~side ???~
ギャア ギャア
ありえないような鳴き声、7本の尾、全長2メートルはあるような怪鳥が毒々しい色をした空を飛んでいる
そんな空の下を2人の人間が歩いている
1人は紅い髪をした王族のような格好をした男性
もう1人は銀色の髪のメイド服を着た女性
「サーゼクス様、何故この地へ?しかも他の眷族は連れず私と2人で」
銀髪の女性は紅髪の男に話しかける
「うん、グレイフィアとたまにはデートがしたくt…」パァン!
「真面目にお答え下さい」
サーゼクスに対しグレイフィアという女性はどこからかハリセンを取り出しツッコミをいれる
「実は2つ問題が起こってね」
サーゼクスが頭を押さえながら言う
「1つは先日この近くで奇妙な反応が出た。いきなり有り得ないほどの力が発生したと思ったら消失した。」
「それだけならば、わざわざサーゼクス様がお越しになる必要はなかったのでは?」
「ここは仮にも前魔王の血縁の土地だ、私ではなく眷族の者が来れば今なお新政府に反発するものが無用な騒ぎをたてるだろう。
そしてもう1つ
リゼヴィム・リヴァン・ルシファーの行方が分からなくなった」
「!!」
サーゼクスの発言にグレイフィアが戦慄した
「まさかあの方が…」
「まだ分からない、それを確かめるためにここに来たんだよ」
「ですがそれならばなおのk…(バッ)サーゼクス様?」
サーゼクスがグレイフィアを止める
「グレイフィアすまないが至急転送用の魔方陣を頼む」
「何故です?」
「どうやら魔王として別の仕事ができたようだ」スッ
「?…!!直ちに!」
サーゼクスが指さす方をみると倒れているものたちがいる
数にして16人と2匹だ
「さて…君たちはなぜここにいたのかな?」
サーゼクスは真剣な表情でかれらを見つめる
~side テイルズ~
「ん…ふぁ…ここ…は?」
ジュードが目をさますと…
ベッドで寝ていた…
「おはよう、ジュード君」
「あ、おはようございます。フレンさん」
フレンは既に起きていたようだ
「そう畏まらないでくれフレンでいいよ」
「なら僕もジュードで大丈夫だよフレン」
「ありがとう、後他の皆も呼び捨てで大丈夫だよ。皆、気さくだからね」
「あ、それ僕たちもだ」
「意外と僕らのチームは似てるのかもね」
「そうだね」
フレンとジュードは他愛もない雑談を始める
「…ところで、ここはどこ?皆は!?」
「ちょっとまってくれ、看守さ~んもう1人が起きた!すまないが来てくれ!」
フレンが声をかけると
「起きたか、来い。サーゼクス・ルシファー様がお呼びだ」
看守に連れられしばらく歩き続ける
かれこれ5分は歩いただろうか
大きな扉が眼前に現れた
「こちらにサーゼクス様がいらっしゃる、入れ」
そういうと看守はどこかへ行ってしまった
「ねぇ…フレン?ルシファーってことは…」
「あぁ、四大魔王の1人、サーゼクス・ルシファー様だね」
「はぁ…やっぱり…」
オリジンのお陰でこの世界の事はある程度分かっている
だからこそため息がでた、ジュードは王と会うのにあまり良い思い出がない
1度目は敵国の王に
2度目は自国の王に
3度目は精霊の王のような存在に
その場で命を狙われているのである
「大丈夫かな…」
「いざとなったなら僕が守るよ」
「…ありがとう、フレン」
「失礼します!」
フレンはジュードを励ますと1拍おいて扉を開ける
「遅かったじゃねぇかフレン、ジュード」
見ると全員が既に集まっていた
「ユーリ!皆も無事!?」
ジュードが見渡すと…
1人足りない!
「エルは!?」
ジュードが彼女がいないことに気づく!
