尾ノ神 龍は邪魔したくない   作:ヤマアラシん

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ヤマアラシんです。何日間か投稿出来なくて申し訳ありません!
書く暇がありませんでした…。

UA数が9000を突破しておりまして、こんなにも見ていただいて感激でございます。

それではどうぞ


第十五話 儚き想いと純然たる悪意

 

 

 

 

 

一夏達の奥義は龍に圧倒的なダメージを与えていた。

 

 

 

「はぁっ…はぁっ…。どうだ…。龍!」

 

 

 

 

「ガハッ…。良い攻撃だ…。もう少しで気絶する所だったぜ…。福音の方も巻き込まれて停止してる…。多分もう動けないはずだ…。」

 

 

「…。」

 

 

「ほら、どうした?俺を連れ戻すチャンスだぜ。」

 

 

「龍は…、なんで俺の邪魔をしたくないんだ…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…、簡単なことだ。おれは…、こ(・)こ(・)の(・)世(・)界(・)に(・)転(・)生(・)し(・)て(・)き(・)た(・)か(・)ら(・)だ(・)よ(・)。」

 

 

「!!…転生…。」

 

 

「俺の前世は…あまり覚えてねぇけど、死にかたは覚えてる。車にぶつかりそうな子供をかばって轢かれたんだとよ。その行いに評価を示した女神が、俺をこの世界に転生させたって訳だ。」

 

 

「でも…、だからって…、お前が俺を邪魔しない理由にはならないだろ?」

 

 

「お(・)前(・)は(・)主(・)人(・)公(・)な(・)ん(・)だ(・)よ(・)、(・)一(・)夏(・)。お前が危ない、物語でも起きないイレギュラーなことが起きた時は俺はお前を守る。でも、今で起きた事ってのは、全部、物語に則ってるんだ。」

 

 

「お前が間違えて、IS学園に入学出来てしまったこと、鈴との対抗戦のときにゴーレムが乱入してくること、シャルロットが男装して転校してくること、ラウラのISにVTSが導入されていたこと、そして…、福音が暴走することも。」

 

 

「だからなんだよ!」

 

「!?…だからなんだって…、お前ら、一歩間違えれば命の危険だったんだぞ!!それを知ってる上で…、お前らを見捨てるんだよ…。」

 

 

「見捨ててなんかないだろ。物語だからってのもあるかもしれない。でも、見捨ててなんかいない。」

 

「…。」

 

「いつだってお前は何が起こるか知った上で、何が最善かを考え、俺たちを守って、道を示してくれた。」

 

「だからこそ、お前が困ってる時に…、手を指しのべてやりたいんだよ。俺一人じゃ無理だから、皆と一緒に手を指しのべる。」

 

「見届けてくれるのは嬉しいよ。でも、これからは…、俺たちのそばで見届けてくれ。」

 

 

 

ああ、

 

…簡単なことだったんだよ。

 

 

 

 

 

 

「!!…そうか…。俺は…、いても良いんだな。」

 

 

「当たり前だ。」

 

「そうですわよ?」

 

「アンタがいないと一夏が危なっかしいわ。」

 

「ボクは龍と一緒にいたいよ。この先も。ずっと。」

 

「兄さんは私を導いてくれた。次は私たちで兄さんを導く。」

 

 

 

その言葉には暖かさがあった。

 

転生してからは、初めて貰った温もり。

 

だからこそ…、決着をつけないと。

 

 

 

「お前ら…。…ありがとう。…1つだけまだやらなくちゃいけない事がある…。」

 

「うさぎ博士と決着つけないといけねぇ。」

 

「これだけは、俺がやる。…俺が決めた道だ。」

 

 

それは、邪魔したくない。

その一心で生き続けた男の、初めての意思。

 

 

それを止めるなど、もってのほか。

 

 

「ああ、行ってこい!龍!!」

 

 

「ああ!必ず戻ってくる!!」

 

 

 

彼は、戦う。

 

初めて、自分の為に。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

美しい月夜の中、天災と、巡り会う

 

