十代との一戦を経て、エドは拠点をデュエルアカデミアへと移した。停泊したクルーザーで生活しているらしい。
そして学生生活の一大イベント、修学旅行のシーズンが近づいてきた。
その行き先をデュエルで決めるというのも、いかにもデュエルアカデミアらしい。
デュエルアリーナの半数ほどを白い制服の生徒が埋めていた。
万丈目はまともに戻ったが、白の結社結成は防げなかった。いつの間にかブルーの半分くらいが白化して、イエローの何人かも白化していた。
そしていつの間にか明日香さんも白化していた。
斎王の暗躍で、万丈目のポジションに吹雪さんが納まっていたのだ。そんな吹雪さんを元に戻そうとデュエルを挑み、返り討ちにあった。そんなところだろう。
十代の反対側の入場口から現れたのは、青いドレスに身を包んだ女性。彼女はプリンセス・ローズと名乗った。
『デュエルッ!』
「俺のターン、ドロー。《N・エア・ハミングバード》を守備表示で召喚し、効果発動。相手の手札1枚につき、俺はライフを500回復する。ハニー・サック!」
遊城十代 LP4000 → 6500
「俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ」
遊城十代 LP6500 手札4 モンスター1 伏せ1
――――――――――――
「私のターン、ドロー。手札の《
手札、フィールド、墓地へと色とりどりのカエルが行き来する。ややこしいのは「カエル」と「ガエル」は別扱いってことなんだよな。
「フィールドから墓地に送られた《魔知ガエル》の効果で、デッキから《未知ガエル》を手札に加える。そしてアドバンス召喚に成功した《デスガエル》の効果も発動するわ。デッキから2体の《デスガエル》を特殊召喚。さあ見なさい、彼らが私を守ってくださるプリンスたちよ」
「……プリンス?」
「そう、王子様よ」
「どう見てもカエルだドン」
「あっ、思い出した! 童話であったよ。王女様がカエルと結婚する話だ!」
「ゲームでもあったな。王国騎士が魔王の呪いでカエルにされるやつ。世界一かっこいいカエルだ」
「童話でもゲームでもないわ! 現実よ! それに、カエルと結婚するんじゃなくて、カエルにされた王子様と結婚するの! でも世界一かっこいいカエルってフレーズはいいわね。どう? 遊城十代。あなたは精霊が見えるのでしょう? 私の王子様たちは?」
問われた十代は3匹のカエルを凝視しているが、表情は冴えない。おそらく見えていないのだろう。
「ふっ、声も出ないようね。デュエルを再開します。魔法カード《
「なにッ!? 全てだってッ!?」
エア・ハミングバードと伏せカードが破壊され、ローズの総攻撃が始まった。
「バトルよ。デスガエル3体でダイレクトアタック!」
遊城十代 LP6500 → 4600 → 2700 → 800
「私はこれでターンを終了するわ」
ローズ LP4000 手札3 モンスター3 伏せ0
遊城十代 LP 800 手札4 モンスター0 伏せ0
――――――――――――
「俺のターン、ドロー。燃えてきたぜッ! 俺は《融合》を発動。手札の《E・HERO ネオス》と《E・HERO シャドー・ミスト》を融合! 来いッ! 《E・HERO ブレイヴ・ネオス》!」
《E・HERO ブレイヴ・ネオス》
星7/光属性/戦士族/攻2500/守2000
「墓地に送られたシャドー・ミストの効果発動。デッキから《E・HERO エアーマン》を手札に加える。続けて《ネオスペース・コネクター》を召喚し、効果発動。デッキから《N・グラン・モール》を守備表示で特殊召喚。そしてネオスペース・コネクターのもう一つの効果も発動するぜ。このカード自身をリリースし、墓地の《E・HERO ネオス》を守備表示で特殊召喚する。フィールドのネオスとグラン・モールをデッキに戻し、コンタクト融合。来いッ! 《E・HERO グラン・ネオス》!」
《E・HERO グラン・ネオス》
星7/地属性/戦士族/攻2500/守2000
「グラン・ネオスの効果発動。デスガエルの1体を手札に戻す」
グラン・ネオスの構えたドリルの尖端から放たれた光を受け、デスガエルがローズの手札へと戻る。
「バトルだ! グラン・ネオスでデスガエルを攻撃、ギガ・ドリル・ブレイク!」
ローズ LP4000 → 3400
「手札から速攻魔法《コンタクト・アウト》を発動。グラン・ネオスをEXデッキに戻し、デッキから融合素材のネオスとグラン・モールを特殊召喚する。グラン・モールでデスガエルを攻撃、その効果でお互いのモンスターを手札に戻す。これでフィールドはがら空きだ! ネオスとブレイヴ・ネオスでダイレクトアタック! ダブル・ラス・オブ・ネオス!」
ローズ LP3400 → 900 → 0
「ガッチャ! 楽しいデュエル……って、ちょっとやりすぎちゃったか?」
「ふんっ、そんなヒーローより、王子様の方がかっこいいんだから! べぇ~!」
「ははっ……ん? なんだ、ちゃんと
デュエルに勝利した十代は、高らかに修学旅行の行き先を宣言した。
それは思っていた通りの場所、デュエルの聖地だった。