桜吹雪が舞う場所で、似つかわしくない銃弾と、それに似た音が響く。
そこにいるは、二人の亡霊と骸骨。
骸骨は手に持った銃の引き金を押し続け、亡霊を攻撃する。亡霊は色とりどりの弾幕を用いて、骸骨を攻撃する。
ほぼ命中するが、骸骨は無傷だ。
「(やっぱり、攻撃が効いている様子がない…)」
無傷の骸骨を見て顔を顰める亡霊の名は【西行寺幽々子】。
死を操る能力を持っており、相手を問答無用で死に誘う能力。彼女は今、そんな自身の能力が効かない相手と対峙している。
『………』
その骸骨の名は、【仮面ライダースカル】。死と言う概念を超越した
変身している間は体が死に、あらゆる痛覚や感覚が遮断され、死者同然の状態になるのだ。
「(攻撃は効いているようだけど、反応を全く見せない。強がりにも見えない。死んでいる体…。まさか、痛覚がない?)」
幽々子は断片的な情報から真実を読み取り、それを知った瞬間心の中で舌打ちする。
「生きているのに死んでいる…。こんな矛盾している相手と戦うのは初めてね…」
実際、幽々子も体が死んでいるのに魂が生きている人物と戦うのは初めてだ。幽々子の能力は「体」に作用される。能力で殺した相手は幽々子の支配下に入るために成仏することが不可能な魂となる。
例を挙げれば「不死者」。不死者は「肉体的」に殺したとしても、魂を起点に蘇生することとなるため、死ぬことが無いのだ。スカルの場合これに近い。
違いがあるとすれば、「体」がすでに死んでいるため能力そのものが効かないのだ。
そして、唯一不思議で疑問があるとすれば…
「(魂は、どこに行ったの?)」
そう、魂だ。
「不死者」だとしても、魂は体に存在しているはずなのだ。
魂は、己そのものと見て間違いない。記憶や思い出などがすべて魂に刻み込まれ、脳などはそれを継続させるためだけの装置に過ぎない。
だからこそ、魂がないのは矛盾している。
「(とにかく、今は倒すことに専念しないと。……どう倒せばいいかしら?)」
痛覚がなく体が死んでいるためにほぼ無限に活動できる体力を持ち合わせているスカルを、どう倒せばいいのか幽々子は弾幕を撃ちながらも頭を悩ませる。
「(ただ単純に考えれば、体の限界を感じることがない…。そこが弱点ね)」
感覚がないということは感じることがないと言うことだ。
体が悲鳴を上げていても、それを感じることはない。それがスカルの弱点だと幽々子は過程する。
つまり、体の限界がスカルの最後だ。
「…すごいじゃない。痛みを感じないなんて。今まで私もあなたのような敵と戦ったことはなかったわ」
『……………』
幽々子はスカルの攻撃が効いていない種を見破り、揺さぶりをかける。
「でも、それに体がついてこれるとは思えない…。つまりは限界がある。それがあなたの最後よ」
手に持った扇子をスカルに向けて、そう宣言する。
スカルは無言だ。先ほどから一言も喋らず、ただトリガーを引き続けている。
「何も話さないのね。それは自由だけど。こっちも少し本気を出すわよ」
幽々子を中心に無数の小さい弾幕が
『はッ!』
スカルは足を曲げ、空へと飛ぶ。正確にはジャンプだ。45メートルのジャンプ力を用いて幽々子へと近づく。その間に当たる弾幕など、羽虫が止まったかのごとく無視しながら。
「普通そのまま突っ込む?」
『はぁッ!』
幽々子のツッコミなど無視し、スカルは足を動かして蹴り上げる。幽々子は手に持っている扇子を閉じ、受けとめる。
金属がぶつかり合う生々しい音がしばらく響き、重力に従ってスカルは地面に着地した。
「これはただの扇子じゃないの。と言っても、ただ妖力で強化してるだけなんだけどね」
『締まらねぇな。降りてこい』
幽々子の説明を無視し、スカルは忽然と言い放つ。
だが、そんなことを幽々子が聞き入れるはずもない。
「あら、弾幕ごっことは違う、
幽々子の言っていることは正しい。ただの殺し合いに手を抜くバカはいずれ死ぬ。
実際、スカルの言葉は自身が本来の力では飛べないための愚痴に等しい言葉だった。