 

 

 

 

「やぁ、龍くん。なんでここにいるのか聞いても良いかな?」

 

「…俺は…。見届けます。」

 

 

「うん。」

 

 

「あいつらのそばで!!」

 

 

「…ふーん。そっか。なら…、しょうがないね…。君の想い、私が止めるよ。…私(・)が(・)嫌(・)だ(・)か(・)ら(・)。」

 

「!!…そうですか…、俺は今日…、貴女を越えます。」

 

 

 

純粋なる、儚き想いと、ただただ純然たる悪意。

 

「じゃあ…行くよ。」

 

「はい…、行きます!」

 

 

ISなどこの二人には必要ない。

 

今から始まる戦いは、想いを懸けたもの。

 

どちらかが折れた方が負け。

 

負けたと思った方が負け。

 

 

 

「「ああああああああああ!!」」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

ガギィンッ!ギャリンッ!

 

生身の人間とは思えない動き。

その光景は、並みの人間は気付くことすら出来ない。

「はぁっ!!」

ギィンッ!!

武器は1つ。

血桜の展開時に使用できる真剣1つのみ。

 

片や向こうは、推定100以上の武器と暗器。

しかも全てがISの武装。

そしてそれを使用しているのはISの産みの親。

細胞レベルでハイスペックの彼女。

 

 

勝てる気がしねぇ…

 

 

 

でも、折れたら敗けだ。

 

 

「どうしたの?龍くん?気迫が消えたね。あきらめた?」

 

「まさか…。勝負に出るんですよ!」

 

「受け止めるよ。君の想い。受け止めた上で、私の悪意の方が上だって事を、その身に教えてあげるよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

悪(・)意(・)、(・)収(・)束(・)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そ(・)れ(・)は(・)、(・)敬(・)意(・)。(・)悪(・)意(・)を(・)孕(・)ん(・)だ(・)敬(・)意(・)。(・)

 

 

輝(・)か(・)し(・)く(・)も(・)儚(・)い(・)、(・)蒼(・)き(・)星(・)を(・)見(・)届(・)け(・)る(・)者(・)よ(・)。(・)純(・)然(・)た(・)る(・)悪(・)意(・)を(・)持(・)っ(・)て(・)、(・)君(・)を(・)忘(・)却(・)し(・)よ(・)う(・)。(・)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これが、

 

篠ノ之束の本気

 

篠ノ之束の全て

 

 

 

 

 

ISを産んだ、一人の少女

 

 

 

 

 

 

静かなる星路にて、汝を星に(アムス・アネモス

・エルフィリア)

 

 

 

 

 

 

…終わりだよ、龍くん。

 

2つの力。それは、光と闇。

 

これを受けたものは世界には何も残らない。

記憶すらも。

 

 

 

 

ズズゥゥゥンッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「一夏は言った。俺を見届けてくれ。俺のそばで。と。」

 

 

 

「!?…な、なんで…なんで生きてるのさ…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺の願いは今でも変わらない。変わったのは…居場所だけだ!!」

 

 

 

「行くぞ、血桜。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それは、願いを叶えるため。

 

 

 

 

 

他者の願いではない。初めて、自分の願いを叶えるため。

 

 

 

 

 

 

 

 

「例え何者にも忘れられようと、俺が覚えてる。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これは、初めて願いを求めた者の、始まりの一撃

 

 

 

 

 

 

 

奥(・)義(・)、(・)降(・)誕(・)

 

 

 

 

我(・)、(・)血(・)と(・)桜(・)を(・)背(・)負(・)い(・)、(・)未(・)来(・)を(・)傍(・)で(・)見(・)届(・)け(・)る(・)も(・)の(・)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

血(・)に(・)塗(・)れ(・)た(・)過(・)去(・)を(・)知(・)り(・)、(・)こ(・)れ(・)か(・)ら(・)を(・)知(・)る(・)者(・)

 

 

 

 

 

 