「一緒じゃなかったんですか!?」
「てっきりジュードたちと一緒だと…」
エリーゼとレイアの血の気が一気に引く
「サーゼクス!これはどういうことだ!!」
ミラが声をあらげる
「落ち着いてくれ、私は確かに全員保護した。あの場にいたのは16人と2匹だけだったよ」
「そんな…なら…エルは…もう…」
サーゼクスの言葉にエリーゼは絶望したような表情になるが
「いや、絶望するにはまだ早いよ」
「どういう事?」
サーゼクスにレイアが問う
「まず第1に君らが無事だと言うことだ、怪鳥やはぐれに狙われたなら間違いなく君たちも無事ではすむまい。
第2にある男と一緒に私が知らない、いや、魔界で知らない人物が写っていた」
「魔界で知らないっていうのはどういうことだ?」
「魔界のあらゆる場所に問い合わせても彼女のデータがなかったんだよ、その映像がこれだ」パチン
ジュードの問いにサーゼクスが指を鳴らすと立体映像が現れる
「「「「「エル!!」」」」」
全員が声をあげる
男の腕に少女が抱えられていた
「サーゼクス様この男は誰ですか?」
「その前にそろそろ君たちの事を教えてくれないか?でないとこれ以上の事は教える事は出来ない」
「…分かりました」
ローエンがサーゼクスから情報を得るため自分達の説明を始める
自分達のこと、ルドガーのこと、オリジンのこと、自分達の身体におこった事
「にわかには信じがたいな…
しかも君たちの言葉から察するに探し物は神滅具の1つ幽夜の聖杯(セフィロト・グラール)か…」
「知ってるのか!?」
「ああ、だが誰が今代の所有者かは分からない」
「なんだよ…期待して損したぜ…」
ユーリはサーゼクスが知っているのだと期待していたがそれはあっさり裏切られた
「さて、約束通り今度はこちらが話す番だね。
先程の少女を連れた男はリゼヴィム・リヴァン・ルシファー、先代ルシファーの血縁だ。だが彼が何の理由もなく少女をさらうとは思えない。何か思いあたる事はないかな?」
サーゼクスがユーリ達に問う
ジュードが右手の人差し指で軽くこめかみを叩く彼の思考のスイッチだ
「…鍵…!クルスニクの鍵だ!!」
「だが何のためにそんなモノを?」
ジュードとミラが考えを巡らせていると
「ゴチャゴチャ考えても始まらねぇ!おい!サーゼクスさんよ!この男は今どこにいる!?」
「残念ながら分からない、私たちも彼を探しているんだ」
「どういうことだ!」
「彼は数日前から行方が全く分からなくなっているんだ」
「クソッ!」
サーゼクスの言葉にユーリが苛立つ
「そうと分かれば、いつまでもここにいても仕方がない。皆行くぞ」
「待ってくれ、君たちには何かあてがあるのかい?」
ガイアスのが声をかけ出ていこうとすると
「いえ、ありません」
「ならば、暫く人間界で暮らしてはくれないか?」
「何故でしょう?」
「実は私の妹が最近新たな眷属を迎えたのだが人間の転生者なのもありまだ弱い、だが魔王が一介の悪魔を特別視すれば問題になる」
「つまり、我々にその者を鍛えろと?」
「そうだ」
「申し訳ないが我々にそのような時間はありません一刻もはy…」
「この世界にいる間の資金、住む場所、そしてリゼヴィム、聖杯の情報を全て提供しよう」
「…そこまで私たちを自分の手元におこうとする理由はなんです?」
ガイアスの的を射た質問にサーゼクスは一瞬黙ってしまう
「君たちがあの男、リゼヴィムに対する切り札になりうると思ったからだ」
「それは政治的な意味ですかな?」
「それはない、といえば嘘になる。君たちは彼の能力の事は? 」
「存じ上げません」
それはそうだろう、オリジンが教えてくれたのは世界の歴史と常識、神器というものと神滅具がある、自分達の力は神器のようなものになっているということだけである
「彼は悪魔の世界にいる3人の『超越者』の1人、彼はあらゆる神器(セイクリッド・ギア)を無効化する能力、『神器無効化(セイクリッド・ギア・キャンセラー)』の持ち主だ」
「では私たちも彼に対しては無力なのでは?」
「いや、私はそうは思わない」
「何故です?」
「私は君たちの力を先程から探っていた、確かに君たちは全員、神器のようなものは持っている。だがそれは神器ではないのだろう?」
「……」
「沈黙、つまり肯定と取っていいのかな?」
「…ご自由に(この男食えんな…)」
ガイアスはサーゼクスという男の評価を改めた。この男の力は最初から分かっていた、だがここまで冷静な分析をしているとは思っていなかった
「君たちなら彼に勝てるかもしれない、そう思ったんだよ」
「……分かりました」
「ガイアス!?」
ガイアスの言葉にミラが反応する
「待ちなさい、ミラ」
「何のマネだ、リタ」