『……あぁ。そうだな。これは、俺がおかしいか』
スカルは己の間違いを即座に肯定し、心の中で反省する。
「あら、素直に認めるのね」
『俺らしくないからなぁ。それになんか、妙にムシャクシャするんだよ』
どうやら少し苛立っているために、スカルは落ち着きをなくしていたらしい。
『(なんだこの苛立ちは?まるで、
スカルは―――零夜は能力を行使する。重力と言う束縛から解放され、宙に浮く。
「あら、空を飛べるんじゃない。わざわざ脚力で飛ぶ必要はなかったんじゃないの?」
『…この姿でやるにゃぁ、ハードボイルドじゃねぇ』
「その、『はーどぼいるど』っていうのは知らないけど、屁理屈だってことは分かったわ」
実際、相手が空を飛んでいるのに対して、飛べる力があると言うのに使わないと言うのは、ただ舐めているとしか捉えることができない。
だが、この戦いがなんだか知っているスカルが―――零夜がそれを分からないはずがない。
だからこそ、今の零夜の発言は異質だ。
『はぁ…落ち着け俺…。怒りに囚われるな…』
「……何に怒っているの?」
流石にスカルの様子がおかしいと気付いた幽々子は、今現在スカルが
だからこそ、幽々子は何故スカルが
『お前には関係ねぇよ。…まぁいいとして、流石に攻撃のバリエーションが少ないのがこれの欠点だ。だから、別のヤツで補わせてもらう』
一本のメモリを取り出し、マキシマムスロットにメモリを挿入し、ボタンを押す。
スカルは【アイスエイジメモリ】を使用して、全身に冷気を纏う。
このアイスエイジメモリは【T2ガイアメモリ】だ。T2ガイアメモリは本来、【仮面ライダーエターナル】と言う「永遠」を象徴するライダーの所有するメモリだ。
スカルは―――零夜は【ダークライダー】に変身できる。【仮面ライダーエターナル】は【ダークライダー】に分類されているためT2ガイアメモリ26本すべてを持っている。
ちなみに、今スカルが使っている【スカルメモリ】もT2ガイアメモリである。
『ハァッ!』
スカルは幽々子に近づき、冷気が漂う脚で幽々子を再び蹴る。先ほどと同じ攻撃に幽々子はため息をつきながらも、再び妖力で強化された扇子でガードする。
「二度も同じ攻撃をして、一体何の意味が――」
そのとき、扇子がスカルの脚部分から徐々に凍り付いていく。柄が見えない程氷に包まれた扇子を見た幽々子は、驚愕する。
氷は広がっていき、やがて幽々子の手に到達する直前、幽々子は扇子を放り投げる。
「これは…!?」
『よそ見はダメだぜお嬢さん』
直後、幽々子の腹にパンチが直撃する。衝撃により幽々子は後ろに吹っ飛び、そこから氷が服ごと広がっていく。
腹の辺りの服を破り、氷が広がるのを阻止する。
『正しい選択だな。流石年長者は違うな』
「殺す」
――女性に歳の話は厳禁。
彼女はまさにその言葉の女性の返答を現しているようで、スカルに向かって殺気を放った。それと同時にスペル宣言する。
幽々子を中心に大量の弾幕が広がっていく。それだけでは普通の弾幕となんら変わりないのだが、スカルを中心に小さな弾幕が華のように舞いながら、ホーミングしていく。
スカルに直撃するが、やはり効いている様子はない。
使用者の骨格全てを極限まで強化する能力を持ち、それらに支えられた身体能力も向上させる【スカルメモリ】の力は伊達ではない。
「やはり強行突破するわね…。面倒くさいったらありゃしないわ」
『言葉遣いが変わってるぜ?』
「あらあら?誰のせいだと思ってるのかしら?」
『さぁな。少なくとも俺は知らねぇよ!』
スカルも完全に分かってはいるのだが、あえて惚けて、スカルマグナムで牽制する。
幽々子も拡散系とホーミング系の弾幕を駆使してスカルへとぶつける、が、やはり効いている様子はない。
そもそも、弾幕弾幕に殺す勢いはなくとも怪我はする。が、そこを数で補えば十分に殺傷能力は発揮される。
だからこそ、幽々子は数で物を言わせスカルを攻撃しているのだが――
『効かねぇよ』
幽々子の掌に、弾丸が一つ直撃する。
「―――ッ!」
