ナニカ違う転生GX   作:乾燥海藻類

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第16話 黒蠍盗掘団

タニヤの正体が虎だと分かってから、三沢はしばらく落ち込んでいたようだが、最近になってよくやく立ち直ったようだ。

潜水艦であったバカ騒ぎも気も紛らわす要因になったのかもしれない。

そして吹雪さんもついに復帰を果たした。ダークネスだった頃の記憶は思い出せないみたいだが。

そんな頃、何を思ったのか鮫島校長が七精門の鍵を守るために、プロに警備を頼むと言い出した。

デュエルで鍵を守ってほしいと言ったくせに、何を考えてるんだ?

「どうも、警部のマグレです」

そう名乗った男の顔は、完全に《首領(ドン)・ザルーグ》だった。

その後の展開は原作通りだ。七精門の鍵の鍵を適当な場所に隠させ、それを部下に盗ませた。鍵を盗んだだけでは扉が開かないことは分かっていたので、俺も素直に従った。

そして予想通り、万丈目は罠を仕掛けていた。鍵と一緒に精霊のカード(おジャマたち)を置いておき、目撃者としたのだ。

名探偵サンダーの誕生である。

「バレてしまったのなら仕方ない。俺たちは黒蠍盗掘団! さあ、吐いてもらおうか。七精門の開き方を!」

「ふっ、ならば教えてやろう。この俺、万丈目サンダーとデュエルして勝てば、門は開かれる」

「いいだろう、デュエルだ、小僧ッ!」

「望むところだ、かかってこいッ! 黒蠍盗掘団!」

 

 

『デュエルッ』

 

 

「私のターン、ドロー。モンスターをセットし、カードを1枚伏せてターンエンド」

 

ザルーグ LP4000 手札4 モンスター1 伏せ1

 

――――――――――――

 

「俺のターン、ドロー。なにぃ!?」

 

「なんだ? どうしたんだ? サンダーのヤツ」

 

「サンダー・ドラゴンがスリーカードにでもなったんじゃないか?」

 

「ぐっ、うるさいぞ! 十代、遊蓮! 黙って見ていろッ!」

 

万丈目が声を荒げてこちらを睨みつける。どうやら図星っぽいな。まあ長くデュエルをやっていれば、スリーカードどころかフルハウスが出来ることもままあるからなぁ。

 

「俺はカードを2枚伏せてターンエンドだ」

 

万丈目準 LP4000 手札4 モンスター0 伏せ2

ザルーグ LP4000 手札4 モンスター1 伏せ1

 

――――――――――――

 

「私のターン、ドロー。ふっ、手札事故かな? だが容赦はせんぞ。私は私自身のカード《首領(ドン)・ザルーグ》を召喚する。ここはせっかくなので、バトルの場には私自身が参上する」

 

そう言ってザルーグは自らの足でモンスターゾーンに歩み出た。

 

「さらに前のターンに伏せた《黒蠍-棘のミーネ》を反転召喚。バトルだ。ミーネで攻撃、ソーンウィップ!」

 

万丈目準 LP4000 → 3000

 

「ミーネの効果でデッキから《黒蠍-逃げ足のチック》を手札に加える。さらに首領・ザルーグ(私自身)で攻撃、ダブルリボルバー!」

 

万丈目準 LP3000 → 1600

 

「チッ、この程度でッ!」

 

「ふふふっ、私の効果でおまえは手札をランダムに1枚捨てなければならない。カードを1枚伏せてターンエンド」

 

ザルーグ LP4000 手札4 モンスター2 伏せ2

万丈目準 LP1600 手札3 モンスター0 伏せ2

 

――――――――――――

 

「俺のターン、ドロー。まずは礼を言っておくぜ」

 

「なんだと?」

 

「貴様の効果は逆効果だったってことだ。トラップ発動《百雷のサンダー・ドラゴン》。墓地の《サンダー・ドラゴン》を特殊召喚する」

 

「それはどうかな? チェーンして《虚無空間(ヴァニティー・スペース)》を発動。このカードが魔法・罠ゾーンに存在する限り、お互いにモンスターを特殊召喚できない」

 

万丈目の発動したトラップが効力を失い霧散する。特殊召喚を多用する万丈目のデッキには厳しいカードだな。

 

「やってくれる……。俺はカードを1枚伏せてターンエンド」

 

万丈目準 LP1600 手札3 モンスター0 伏せ2

ザルーグ LP4000 手札4 モンスター2 伏せ1

 

――――――――――――

 

「私のターン、ドロー。バトルだ。ミーネで攻撃、いけ、ミーネ!」

 

「この瞬間トラップ発動《聖なるバリア-ミラーフォース-》! 消え去れッ!」

 

眩い光に包まれ、ミーネとザルーグが破壊される。続いて虚無空間も破壊された。

 

「ぬうぅ、ならばバトルを終了し、魔法カード《闇の誘惑》を発動。カードを2枚ドローして、《黒蠍-逃げ足のチック》を除外する。チックよ、おまえの犠牲無駄にはせんぞ。モンスターをセット、カードを1枚伏せてターンエンド」

 

ザルーグ LP4000 手札3 モンスター1 伏せ2

万丈目準 LP1600 手札3 モンスター0 伏せ1

 

