中学二年で死ぬから美少女とフラグ立てたらTSした原作主人公だった件について   作:re:753

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前回のあらすじ、うるせえATフィールド投げつけんぞ!

多分一番の難産でした……あと時間取れなくて感想返信出来なくて申し訳ねえ。明日休日なんでまとめて返信するゾ。
感想少なくなったしランキングも上がらねえだろ! 寝る!(深夜三時) おはようございまーす!(朝八時)ちょっとくらい、見ても構わへんか

ランキングくん「投稿サボったから圏外だったけど今日は四位ね」

?????????????????????????(宇宙猫)
とりあえず読者の皆さんに感謝を、あと感想で跳ね上がるゾとか言ってた預言者兄貴にイチジク浣腸を贈呈するゾ。

あと誤字報告いつもありがとうねえ!! いや、マジで書きなぐってるから推敲しないから許して、読者さん許して。


母親に電話したと思ったら停電して使徒が来ちゃった♡した件

「碇司令……」

「なんだ、レイ」

 

 綾波レイは司令室で碇ゲンドウとともに食事を摂っていた。

 長いテーブルの端と端、対面で座るゲンドウの前にはコース料理が、綾波の前には複数の錠剤と栄養補給のためのゼリー、そして水。

 虐待を疑われてしまうが、レイにとって食事とはコレなのだ。

 だがレイは物足りなさを感じていた。

 ずっと飲んでいた錠剤が気になるのだ。

 シンジとアスカのユニゾンアタック後にあった祝勝会、そこで食べた野菜の味が綾波の胸を温めて……レイやアスカと一緒にいるシンジのことが気になった。

 この気持ちがなんなのか聞こうとしたが、レイの口はいつも以上に上手く回らなかった。

 

「……その」

「……三上シンジのことか?」

 

 ビクッと綾波の肩が揺れる。

 ゲンドウは持っていたナイフとフォークを置く。

 

「ヤツが気になるのか?」

「……その、えっと……」

 

 わからない、ポカポカするのと最近はチクチクするのが一緒に来るようになった。

 シンジと手を握っているとポカポカする。だけどシンジが手を離すとチクチクする。

 レイと話すとき、アスカと話すとき、ミサトと話すとき、リツコと話すとき……エヴァにシンジが乗っているときにチクチクが強くなる。

 だけどわからない、この感情がなんなのか、どうやって表現して良いのかわからないのだ。

 そんな綾波の様子を、ゲンドウはじっくりと観察し目を少しだけ細める。

 

「気になるんだな?」

「……はい」

 

 語彙が強くなったゲンドウの言葉に、綾波は頷く。

 ゲンドウの眉が一瞬動いたが、綾波は気づかなかった。

 

「そうか……レイ、やつはただのイレギュラーだ、目的のために使うただの駒だ」

「……はい」

「お前は私の目的のために必要なんだ」

「……はい」

「……ヤツのどこがいいんだ?」

 

 ゲンドウの言葉に、綾波は目を見開く。

 どこが、いい?

 

「どこが、いい?」

「……あ、あぁそうだ」

 

 綾波はこころに思った言葉をそのままゲンドウに言う。

 だがゲンドウも意外そうな顔をして、ズレてしまったサングラスを直す。

 綾波は考える、シンジのどこが良いと思った? 

 ふと手が見えた。

 ココ最近、レイとアスカが喧嘩してるときにそっとシンジを掴む手……そっと握ると綾波の心にポカポカが宿る。

 自然と微笑みを作っていた綾波はゲンドウに言う。

 

「手、手です。私を握ってくれる手」

「……そうか、悪いが急用が出来た。飲み終えたら帰りなさい」

 

 そう言ってテーブルから立ち上がると、ゲンドウは早足でその場から立ち去る。

 綾波はポカンとしながらも、目の前の錠剤を見て、一つ口に運び、飲み込んだ。

 

「……美味しく、ない」

 

 

