ナニカ違う転生GX   作:乾燥海藻類

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第25話 ヒーロー対決、リベンジ

「オシリスレッドの取り潰しか。まだ諦めてなかったんだな、ナポレオン教頭も」

「そんな重大なデュエルを彼女に任せるのは心苦しいが……俺たちはイエローだからな」

三沢、翔、剣山はイエロー生徒ということでナポレオン教頭から代表になることを認められなかった。

万丈目は洗脳の影響が残っているのか、突発的な頭痛に襲われるらしく、大事なデュエルを任せられる状態ではない。鮎川先生が言うには、大きな異常はなくしばらくすれば元に戻るらしいが。

明日香さんはブルーの制服を着ているが、レッドの制服がないというのが理由なので、レッドの代表を務めることは認められた。

「しかし相手がエド・フェニックスというのは読めなかった。やはり無理矢理にでも俺が出るべきだったか」

「なんか三沢先輩が明日香先輩より上みたいな発言ザウルス。事ここに至っては黙って見守るしかないドン」

「べ、別にそんな意味で言ったのではない。俺は男としてだな……」

「男だからどうとか、そういうのも明日香さんは嫌いだと思うぞ」

「遊蓮までそういうことを。くっ、俺の味方はいないのか」

エドと明日香さんが睨み合い、今まさにデュエルが始まろうという瞬間。

「――ちょっと待ったぁーッ!」

十代が現れた。十代は宇宙で新しいヒーローに出会ったとか、デッキに生命(いのち)を吹き込んでもらったとか、そういうことを目を輝かせながら語った。

案の定、三沢たちは呆けていたが。

「と・も・か・く。俺とチェンジだ、明日香。いいだろ、エド」

「ふんっ、何度やっても同じだが、まあいい。来い、相手をしてやる」

「へへっ、サンキュー」

 

 

『デュエルッ!』

 

 

「僕のターン、ドロー。《デステニー・ドロー》を発動。手札の《D-HERO ダイヤモンドガイ》を捨てて、カードを2枚ドロー。《V・HERO ヴァイオン》を召喚し、効果(エフェクト)発動。墓地(セメタリー)のダイヤモンドガイを除外してデッキから《融合》を手札に加える。そして発動。手札の《D-HERO ディバインガイ》と《D-HERO ディスクガイ》を融合。運命の戦士たちよ、今一つとなりて暗黒の未来に君臨せよ! カモンッ! 《D-HERO ディストピアガイ》!」

 

《D-HERO ディストピアガイ》

星8/闇属性/戦士族/攻2800/守2400

 

「ディストピアガイの効果(エフェクト)は承知しているな。墓地(セメタリー)のディバインガイの攻撃力分のダメージをおまえに与える」

 

遊城十代 LP4000 → 2400

 

「カードを2枚セットしターンエンドだ」

 

エド LP4000 手札1 モンスター2 伏せ2

 

――――――――――――

 

「俺のターン、ドロー。見せてやるぜ、俺の新しいヒーローを! 魔法カード《融合派兵》を発動。EXデッキの《E・HERO アクア・ネオス》を相手に見せ、そのモンスターにカード名が記されている融合素材モンスター1体を手札・デッキから特殊召喚する。俺はデッキからこいつを呼び出すぜ。来いッ! 《E・HERO ネオス》!」

 

十代の新たなエース。3分間しか戦えない某ヒーローを彷彿とさせるヒーローが姿を見せる。

 

《E・HERO ネオス》

星7/光属性/戦士族/攻2500/守2000

 

「な、なんだこのヒーローはッ!? 知らないぞ、こんなE・HERO見たことがないッ!」

 

「当たり前さ。《E・HERO ネオス》は宇宙の波動を受けて、ネオスペーシアンとコンタクトできる唯一無二、奇跡のエレメンタルヒーローなのさ」

 

唯一無二ってことは、1枚しかないってことかな。だとしたら除外されたときが怖いな。

 

「さらに《N・グラン・モール》を召喚。さあいくぜ、エド!」

 

「――チィ、リバースカード《D-チェーン》を発動する。このカードをディストピアガイに装備し、攻撃力を500アップする」

 

ディストピアガイが効果を発動できるようになったか。瞬時にグラン・モールの効果を読み取ったのは、さすがプロといったところか。

 

「へへっ、さすがに勘が良いな。だがネオスの力はまだ先がある。装備魔法《ネオス・フォース》を発動。ネオスの攻撃力を800アップ。バトルフェイズに入るぜ!」

 

「バトルフェイズ開始時、ディストピアガイの効果(エフェクト)発動。攻撃力を元に戻し、グラン・モールを破壊する」

 

「ならネオスでディストピアガイを攻撃だ! ラス・オブ・ネオス!」

 

ネオス渾身の一撃がディストピアガイの胸を打つ。

 

「ネオス・フォースの効果発動。このカードを装備したモンスターが戦闘によってモンスターを破壊し墓地へ送った時、破壊したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手ライフに与えるぜ!」

 

エド LP4000 → 3500 → 700

 

「カードを2枚伏せてターンエンドだ。ネオス・フォースはエンドフェイズにデッキに戻る」

 

「エンドフェイズに《強化蘇生》を発動。墓地(セメタリー)のディスクガイを特殊召喚し、効果でカードを2枚ドロー」

 

遊城十代 LP2400 手札1 モンスター1 伏せ2

エド   LP 700 手札3 モンスター2 伏せ0

 

――――――――――――

 

「僕のターン、ドロー」

 

エドはフィールドのネオスを胡乱げに見つめている。よほど自分の知らないヒーローというのが認めがたいのだろう。

 