――――――――――――

 

「俺のターン、ドロー。よし、ようやく動けるぞ。《孤高除獣(ココウノケモノ)》を召喚して効果発動。手札の《サンダー・ドラゴン》を除外してデッキからそのモンスターと同じ種族のモンスター1体を除外する。俺は《雷電龍-サンダー・ドラゴン》を除外する。そして除外された雷電龍の効果発動。デッキから《雷龍融合(サンダー・ドラゴン・フュージョン)》を手札に加える」

 

ようやく万丈目のデッキが回りだす。サンダー・ドラゴンの爆発力は随一だ。このまま逆転かと思ったが――。

 

「この瞬間、トラップカード《マインドクラッシュ》を発動。カード名を1つ宣言して、宣言したカードが相手の手札にある場合、相手は手札のそのカードを全て捨てる。私が宣言するのはもちろん《雷龍融合》!」

 

無情にもサーチしたばかりのカードが宣言される。万丈目は渋々手札に加えたばかりの《雷龍融合》を手放した。

 

「ならばバトルだ。孤高除獣でセットモンスターを攻撃!」

 

「攻撃宣言時《次元幽閉》を発動。そのモンスターを除外する」

 

「なにぃ!? だが追撃の手は残っている。《闇次元の解放》を発動。除外されている闇属性モンスター《雷電龍-サンダー・ドラゴン》を特殊召喚。セットモンスターを攻撃だ!」

 

「セットモンスターは《黒蠍-罠外しのクリフ》だ。すまない、クリフ」

 

黒蠍盗掘団のNo.2、チームのブレイン的存在のクリフは雷撃を受けて破壊された。ザルーグは涙を流してクリフのカードを墓地へと送る。

 

「俺はこれでターンエンドだ」

 

万丈目準 LP1600 手札2 モンスター1 伏せ0

ザルーグ LP4000 手札3 モンスター0 伏せ0

 

――――――――――――

 

「私のターン、ドロー。魔法カード《戦士の生還》を発動。墓地の《首領(ドン)・ザルーグ》を回収し、召喚。そして装備魔法《団結の力》を装備。フィールドに仲間はいなくとも、その心は常に共にある!」

 

カッコイイことを言っているが、上昇値は変わらず800である。

 

「バトルだ。首領・ザルーグ(私自身)で雷電龍に攻撃、ダブルリボルバー!」

 

万丈目準 LP1600 → 1000

 

「私の効果を忘れていないだろうな。おまえの手札をランダムに1枚捨てる」

 

「雷電龍の効果も発動するぜ。デッキから2枚目の《雷龍融合》を手札に加える」

 

「私はカードを1枚伏せてターンエンド」

 

ザルーグ LP4000 手札1 モンスター1 伏せ1

万丈目準 LP1000 手札2 モンスター0 伏せ0

 

――――――――――――

 

「俺のターン、ドロー。今度こそ見せてやるぞ! 《雷龍融合》を発動。除外されている《サンダー・ドラゴン》と墓地の《サンダー・ドラゴン》2体をデッキに戻し、《雷神龍-サンダー・ドラゴン》を融合召喚!」

 

《雷神龍-サンダー・ドラゴン》

星10/光属性/雷族/攻3200/守3200

 

「続けて前のターンに墓地に送られた《雷龍融合》を除外して効果発動。デッキから《雷鳥龍-サンダー・ドラゴン》を手札に加え、効果発動。このカードを手札から捨て、墓地の《雷電龍-サンダー・ドラゴン》を特殊召喚。そして手札で雷族モンスターの効果が発動したので、雷神龍の効果も発動だ。その伏せカードを破壊する!」

 

「くっ、私のミラーフォースが……」

 

「ふはははっ、貴様にミラーフォースは十年、いや一万年早いッ!」

 

さっきまで事故ってたくせによく言えるな。だがようやく舌もデッキも回り始めたようだ。

 

「雷電龍をリリースしてEXデッキから《超雷龍-サンダー・ドラゴン》を特殊召喚! まだまだいくぞ! 墓地に送られた雷電龍の効果発動。デッキから《雷獣龍-サンダー・ドラゴン》を手札に加え、効果発動。このカードを捨てて、墓地の《雷鳥龍-サンダー・ドラゴン》を手札に加える。そして手札で雷族モンスターの効果が発動したので、再度雷神龍の効果を発動。《首領・ザルーグ》を破壊する」

 

「わ、私のフィールドが全滅ッ!? 1ターンもたずにか!」

 

全滅っつうか貴方ひとりでしたけどね。

 

「さあ、バトルだ! 超雷龍と雷神龍でダイレクトアタック! ダブル・サンダー・アサルト・クラッシュ・バスター!!」

 

技名長ぇな。

 

「見事だ! しかし小僧、自分の力で勝ったのではないぞ! そのデッキの性能のおかげだということを忘れるな!」

 

「ふんっ、負け惜しみを!」

 

 

 

ザルーグ LP4000 → 1400 → 0

 

 

 

ザルーグは消えた。眼帯のような闇のアイテムと5枚(彼ら自身)のカードを残して。

惜しむらくはゴーグさんの出番がなかったことだろうか。まあ彼はレベル5だから、中々出すのは難しいからね。

 

 

 

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