 立ち去ったゲンドウは、先程の綾波の微笑みを見て動揺していた。

 思わず、妻の名前を叫ぼうとするくらいには、先程の笑みは妻にそっくりであった。

 そして、手という言葉に、ゲンドウは聞き覚えがあった。

 

『握ってあげて、あなた。ほら、レイはあなたの手が好きみたい』

 

 そう妻は微笑みながら、自分の手をあの子(・・・)に繋げた。

 先程まで泣いていた赤ん坊が、自分の手を握った瞬間キャッキャッと笑いだし、泣き止んだ。

 もう、忘れかけていた記憶がゲンドウの脳裏に蘇る。

 

「……」

 

 ゲンドウは手を見る。

 今更、今更なのだ。

 今更どうにかしようとして、あの子が自分の手を握って笑うことはない。

 その手を振り払ったのは紛れもなく自分なのだから。

 

『行かないで!! 行かないでよぉ!! 父さん!!!』

 

 妻の兄夫婦に頭を下げ、ソレを預けたときに、ソレ(レイ)が泣きながらこちらの背を追う姿。

 振り向きたかった、振り向いて抱きしめてやりたかった。

 だがそれをするほどゲンドウは器用ではなかった。

 自分ではあの子を育てられない、そう思い、預けた。

 そして来たるべきときが来るまで、放置していた。

 燻るものを心に秘めながら、最低限の監視の報告を聞いて、運命の日を待った。

 だが、そこにはイレギュラーがいた。

 

『シンジ……っ』

 

 自分ではない手を握って、顔を綻ばせる少女。

 心の奥底で何かが叫び、それを抑えるために言葉を放った。

 一度は戦闘不能、あわよくば殺すつもりだった。

 実際、全身を釜茹でにされたイレギュラーは戦闘不能になり、あとは徐々に弱らせていくつもりであった。

 だがそうする前に、やつは立ち上がり、少女のために戦った。

 その姿に、ゲンドウは自分を重ねた。

 やつのように前を向けていたら、諦めなければ、もしかしたら自分の手にはまだあの手が残っていたかもしれない。

 

「……いや」

 

 そんなことはない。

 言葉には言わずに、心のなかでゲンドウは思う。

 どれだけ悔やもうが計画は始まっているのだ。

 それにこの計画が完遂すれば、あの子はイレギュラーから離れ母親のもとで暮らしていける。

 ……それが一番いい。

 そう、自分勝手な都合を押し付けていた。

 

 

 もしも碇レイがこの場にいて、ゲンドウの思考を読んだとしよう。

 彼女はこういうだろう。

 

 

 ――――お前らが作る世界なんて要らない、シンジがいない世界なんか滅んでしまえ、と。

 

 

 

○○○

 

 

 

「元気ですよ、はい、はい、おばさんも元気そうで……シンジですか? なんか恥ずかしがって僕が代わりに」

 

 電話を持ちながらはしゃぐレイを見て、俺はため息をつく。

 進路相談のことを親御さんに報告しろ、と先生に言われたためミサトさんに報告しようとしたらレイに猛反対された。

 

 ――――たまにはおばさんとおじさんに連絡しようよ!

 

 そう言われて、十円玉を入れ、ボタンを押して実家に電話しようとして、指が止まった。

 何を話せば良いのかわからなくなってしまった。

 エヴァのことも、なんでここにいるのかも言えない、怪我のこととかなんも言えない。

 だから連絡しなかったのだ……余計な心配かけたくないから。

 

「あっ、代わります? シンジ! おばさんから代われって」

「……んっ」

 

 妙な不安感とムズムズする気持ちがわからなくて、おずおずと手を伸ばすとゆっくりと受話器を耳に持っていく。

 すーはー……よし。

 

「もすもすひね――――『こんのっバカ息子ォッ!!!』うるせぇ!!!」

 

 キーンと鳴った耳から受話器を離すと怒号が受話器から放たれる。

 

