ぐらんぶる 北原ともう一人の居候   作:おくた

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第5話 ダイビングレクリエーション

目覚まし時計をとめる

 

伊織「あ…今日って土曜日じゃん。全く静かに寝させてくれよ、今週は色々あって疲れてる上に…(なぜか俺の部屋でサークルのミーティングが行われているんだからさ)」

 

時田「それじゃ、俺と寿は新入生の面倒を見るってことで。」

 

横手「俺たちは引き続き新人勧誘だな。」

 

寿「あぁ」

 

店内にて

 

伊織「だからなんで俺の部屋に集まるんですか。」

 

時田「お前が来るまであの部屋は俺たちの部室扱いだったからな。」

 

寿「今更お前の一存で場所を変えることはできん。」

 

伊織「俺の部屋は俺の一存で自由にしたいところですけどね!」

 

政仁「それは自業自得だな…」

 

伊織「そういえばお前どこで住んでんだ?」

 

政仁「お前が入るはずだった部屋」

 

伊織「は?なんでお前そっちなんだよ!」

 

政仁「日頃の行いの差だよ!」

 

奈々華「おはよう、伊織くん。」

 

伊織「おはようございます。」

 

奈々華「今日は服を着てるんだね、偉い偉い。」

 

伊織「大変不本意な誉められ方です。」

 

政仁「日頃の行いだな…」

 

登志夫「サークル活動か?」

 

時田「ええ、新入生と軽く何かやろうかと。」

 

奈々華「新入生って今年は何人入ったの?」

 

寿「今のところ四人っす。」

 

時田「新入生諸君、今日はよく集まってくれた。」

 

伊織「四人ってこの面子かよ。ってか何で耕平は真面目に参加してるんだ?」

 

耕平「会長から緊急招集が届いたからな。」

 

時田先輩からの連絡で「今日はNoonに声優の水樹カヤちゃんがくるぞ。10時に店集合。」との内容だった

 

伊織「んなモン嘘に決まってるだろ。」

 

政仁「分かりやすい嘘だな」

 

耕平「Really!?」

 

時田「うむ、嘘だ。」

 

耕平「……」

 

伊織「おいおい、いくらなんでもこんな嘘に騙されるなよ。」

 

耕平「………!」

 

伊織「え!?マジ泣き!?その年で!?」

 

伊織「確か紅白にも出た有名人だろ?そんな人が来るわけないだろうが。」

 

登志夫「カヤちゃんは最近特に忙しいみたいだから、当分は来られないだろ。」

 

政仁「…あれ…この前来てくれたあの人って?」

 

といって千紗と3人でとった写真をみせる

 

奈々華「ええ、この人よ」

 

政仁「マジか…すげぇ…」

 

耕平「おい…伊達…貴様は…今すぐ…その写真を削除して、ここで死ね…」

 

と血涙で嫉妬で歪んだ顔でこちらを睨む

 

政仁「(あら嫉妬で狂ってらっしゃる…)」

 

奈々華「というよりよく来てたわよ」

 

耕平「Really !?」

 

奈々華「うん、Really .」

 

登志夫「声優さんとか芸能人もよく来るぞ。」

 

耕平「いや、ウソだ。そう言ってまた騙す気に違いない。」

 

奈々華「あはは、嘘なんて言わないよ。」

 

耕平「証拠がなければ信じられません。」

 

登志夫「彼女のウエットスーツなら向こうにあるぞ。」

 

耕平「ふむ…ウエットスーツですか。ではテイスティング宜しいか?」

 

伊織「すげぇ…躊躇のない変態宣言だ。(ごくり…)」

 

時田「まずは味から入るとは、予想外のリアクションだ。」

 

政仁「どちみち犯罪に抵触しかねんな」

 

寿「今年の一年は逸材揃いだ。」

 

伊織「そもそもお前オタクやめたんじゃなかったのか?」

 

耕平「心配いらない。一般人としての普通のテイスティングだ。」

 

とグッとサインをだす

 

伊織「広いなお前の中の一般人カテゴリ。」

 

政仁「人のさじ加減はそれぞれだな」

 

登志夫「味見云々はともかく、ダイビングやってりゃ会うこともあるさ。」

 

耕平「俺、やる気出てきました。ダイビングの事教えてください!」

 

寿「今日はその為に集まって貰ったんだからな。」

 

千紗「それは私も参加しないといけませんか?」

 

時田「ん~…経験者の千紗ちゃんには必要ないなあ。」

 