血が出ることはないが、変わりに青いオーラのようなものが怪我から放出されている。血の出ることのない亡霊故のものなのだろう。
それを見た幽々子は忌々しげにスカルを睨む。
『次にこれだ』
アイスエイジメモリを取り外し、別のメモリを装着する。
――瞬間、スカルがその場から消え、幽々子は腹に斬撃が直撃した。
幽々子は何が起きたのかわからずに悶え苦しむ。自分の腹を見ると、やはりそこには斬り傷が存在し、青いオーラが漏れ出ていた。
「な、なにが…!?」
『ただ、斬っただけだ』
幽々子はスカルの声が聞こえた方向へと体を向ける。
そこには、先ほどまで持っていなかった剣を持ったスカルが、自らに背中を見せて佇んでいた。
『ナスカの超高速…。中々だな』
ナスカメモリの能力。それはナスカウイングによる飛翔能力、ナスカブレードによる剣撃、「レベル2」に達すると仕様できる超加速能力。
飛翔能力は零夜自身の能力でどうにかできるためにナスカウイングは必要ないが、今使っているのは『ナスカブレード』と『超加速能力』だ。
ナスカメモリの能力でナスカブレードを召喚し、超加速能力で一気に幽々子を斬り伏せたのだ。
『次だ』
スカルはスカルマグナムに、メモリをセットする。
【ボムメモリ】をセットし、バレルユニットを上げる。引き金を引き、銃口から赤紫色のエネルギー弾を発射する。
幽々子はそのエネルギー弾を自らの手で跳ね返す――が、その直前に四つに分散し、ホーミングのように幽々子に直撃する。
「ガッ…ハッ…!」
『……使いようだな。同時に使える数が少ないから、あまり使えないと思っていたんだが…。やはりやってみないと分からないことはたくさんある』
スカルがそう、納得したかのように言う。
――【仮面ライダーエターナル】と比較してみよう。
スカルとエターナルの違い―――と言うより、エターナルが異常と言うべきだ。
【ダブル】【アクセル】【スカル】【ジョーカー】【サイクロン】【エターナル】。このライダーたちの中で、同時に多数のメモリを使用できるのは、エターナルのみだ。
理由は単純。マキシマムスロットの数だ。ダブルやスカルは一つしか存在しないが、エターナルはベルトに1、武器に1、体に24と異常な数のマキシマムスロットを装備しているため、多数のメモリの力を使うことができる。
が、先ほども述べた通りスカルは【スカルマグナム】と【マキシマムスロット】の二つしかメモリの力を発揮するデバイスがない。
そのために同時に使用する汎用が難しいと言うのが難点だ。
だが、その難しさも想定の内でしかなく、実際にやってみたらかなり使えると言うことが分かった。スカルの納得の意味はそこにある。
『次だ』
瞬間、スカルの姿が消える。
「消えた!?……いや、気配だけはあるッ!」
幽々子はその気配をたどった。そして、顔を向けた先は―――
「そこよ!」
―――上空だ。
上空に向けて、スペルカードを宣言する。
幽々子のスペル宣言と、マキシマムの音声が重なり合う。
上空には、【スカルマグナム】を向けるスカルと、無数のホーミングする黒と紫が混ざったような色のエネルギー弾。
幽々子の前に、直線に並んだ五つの弾幕の塊が設置され、それが華の様に広がっていくと同時に、急速にスピードを上げて直線状に広がっていく。
スカルマグナムのエネルギー弾が幽々子の弾幕を避けて幽々子へと向かって行き、幽々子の直線の弾幕もまたスカルへと向かって行く。
「グっ!」
『ッ!』
そして、お互いに直撃。
幽々子はそのままダメージで、スカルも数による衝撃でお互いバランスを崩し、地面へと激突する。
「ハァ、ハァ、まだウグッ!!」
スカルの拳が、幽々子の素肌に直撃する。
幽々子は自らの腹を見る。そこには、黄色に光るスカルの拳が直撃しているのが確認できた。幽々子は後ずさる。
その時に見た。
『取った』
「た、たかが拳一発で、私は倒れないわよ…」
幽々子は再び上空から弾幕を放つために飛ぼうとする。
「……あれ?どういうこと?なんで!?