ミラを静止したのは、あの、リタだった
「気づかないの?今私達にはほとんど力が出せないのに」
「なんだと?」
リタの言葉を聞きミラは力を使おうとする…
が何もおこらない
「(四大よ!どうしたんだ?)」
(ごめんなさい、ミラここに来てから私達うまく力を使えないの)
ミラの内にいる四大精霊のうちの1人ウンディーネが申し訳なさそうに答える
「ホントです!…力が出ません」
「ティポがいるのになんで~!?」
「多分体をこちら側に合わせた結果だと思うわ」
エリーゼたちの言葉をうけリタが続ける
「オリジンの言葉通りだとすると私達の体のスペックはおそらくかなりのレベルに底上げされてるわ。そんな状態でデカイのぶっぱなしてみなさい、確実に味方を巻き込んで自爆するわ。オッサンだけならまだしもエステルを巻き込む何てのは私はゴメンだわ!」
「あの…リタっち?最近オッサンが前衛のときやけに大技がくるのって、もしかして敵ごとオッサン巻き込もうとしてる?」
「違うわよ?」
「そ、そうよね!よかっ…」
「敵ごと殺りにいってるのよ」
「コワッ!!」
リタの発言にオッサンが一気に青ざめる
「まぁオッサンの話はさておき、おそらく大技が使えるようになるまで、まだかかるでしょうね」
「そんな状態でも君たちはリアスと同じ位強いのだから僕は驚くばかりだよ」
リタの言葉にサーゼクスが続く
「どうだろうか?君たちも身体を鍛え、悪魔の力を学ぶという意味も兼ねてこの話、受けてはくれないかな?」
「私は同意する、正直いまのままでは使命を果たすこともできないからな」
珍しくミラが足を止めることに同意する
「……2つ条件がある」
ユーリが口を開く
「さっきの条件に加え、俺たちの自由を保証してくれ」
「自由、というのは?」
「俺たちは目的があってこの世界に来ている。悪いが悪魔の貴族の事情とかに付き合ってこちらの目的の邪魔をされたらかなわねぇ」
「ふむ…分かったあまりにも目に余るものでなければこちらも黙認しよう」
「もう1つ俺たちとあんたとは仕事の上下関係以外はなしにしてくれ」
「それは一向に構わないよ。こちらがお願いしているわけだからね」
「決まりだ!俺はユーリ・ローウェルだ、よろしく!」
サーゼクスに対しユーリが好条件で契約をとりつける。存外ユーリは悪魔の仕事が向いているのかもしれない
「私はリタ・モルディオ、よろしく~」
「私はジュディスよ、よろしくね」
「ウチはパティ・フルールじゃ♪よろしくなのじゃ~♪」
「私はミラ・マクスウェル」
「私は、エリーゼ・ルタスって言います」
「ティポはティポだよ~♪」
「私はレイア・ロランド!」
「私はミュゼ、精霊よ」
「ハァァ…君たちは仮にも王族の方に…」
心労の絶えないフレンである
ガシッ
フレンは両肩を組まれる
「まぁまぁ、フレン君、良いじゃないの俺はアルヴィンよろしく」
「そうそう、肩の力ぬきなよ~♪オッサンはレイヴン!」
「2人とも…ンンッ…
サーゼクス様、自分はフレン・シーフォと申します、以後お見知りおきを…」
「私は、ローエン・J・イルベルト。気軽にローエンとお呼び下さい」
「私は、エステリーゼと申します。エステルとお呼び下さい」
「僕はカロル・カペルです、よろしくお願いします!」
「僕は、ジュード・マティスです、よろしくお願いします」
「俺はアースト・アウトウェイです」
『俺は、ラピードだ、よろしく頼む』
「「「「ラピードがしゃべった!!?」」」」
『何を驚く、俺も使い魔とはいえ悪魔になったのだ当然だろう』
「そ、そういや、そうだったな」
『大体ユーリよ、お前は俺と意思疎通はある程度出来ていただろうに』
「いや、まぁそうなんだがな…」
「そろそろいいかな?続きに戻っても」
ユーリとラピードの会話が長くなりそうなのを察してかサーゼクスが止める
「ああ、すまねぇ続けてくれ」
「では、君たちにはこれから駒王学園の生徒、教師として学園に入ってもらう」
「……は?学生?」
「そうだよ?」
「冗談だよな?」
「いたって本気だが?」
ユーリはサーゼクスの言葉に頭を抱える。それはそうだユーリは勉強嫌いなのだから
「なぁ…皆…やっぱり断るってのは」
「「「「「なしだ(です、よ)」」」」」
「だよなぁ…」
せめて教師として入ろう!っていうか教師がいい!そう思うユーリであった
「グレイフィア、皆さんに服を」
「かしこまりました。では皆様こちらへ、皆様の服がございます」
既にどうするかは決まっていたようだ…
最悪である
「(頼むから教師でありますように…!)」
ユーリのささやかな願いであった
次回から本編はいりま~す
因みに時系列はイッセーはすでにころされて転生した後です