千紗「それなら私は不参加で。」

 

登志夫「折角なんだし、千紗も参加しなさい。」

 

千紗「なんで。」

 

登志夫「インストラクターを目指すのなら、初心者の挙動を勉強するのは大事だぞ。」

 

千紗「そこまで言うなら…」

 

伊織「俺は見学でいいですか?」

 

時田「なんだ、体調不良か?」

 

伊織「いえ、俺、泳げないんですよ。」

 

時田「そうだったのか。」

 

伊織「なので俺の事はほっといて。」

 

時田「そんな事は気にするな。」

 

伊織「いや、気にしますって!」

 

寿「泳げないダイバーだって結構いるんだぞ?」

 

伊織「え?海に潜るのに?」

 

耕平「それ大丈夫なんですか?」

 

時田「泳げるに越した事はないが。」

 

寿「それほど大きな問題ではないな。」

 

時田「じゃあその辺の説明から始めるか。」

 

寿「そうすっか。」

 

表に出てから説明が始まった。

 

伊織「なんで海に入るのに泳げなくても問題ないんですか?」

 

時田「それは水泳とは状況が全く異なるからだ。ダイビングをする時に担ぐタンクだ。耕平、持ってみろ。」

 

耕平「はあ…おっ…」

 

あまり持ち上がらない。

 

耕平「結構重い。」

 

寿「10㎏以上あるからな。水中では浮力が働くから、重さはそこまで気にならないが、背中に担ぐとかなり動きづらいぞ。」

 

耕平「クロールは出来そうにないな。」

 

時田「そもそも泳げない人の大部分が苦手なのは息継ぎだ。息継ぎをしなくていいダイビングは勝手が違う。」

 

耕平「なるほど、水泳の技術はほとんど関係ないですね。」

 

寿「まあ、何らかのトラブルが原因でタンクを外して水面を泳ぐ状況もありえなくもないが、そういう時は下手に動かずBCDに空気を入れて、おとなしく救助を待つべきだ。」

 

時田「だから伊織。」

 

寿「泳げないからって遠慮する事はないぞ。」

 

伊織「いや、でも…」

 

時田「やってみる前からそこまで否定するな。」

 

寿「もったいないぞ。」

 

伊織「そういう事なら、ちょっと参加してみます。」

 

時田「…というわけで、今日はレクリエーションも兼ねた水泳の練習を行う。」

 

伊織「えっ、さっき泳げなくてもいいって言ってたのに?」

 

時田「泳ぎの技術自体はさして重要じゃない。水に慣れておくのが重要なんだ。」

 

政仁「苦手意識の克服ですか?」

 

時田「その通りだ、そういった意味では水泳は大事だな」

 

伊織 耕平 政仁「???」

 

時田「んじゃ、さっさと水着になるぞ。」

 

千紗「私も着替えるんですか?」

 

寿「そりゃそうだろ。千紗ちゃんには政を任せるから」

 

千紗「政仁君ですか?」

 

寿「店長からガキの頃から仲が良かったて聴いてるから…そのほうがやり易いだろ。」

 

千紗「それなら分かりました。」

 

そのころ更衣室では

 

時田「泳げない奴は水に恐怖心を抱いてるだろう?」

 

寿「ダイビングでそれはまずいことなんだ」

 

政仁「すんません…まず下はいてもらえませんか?」 

 

耕平「内容が全く入ってこないです」

 

伊織「それは水の中を楽しめないならですか?」

 

寿「水中のトラブルに対してパニックに陥りやすい」

 

時田「マスクが外れたときなんかが顕著だな」

 

寿「それと恐怖心で効率の良い呼吸を保てず酸素の消費量が多くなるんだ」

 

耕平「効率の良い呼吸っていうのはなんです?」

 

時田「ゆっくりと大きく深く呼吸する事だ これが一番効率が良く浅く小さい呼吸は効率が悪い」

 

寿「怖がると呼吸は浅く小さくなるからな」

 

時田「水中では平常心を保つ事が大事だ」

 

耕平「なるほど そんで水に慣れる必要があるってわけか」

 

時田「別に泳げなくても構わないが水中で平常心を保てるようにはなってもらう」

 

伊織「驚いた…ダイビングには真面目なんですね」

 

時田「わかったならさっさと着替えろ あとお前けだぞ」

 

伊織は話に夢中で着替えることを忘れていた

 

寿「よし、始めるか。政は千紗ちゃん来るまで待機な」

 

政仁「分かりました。(軽くアップしとくか…)」

 

