太郎の声に呼応し、ビータはガレリオン光線を照射した!!
「ッ……まだ動くようですね。ですがもう終わりますよ……」
グランドキングは大爆発を起こした。
「よし!!」
「やったー!」
「……お疲れ様です……」
「……ジュワ!」
その頃だ。
「……レイオニクスの存在を確認……伝承の通りだ。神の復活は……近い」
フードを目深に被った青年が、木陰でニヤリと笑っていた。
次回、ウルトラマンビータ。
『パスカルビーツ』
お楽しみに。