「何故エドは攻撃力の低いグラン・モールを破壊したんだ? ネオスを破壊したほうが良かったと思うが……」

 

三沢はエドの判断を訝しんだ。確かにグラン・モールの効果は一見ではその脅威が分かり難い。そもそも効果が発動されなかったので、外から見ている分にはどんな効果を持っているかは判別できない。

エドにしてみても、初見のモンスターばかりで戸惑ったはずだ。咄嗟の判断でああしたのだろうが、それが最適解かどうかは分からない。

 

「グラン・モールは厄介な効果を持っている。再利用されることを懸念したんだろう。それにディストピアガイにしても、EXデッキに戻されるよりは墓地に置く方が使い回しは効く」

 

「戻される? おまえグラン・モールの効果を知っているのか?」

 

「それよりも、エドが動くぞ」

 

「僕はディスクガイと強化蘇生(・・・・)をリリースして《V・HERO ウィッチ・レイド》をアドバンス召喚」

 

《V・HERO ウィッチ・レイド》

星8/闇属性/戦士族/攻2700/守1900

 

「なっ!? どういうことだ?」

 

「ウィッチ・レイドはモンスターの代わりにトラップをリリースすることでアドバンス召喚ができるのさ。そしてこのカードが召喚に成功した時、相手フィールドの魔法・罠カードを全て破壊できる」

 

「罠カードでアドバンス召喚か。相変わらず驚かせてくれるぜ。チェーンして《デモンズ・チェーン》を発動だ。そいつの攻撃と効果を封じるぜ」

 

「チッ、やってくれる。ヴァイオンの効果(エフェクト)発動。墓地(セメタリー)のディスクガイを除外してデッキから《融合》を手札に加え、そのまま発動。手札のドリルガイと、フィールドのウィッチ・レイドを融合。カモンッ! 《V・HERO アドレイション》!」

 

《V・HERO アドレイション》

星8/闇属性/戦士族/攻2800/守2100

 

「アドレイションの効果発動。ネオスの攻撃力・守備力はヴァイオンの攻撃力分ダウンする」

 

《E・HERO ネオス》 攻2500/守2000 → 攻1500/守1000

 

「カードを2枚伏せる。これで僕の手札は0だ。墓地のディバインガイの効果発動。このカードとドリルガイを除外して、カードを2枚ドロー。バトルだ! アドレイションでネオスを攻撃、アンビション・サンクションズ!」

 

「《ダメージ・ダイエット》を発動! このターンに受けるダメージを半分にするぜ!」

 

遊城十代 LP2400 → 1750

 

「続けてヴァイオンでダイレクトアタック!」

 

遊城十代 LP1750 → 1250

 

「僕はこれでターンエンドだ」

 

エド   LP 700 手札2 モンスター2 伏せ2

遊城十代 LP1250 手札1 モンスター0 伏せ0

 

――――――――――――

 

「俺のターン、ドロー! 《コンバート・コンタクト》を発動。このカードは自分フィールドにモンスターがいない時に発動できる。手札から《N・アクア・ドルフィン》を、デッキから《N・エア・ハミングバード》を墓地に送り、カードを2枚ドロー。見せてやるぜ、エド! これが俺の新たなる仲間、新たなる融合だ。《ミラクル・コンタクト》を発動。墓地の《E・HERO ネオス》、《N・アクア・ドルフィン》、《N・エア・ハミングバード》をデッキに戻し、コンタクト融合! 現れろッ! 《E・HERO ストーム・ネオス》!」

 

《E・HERO ストーム・ネオス》

星9/風属性/戦士族/攻3000/守2500

 

「ストーム・ネオスだと……。これがおまえの新しいヒーロー、新しい力か。だがッ! その厄介な効果(エフェクト)は発動させない! トラップ発動《巨神封じの矢(ティタノサイダー)》! ストーム・ネオスの効果を無効にし、攻撃力を0にする」

 

「やっぱ返してくるか。だがまだ終わりじゃない。速攻魔法《コンタクト・アウト》を発動。ストーム・ネオスをEXデッキに戻し、デッキからその融合素材モンスターを特殊召喚する」

 

ストーム・ネオスが三つの光に分離し、ネオス、エア・ハミングバード、アクア・ドルフィンが現れる。

 

「エア・ハミングバードの効果発動。相手の手札の枚数×500のライフを回復する。ハニー・サック!」

 

遊城十代 LP1250 → 2250

 

「いくぜ、エド! もう一度だ、フィールドの3体をデッキに戻し、トリプルコンタクト融合。現れろッ! 《E・HERO ストーム・ネオス》!」

 

「融合なしで融合……。これがコンタクト融合か」

 

「ストーム・ネオスの効果発動。魔法・罠ゾーンのカードを全て破壊する。アルティメット・タイフーン!」

 

チェーン発動はなかった。もう1枚の伏せカードも破壊される。

 

「バトルだ! ストーム・ネオスでヴァイオンを攻撃、アルティメット・オーバー・ストーム!」

 

「……これが、斎王の予言を超える力……ネオス!」

 

 

 

エド LP 700 → 0

 

 

 

「ガッチャ! いいデュエルだったぜ!」

「十代、今日のところは僕の負けだ。だが、僕のヒーローが負けたのではない。負けたのは、僕のプレイが未熟だったからだ」

「ああ、そんなことは思ってないぜ。誰の心の中にだってヒーローはいる。自分にとっての、最強のヒーローがな」

「――ふっ」

「最初の手抜きデュエルはノーカウント。これで一勝一敗だ」

「ああ、いずれ決着をつけよう」

 

 

 

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