幽々子は、飛べなくなっていた。突然の事態に頭が混乱する幽々子。いろいろと試行錯誤して、考えられる可能性は、ただ一つ。
「私に…何をしたの?」
『飛行能力を封じさせてもらっただけだ』
飛行能力を封じた。確かにスカルはそういった。それは幽々子の心にとって、まさに青天の霹靂だ。
スカルは、とあるメモリを使って幽々子の飛行能力を封じたのだ。そのメモリとは【キーメモリ】。
【キーメモリ】―――数あるメモリの中で、能力が不明なメモリの一つ。鍵の用途は『開閉』。考えれば『封印』とも言える。
その封印の能力を用いて、幽々子の飛行能力を封じたのだ。
「私の、飛ぶ力を…!?」
『この姿で飛ぶのは性に合わないんだ。これで心置きなく戦える』
「…いいわ。飛べなくたって、私は戦える」
『だったら、見せてみな』
スカルは手に持っているスカルマグナムと、しまっていたナスカブレードを投げ捨て、駆ける。
対して幽々子も、スペル宣言をする。
幽々子を中心に、色とりどり、大小の弾幕が円形状に広がっていく。
このスペルは本来、ほぼないに等しい弾幕の隙間を通ることで避けることが可能なスペルだ。だが…
スカルは、この弾幕を完全に無視して一直線に進む。
『ハァッ!』
脚に力を入れ高く飛ぶ。飛翔中に、スカルメモリをマキシマムスロットへと装填する。
胸部装甲から、怨霊型のエネルギーを生成する。それが巨大化し、スカルの前にそびえる。
―――そして、蹴り飛ばす。
『ハァアアアアアア!!』
口を大きく開けた骸骨が、依然と弾幕を放ち続けている幽々子へと向かって行く。
骸骨は幽々子の弾幕をもろともせず、一直線に向かって行く。
「……負けちゃった…。ごめんね、レイラ…」
負けを認め、何かを呟き、ただ骸骨が己を倒す瞬間を待つ。
幽々子は、その時、過去のことを思い浮かべていた。
* * * * * * *
今から何百年も前の話だ。冥界の管理をしている自分のところに、とある一人の妖怪の魂が来た。
ここは魂が来る場所。魂が来ること自体はなんら不思議ではない。あまり気になど止めていなかった。
だが、ある理由から、幽々子はその魂のことを見るようになった。
それは、ある日のことだ。
『貴様が、西行寺幽々子だな?』
『あなたは…?』
目の前には、血に染まった刀を持ち、煌びやかなロングの髪をたなびかせ、紅く光る瞳をした美女。その美女は
『私が誰などどうでもいい。私を生き返らせろ』
『……それは無理な話ね。第一、あなた『妖怪』でしょう?自力で生き返ればいいじゃない』
『それができたら、このようなことはしない!』
妖怪は死んだとしても、復活することができる。しかし例外もあり、それが叶わず幽霊になるパターンも稀にだが存在している。妖怪である以上それは誰もが知っている事実。妖怪である彼女が生き返れないということは――、
『―――なるほどね。残念だけど、私にはそんな力はないわ。そんなことより、ここに来る前には門番がいたはずだけど、まさか…』
『倒してきた。邪魔だったのでな。だが安心しろ、死んではいない』
『――それじゃあ、あなたは倒される覚悟はあるのよね?』
『無論ッ!』
幽々子は女性と戦った。すでに死んでいるため、自身の能力は効かない。ならば、単純な力勝負のみ。自分は持てる力のすべてを。彼女は持てる剣技のすべてをつぎ込んだ。
『はぁ…はぁ…』
『あなた…結構強いのね。弱ってなかったら危なかったわ』
幽々子の、ギリギリの勝利だった。この時、幽々子は初めて敗北するのではないかと危惧したほどだった。