『女の子に何やらせてんだ!! あんたは昔からレイちゃんに頼りっぱなしで!!』

「なんつう声だしやがる!! というか久々に声聞く息子に言うことか!!」

『男なんて心配しても無駄だろうに!』

「おっ、待てい! このくらいの男は繊細なんだよ!」

『ちんこで物考えてるだけだろ! ナニしごいて寝な! 大抵のことはそれで問題ない!!』

 

 普段は優しいんだが、一回怒るとこうなるんだよなぁ、ウチのオカアサン。

 というか親父何も言ってなかったが、相当やんちゃしてたろ、母さんは……というかナニをしごくってあーたお天道様の下でなんちゅうこと言ってるんだ。

 

『……で? 問題はないのかい?』

「問題なかったら、俺とレイはそっち帰ってるよ」

『そりゃそうだ……あぁ、進路相談だけどね、お父さんがそっちに出張することあるから、そこでやるさね』

 

 親父が出張?? と首を傾げる。

 そんなことあったか? と疑問に思ってると母さんが疑問に答える。

 

『あんたがいなくなったからね。実はお父さん転勤族だったんだよ? お前が産まれたからって無理言って配置固定してくれてね』

「そう……だったのか」

 

 知らなかったと思い、少し胸が熱くなる。

 ……愛されてんだな、俺。

 

『……シンジ、あんたが何やってんのか知らないよ。ただこれだけは答えな……レイちゃんのためなんだね?』

「あぁ」

 

 母さんの真剣な言葉に俺は答える。

 それだけは伝えられる。

 

『ならいい、無茶――――』

「母さん?」

 

 プッツリと電話が切れる。

 十円玉切れかと思ったがそうではないらしい。

 近くに立つ信号機の電源が落ちていた。

 

「シンジ?」

「行くぞ」

 

 レイの手を取って、俺は走り出す。

 近くで待っていたアスカと綾波にも声をかけるが、俺は止まらずに走り続ける。

 

「行くぞ」

「ちょっとバカシンジ!?」

 

 アスカの驚く声が聞こえるが俺は焦る気持ちを抑えられずに走る。

 

「シ、シンジ、走るの速いよ!」

「急がなきゃならねえんだ、周りを見ろ」

 

 俺がそう言うとレイが周りを見て、あっと言う。

 

「電気が消えてる?」

「停電でしょ? そんなに急ぐことじゃないわよ」

「……普通復旧するはずだ。ここ第3新東京市は使徒迎撃のための要塞都市、電話が途中で切れたってことは電話線もだめになってるってことだよ。綾波、非常用の端末持ってたよな? かけてみてくれ」

 

 前回の使徒から一ヶ月、作中の時間の流れがイマイチ把握出来てなかったが、今日かあのクソ雑魚使徒が出てくるのは!!

 綾波は非常用連絡端末に耳を当てるが首を振る。

 

「ダメ、コール音が鳴らない」

「……バカシンジ、どういう状況よ、コレ」

「多分、電源とかその他諸々が落ちてる……この状況で使徒が来たら――――」

『こちらは第3管区航空自衛隊です。ただいま正体不明の物体が本所に対し移動中――――』

「「「「……マジやばくね??」」」」

 

 全員の息ぴったりで同じ言葉を発し、大慌てでNERV本部へとつながる地下通路へと急いだ。

 

 

 

○○○

 

 

 

「第3新東京市の連中は何をやっておるのか!!」

 

 ダァン!! と灰皿が一瞬宙に浮く。

 ここは府中総括総隊司令部、巨大なスクリーンに映し出された赤い点はゆっくりと海の上を移動しているのがわかった。

 

『こちら偵察機! 本部どうぞ』

「こちら本部、目標は視認できるか?」

『ばっちりと視認できるぞ。今度は振り子時計みたいな野郎だ!!』

 