その一撃は、悪意を越えた、圧倒的な、願い

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

龍桜神舞(りゅうおうしんぶ)

 

 

 

 

 

 

 

篠ノ之束は動けない。

 

その景色は黒き桜ではない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神ーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「なんで…、殺さないの?」

 

 

「…なんで殺すんすか?」

 

「だって…君を殺そうとした。」

 

「それは貴女が勝手に思っただけでしょ。ましてや貴女は箒の姉ちゃんだ。殺すわけないでしょーが。俺が殺されますわ。」

 

「…ふふっ。そっか…。」

 

「龍くんはさ…これから結構大変な目に遭うと思うんだ。私に勝っちゃったわけだからさ。」

 

「構いませんよ。俺は。」

 

 

「そっか。…君は強いね。君の血桜、大事にしてあげなよ。その子、ま(・)だ(・)強(・)く(・)な(・)れ(・)る(・)か(・)ら(・)。」

 

 

 

「…それはどういう…。」

 

 

 

兎は

 

 

もういなかった。

 

 

あったのは

 

 

誰のか分からない血痕と

 

 

 

1つの刀と置き手紙

 

 

 

 

「この刀は、いっくんと箒ちゃん。そして、君のために創った物だよ。名は屍(かばね)。大事にしてね。」

 

 

 

 

 

貰った刀をしまい、尾ノ神龍は歩き出す。

 

 

皆の所へ

 

 

やっとできた、本物の居場所へ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

後日談

 

 

 

今回の件で、血桜は1ヶ月凍結

 

俺には反省文100枚と、1ヶ月の自宅謹慎…、外出許可が出た。

 

処分が軽い気もするが…

 

 

「お前がどれだけ強かろうと、私にとっては生徒だ。何より、一般生徒に対しての避難誘導は見事なものだった。よって、処罰を軽くする。」

 

 

とのこと。

 

 

あのあと、血だらけで戻った俺は、途中で意識がなくなり、毎度のごとく、緊急治療室へ。(今回は死ななかったよ。)

 

 

処罰を知ったのは事件から4日目。俺はまる3日寝ていたようだ。

 

 

目が覚めると、シャルロット、ラウラが抱き着いてきた。

 

…一夏のハーレム崩壊させちまったよ…、くそ。

 

 

ちなみに一夏は原作通り、二次移行を果たしていた。

 

左手からビーム出せるようになってて「全然使えねぇ…。」って言ってたけどまぁ大丈夫だろう。

 

 

あと、俺に放った五人の必殺技集は、密かに特訓していたもので、それぞれのスタイルに合わせたものらしい。

 

 

箒は篠ノ之流をベースにした、二刀流による鬼●乱舞

 

 

セシリアは恐ろしい程の観察により、必中と呼べるほどの精密射撃

 

 

鈴は圧倒的パワーによる、双天牙月をぶん投げた上で、衝撃砲の逆発射による追撃

 

 

シャルロットは全武器放出による一斉射撃。(光が枝分かれして、上から降り注いできた。)

 

 

ラウラはレールカノンの最大出力砲撃+AICによる足止めと、そのあとの圧倒的な軍隊式圧殺術

 

 

うん、よく生きてたわ。

 

 

一夏に至っては零落白夜フルパワーの上に瞬時加速二回上乗せされた速度で斬りつけきた。

 

 

 

 

 

まあなんやかんやあったけど俺は生きてるし、今、こうやってあいつらの傍にいてやれる。

 

 

 

うさぎ博士に勝っちゃったから、これから大変らしいけど

 

 

 

 

 

頑張るしかないね。

 

 

戦おう、守ろう、生きよう。

 

 

 

まだ見ぬ明日を

 

 

 

知り得た未来を

 

 

 

 

 

 

 

俺一人ではなく、

 

 

 

 

皆で。

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

以上で第十五話になります。

 

 

 

 

 

「負けたと思った方が負け」という言葉がありましたが、めだかボックスからのセリフです。

 

 

 

めだかボックス好きなんです。

 

 

 

それではまた次回~。

 

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