『教えてあげる。こちらに魂が来るとき、普段より弱くなってるの。あなたの能力がうまく作動しないのも、それが原因よ』
『なん、だと…』
『ていうか、あなたの能力で妖夢を倒せたこと自体驚きよ。能力を二つ持っていること自体珍しいけど、正直言って戦闘向きとは言い難い。それなのに弱体化した状態で妖夢を倒せたことは称賛に値するわ。まぁあの子は半人前だから、もっと修行させなきゃね。――ところで、あなたと妖忌、どっちが強いかしらね?』
彼女は正直言って当時、能力は戦闘向きではなかった。それなのに、妖夢を倒せたのは素直に称賛した。まぁ彼女はこちらを睨んでいたが。
ふと妖夢の祖父である妖忌のことが思い浮かぶ。彼と対峙させたらどこまでやれるのだろうかと、そんなことを考えた。
思い出に浸っていると、女は叫ぶ。
『ならば…もう一度勝負だ!次は負けない!』
『やめておきなさい。……時にだけど、あなたはどうしてそこまで生にしがみつこうとするの?』
『貴様が知っていいようなことではない!』
『…そう。いいわ。とりあえず、寝てなさい』
『何を―――ッ』
彼女は首に強烈な一撃を喰らい、気絶した。
『さてと、妖忌は大丈夫かしら…?』
『幽々子様!』
そのとき、階段から刀を持った初老の男性が現れた。
男性は所々に怪我を負っており、良く怪我と年で動けるものだと感心するほどだ。
『あら妖忌、無事だったのね』
『申し訳ありません。賊を侵入させてしまい…』
『いいわ。だって倒せたんだもの』
『――それで、この者はどういたしましょうか?』
『――そうね、………決めたわ。この子、ここで預かりましょう』
『……え?』
* * * * * * * *
そのとき、思い浮かんだそれは、走馬灯と言うものだろうか?亡霊である自分が走馬灯を見るなんて可笑しな話だ。
彼女をここで預かると言ったときの妖忌のポカンとした顔が、今でも忘れられない。
もしかしたら、生前の自分は死ぬ前にこんな思いをしたのかもしれない。それも今となっては分からない。
気づけば、スカルの攻撃は目の前。
「不思議ね…。死んでいるのに、まだ死にたくないって思う自分がいる…」
幽々子の言葉など誰も聞かぬまま、直撃する。
―――瞬間、怨霊型のエネルギー弾が真っ二つに割れ、斬撃がスカルに到達する。
『グハァ!!』
スカルは地面に背中から落下し、謎の斬撃が当たった部分を手で触る。そこには、煙を上げながら存在する傷があった。極限まで強化されたはずの自分の装甲に、傷がついていた。
『なにが…!?』
「…レイラ?」
「はい。そうです。幽々子殿」
幽々子の目の前には、煌びやかな金髪の長髪をたなびかせ、紅く光る瞳をした麗しい美貌を持った美女が、刀を振るった体勢をして、佇んでいた。
「あとは私に任せて、休んでいてください」
「えぇ…。そうするわ」
その言葉と同時に、幽々子は意識を失う。幽々子を適当な場所に寝かせた女性は、胸に大きな切り傷を残しているスカルへと、刀を向ける。
「貴様は…私だけでは飽き足らず、どれほどの
『ハァ?』
「妖夢に加えて幽々子殿を…絶対に!!絶対に許さんぞ!!!」
女性は刀を構え、空高く飛ぶ。
「今ここで、貴様に引導を渡してやるッ!!」
そう忌々し気に彼女は叫び、斬撃を放った。
お気に入り登録・感想お願いします!
スカル イメージCV【吉川晃司】
ちなみにですが、東方の既存の設定にあるレイラさんと、今回出てきたレイラさんは全くの別人です。