 偵察機からの映像がスクリーンに送られて映し出される。

 長い2本の脚、シャンデリアのようなデザインの胴体、そして仮面のような頭部らしき物、おおよそ生物とは思えない造形に、司令部の面々は息を呑んだ。

 

「使徒というのはどこまでめちゃくちゃなんだ!!」

「まだ繋がらんか!」

「ダメです、無線、有線全て繋がりません!」

「航空機でもなんでもいい、NERVに伝えろ!!」

 

 切羽詰まった司令の声に、オペレーターは引き続きNERVの応答を待ちながら、伝令役に指示を伝える。

 一人の男性が立ち上がり、意見具申を行った。

 

「司令、第一種戦闘配置を!!」

「春本三佐……キミはまた部下を死なせたいのかね?」

 

 ラミエル戦での責任を取り、一佐から三佐までの降格処分を食らった春本だったが、使徒と直接戦った者として一応は司令部勤めをしていた。

 NERVが動けないと知り、こちらでの遅滞攻撃を行おうとするつもりだったが司令の目は冷たい。

 

「キミだって知っているだろう。最初に第3新東京市を襲った使徒、アレの傷跡はまだ癒えておらん」

「現場は戦えると言っております」

「……エヴァのパイロットに入れ込みすぎだ」

 

 司令官の言葉に、春本は返す言葉がなかった。

 入れ込みすぎ、たしかにそのとおりだ。

 だが司令官はふぅーと一つため息をついて言う。

 

「無人攻撃機の損耗率もバカにはならん。遅滞攻撃をするにしてもNERVの状態を確認してからだ」

「しかし、上陸寸前です!!」

『こちら偵察機!! 使徒からの攻撃が――――』

 

 衝撃音の後、ノイズ音が続く。

 レーダー上では偵察機の反応が消え、LOSTという文字が表示される。

 撃墜されたと判断し、司令官は拳を握りしめる。

 

「キミの気持ちもわかる。だが悔しいが我々が動いても被害は拡大する一方だ」

「しかしッ!!」

「はっきり言わなければわからんかね? 春本三佐……次はない」

 

 脅しにも似た言葉だったが、春本はコレ以上は無理だと判断し、口を噤むと司令室から出ていった。

 その背に司令官含めた三人は言葉を紡ぐ。

 

「全く、NERVの犬に感化されおって、子供だからどうしたというのだ」

「このまま監視を続けるんだ。どうせやつの行き先は第3新東京市だ」

「……」

 

 司令官は他二人の不貞腐れた発言と行動に心の中で毒づく。

 なんのための軍なんだと。

 だが現状の派閥を維持するため、軍を展開しないことを了承したのは自分だ。

 その情けなさを誤魔化すように、タバコを一本取ると火を付けて煙を吸う。

 情けないと思いつつも、それを正当化し、改善できない自分は昔憧れた大人になりきれなかったと心の片隅で叫ぶナニカを否定するように、タバコを灰皿に押しつぶした。

 

 

 一方現場でも不満は出ていた。

 

「オーバー・ザ・レインボーはそのまま待機、他艦艇も同様に、とのことです」

「臆病風に吹かれたかッ!!」

 

 オーバー・ザ・レインボーは応急修理の後、命令があるまで新横須賀の軍港に待機していた。

 使徒襲来の報を受け、偵察機を飛ばしたのもこの艦であった。

 偵察機の無線はこちらにも入っており、撃墜の後パイロットの脱出を確認出来なかった。

 

「部下が死んだんだぞッ!!」

「艦長、冷静に」

「冷静でいられるか!! 上の連中は何もせずに通過させようとしているんだぞ!!」

 

 激高する艦長の言葉に、表面は穏やかな副長も心の中では艦長に同意したかった。

 だが軍人として、上からの命令は絶対だ。それがどんなに不条理なものであったとしても。

 自分だけは反対の立場でいなければ、軍人ではなくなってしまう。

 暫く憤慨した艦長だったが、次第に落ち着き帽子を深く被る。

 