千紗「……ダイビングの時ならともかくプールで水着ってなんか…でも…政仁君…」

 

目についたラッシュガードをきる

 

千紗「(…仕方ないか、皆も同じ水着姿なんだ…し…?)」

 

男物の水着がおちている伊織が全裸で風呂に入っているように

浸かっている

 

寿「どうだ、伊織?」

 

伊織「うーん、なんとも…いや待て、違うんだ。これは水に慣れる為の訓練なんだ。ですよね先輩?」

 

寿「しかしお前も脱ぐのが好きだよな。」

 

千紗「…変態。」

 

伊織「先輩ィィイ!?俺に露出の趣味はない!わかってくれるよな、千紗。」

 

千紗「それで、何をやってるんですか?」

 

寿「伊織を水に慣れさせる特訓中だ。」

 

伊織「なぜ俺の話を聞いてくれないんだ、千紗!!」

 

時田「どんな感じだ?」

 

寿「芳しくないな。」

 

時田「そうか、お前と千紗ちゃんの二人でもダメなのか…」

 

千紗「やめて下さい。あの変態の奇行と私は無関係です。」

 

伊織「俺は変態じゃないのに!」

 

千紗「私はあっちで政仁君を見てますので適当に頑張って下さい。」

 

寿「さ、伊織、続けるぞ。」

 

時田「水の中を楽しむ為に頑張ろうぜ。」

 

伊織「水の中?…いえ、正直もう水の中なんて興味が失せたというか…どうした、千紗?」

 

千紗「…別に。」

 

政仁はプールサイドで、すわっていた。

 

千紗「ごめん遅かった?」

 

政仁「いいや…ちょっと一息ついてたところだ…剣道やってた頃より少し体力落ちてるな…」

 

すこし落ち込んだ感じで言う

 

千紗「…水になれてる感じ」

 

政仁「まぁ…それなりにな!」

 

といって立ち上がると同時に水を手でかいて千紗に水をかける

 

千紗「ちょっ!」

 

政仁「ははーッ!引っ掛かった!(ドンッ!)うぉ?!」

 

バシャーーン!

 

水面に頭からぶっ刺さったみたいな犬神家の水死体のように

 

政仁「いきなり 突き落とすか普通?!」

 

千紗「仕返しよ」

 

と微笑んで言う

 

政仁「…やっぱ…勝てねぇな…」

 

と二人は笑う

 

伊織「…あいつらあんな顔するんだな…」  

 

千紗「それじゃあ…練習始めるね」

 

政仁「で…何すればいい?」

 

千紗「あおり足ていうダイビング使う泳ぎ方があるの」

 

政仁「難しいのか?」

 

千紗「平泳ぎに似てる感じね」

 

政仁「とりあえずやってみるか…」

 

すぐできようになった

 

千紗「飲み込みが早くて助かる」

 

政仁「先生の教え方が良かった」

 

千紗「褒めても何も出ないよ///」

 

時田「どんな感じだ?」

 

千紗「一通りできていました」

 

時田「そうか…」

 

政仁「耕平と伊織どんなかんじてすか?」

 

時田「耕平は良しとして伊織は…なぁ」

 

政仁「貴方がた、またなんかやらかしたんですか?」

 

時田「水の中になれさせようとしただけだ」

 

政仁「どんなことしたんですか」

 

このあとアクロバット飛び込みならぬ、寿先輩が伊織を背後からつかみバックドロップするように水に投げ込む凶行に及ぶ

 

政仁「何やってるんだか…」

 

千紗「うん」

 

政仁「そうだ…ま…」

 

時田「お前もやれ!」

 

と時田に連行される

 

政仁「ちょっ!お待ちくだ…」

 

時田「おおりゃぁぁああああ」

 

政仁「うおおおああぁぁぁあああ!(ばちィィんっ!)」

 

政仁がプールサイドにあがる

 

伊織「今度は俺が投げてやる」

 

政仁「また投げられるのかよ」

 

伊織「お前には恨みがあるからな」

 

寿「おい、趣旨変わってないか?」

 

時田「無謀だと思うがな…返り討ちにされるぞ」

 

耕平「そうなんですか?」

 

伊織「死ねぇぇぇえええ!政!」

 

政仁「おりゃ!(ばちィィんっ!)」

 

見事に捌かれ伊織が落とされる

 

耕平「本当に返り討ちされてる」

 

時田「まぁ…無謀だな」

 

水に伊織が水死体の様に浮いている

 

 

 

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