「……すまん」

「気にしないでください。艦長のお気持ちは痛いほどわかります」

 

 この艦に乗るもので、艦長の気持ちに同調しない軍人はいない。

 少年と少女のために戦おうという気概すら有ったのだ、だが命令によりその機会を逃してしまった。

 そもそも人命もそうだが、人々の生活を守るのも軍の仕事のはずなのにそれすら奪われてしまった現場の不満は高まっていく。

 損耗率? 予算? そんなものを気にして勝てるほど生半可な相手ではないことは、一度使徒と戦えばわかる。そしてそれを倒すエヴァという存在の凄まじさにも。

 

「第3新東京市は沈黙を守っているのか?」

「エヴァの発進の報告もありません」

 

 副長の言葉に、艦長は歯噛みをする。

 何か有った、それがわかるのに何も出来ない自分たちが情けなかった。

 

「……大丈夫です、あの子達は私達が思うほど弱くない」

「……そうか、そうだな」

 

 そう艦長たちが信じる子供(チルドレン)たちは――――

 

 

 

「この道であってる!!」

「違うよ!! 地図をよく見ろこのバカ!!」

「バカとは何よ!! こんのバカ!!」

「バカって言うな!! バカバーカ!!」

「二回も言った!! バカバカバーカ!!」

「……綾波、次の道」

「こっちよ」

 

 アスカとレイがいがみ合っていた。

 暗闇の中でよーやるわとシンジは頭を抱えていた。

 アスカがズンズン進むが、迷うことを知っていたシンジは最初から綾波に頼った。

 綾波は暗闇の中でも正確にエヴァの収納ケイジに向かう道をナビゲートしていた。

 それを面白く思わない二人は、さらに歪み合う。

 

「こんの七光バカ!! バカシンジ呆れてるじゃない!」

「うっさい!! 僕に任せればいいのに、そっちが勝手に進むから呆れてるんだろ!」

「何よ!」

「なんだよ!!」

「……三上くん、近道と遠回りどっちがいい?」

「近道!!」

 

 シンジはレイが指した近道の道を見る。

 そこは排気ダクトだった。

 シンジは助走を付けると、ダクトの金網を拳で殴り付けて破壊する。

 暗闇のせいで誰も気づいていないが、殴った拳からは血が出ていた。

 

「ヨシ!(現場猫)」

「あんたそれよくやるけどなんなの?」

「現場、猫? だっけ、シンジが考えたオリジナルキャラクターだよ」

 

 すまん、前世で覚えてる数少ない知識の一つだとは口が裂けても言えない。

 なおもう一つは語録という有様だ。ロスト・チルドレンの前世はガバガバ。

 ナビゲート出来る綾波が先頭、続いてレイ、後ろにシンジ、最後尾がアスカという順番でダクトの中を通っていく。

 

「狭い! 埃っぽい!」

「叫ぶな!! もっと埃っぽくなるだろ!」

「三上くん、もう少しでケイジよ」

「いいゾ~これ!」

 

 たまには役に立つ原作知識にシンジはご満悦だった。

 だがシンジに頼られてない!! と憤慨するレイとアスカの不満のボルテージは上がっていく。

 

「バカシンジ! エコヒイキに頼るんじゃないわよ!」

「そうだよ! 僕がいるのに!」

「おいばかやめろ!! こんな場所で暴れるな!!」

 

 うがー!! と暴れるアスカとシンジに詰め寄るレイ。

 ダクト内で暴れればどうなるか、原作を知らなくても想像がつくシンジは叫ぶ。

 

「壊れる!! ダクト壊れるわ!! お嬢さん方許して!! あーダメダメダメ!! アッ(スタッカート)」

 

 ガコン!! という音とともにダクト内に設置してある金網が外れる。

 もみくちゃになったシンジ、レイ、アスカは落下する。

 シンジは咄嗟に二人を抱き寄せると自分が下になってクッションの代わりになる。

 激突音がケイジに響き渡る。

 

「くはぁっ!!」

「「シンジ!?」」

 

 痛みはないが衝撃で息が一瞬止まったシンジは激しく咳き込む。

 

「シンジくん!! あんたたちなにやってんの!!」

 

 リツコが駆け寄り、シンジの状態を確認した。

 そして拳から出血しているのを確認するとポケットに入れていたハンカチで止血する。

 キッとアスカとレイを睨みつけるリツコ、二人は流石に申し訳無さそうに顔をうつむかせる。

 

「今、救護班に」

「その時間はないですよ、使徒来てるんでしょ?」

 

 咳き込みながらも立ち上がるシンジを、整備兵たちはさすがと思いながらも、手動でエヴァの起動を進める。

 

「シンジくん……」

「そのとおりだ。初号機パイロット、はやくっ、準備っ、したまえ!!」

 

 ゲンドウの息切れ声が聞こえて、レイが信じられないような目で紐を引っ張るゲンドウを見る。

 

「父さん!?」

「碇司令発案、手動式エヴァ起動よ……人間の力すごいでしょ?」

 

 よく見ると国連軍の兵士も手伝っている。

 彼らは伝令係であったが、この非常事態に総出で取り組むため強制的に参加させられていた。

 

「アスカ、綾波、準備だ!」

「シンジくん、今回はレイちゃんも連れていきなさい」

「「はぁ!?」」

 

 アスカとシンジの声が重なるが、リツコは遠い目で見る。

 

「見ての通り電源が落ちてるからアンビリカルケーブルは使えないわ。だからシンジくんがとんでもをやれるようにレイちゃんには傍にいてほしいの」

「僕、僕乗っていいんですか?」

「あのぉ、赤木さん科学的根拠は?」

 

 リツコは濁った瞳でシンジを見る。

 シンジはヒェッと声を出すが、レイとアスカも怯えて抱き合っていた。

 ちなみに綾波は我関せずで零号機に向かって歩いている。

 

「シンジくん、弐号機でアスカに言った言葉をそっくりそのまま返すわ。『思いつきを数字で語れないだろ?』そういうことよ」

「科学者が言っていい言葉じゃねえぞ!?」

「毎回毎回理論覆される気持ちがわかる!? 挙げ句にやれた理由が気合いって科学なんてもう要らないのよ!!」

「おい、ゲンドウ!! コレ終わったら赤木さんの有給消化させたげて!!」

 

 シンジの肩を揺らしながら絶叫するリツコの様子を見て、シンジはゲンドウに向けて叫ぶ。

 周りの作業員もジト目で見ると、ゲンドウはサングラスを直す。

 

「……出撃準備だ! 手を止めるな」

(((((逃げやがった)))))

 

 その場にいる全員がそう感じたが、ツッコまずに出撃準備を続ける。

 目標の使徒は着実に第3新東京市へと迫っていた。

 

 

 




なおシンジくんが前世から持ち込めた少しだけの知識はネットミームだけの模様。
クソ雑魚ナメクジアヘ顔溶解液使徒でも良かったけど、個人的に好き、好きなの(デザイン)
ゲンドウとレイに地雷設置ヨシ! シンジの痛覚悪化ヨシ! 全部ヨシ!!
ちなみに劇中でシンジがヨシ! って言ってる場面では高確率で現場猫ポーズ取ってます。
シンジのカッチャマ初登場、肝っ玉母ちゃんやぞ。ちなみにシンジが世界に絶望してることに気づいてるただ一人の人物でもある。すまんなライブ感で書いてるから設定がゴロゴロ変わってな。

ほんへ完結後、ifストーリーやその後の話とか見たい?

  • いいゾ~これ(両方ともIKEA)
  • (ifストーリーだけ)INしてください?
  • (その後の話だけ)はい、よういスタート
  • どうしてやる必要あるんですか?(現場猫)
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