シーランド帝国召喚   作:鈴木颯手

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何時もより短めです
そろそろ閑章に入ってから次の章に行きたいと思います


第百二話「海戦の影響6~リーム王国~」

a.t.s56(皇歴56年)/3/1/9:30  リーム王国王都ヒルキガ

 シパールケ共和国の提案を断り、中立を貫いたリーム王国は結果的にその行動によって救われた形となった。シパールケ共和国はパーパルディア皇国北部に侵攻したがシーランド帝国の攻撃を受けて全土を奪われているのだから。現在も国交は結んだものの、一定の距離を置いた関係を維持していた。

 

「領土拡張を狙いたいが彼の国を刺激するのも不味いか……」

 

 国王バンクスは第三文明圏の盟主であるパーパルディア皇国を超える領土を持つ事を夢見ていたがシーランド帝国の動きを見ていればそれがいかに危険な行為なのかが理解できる。無駄な欲望を抱いて滅ぼされる等愚か者のする行為と領土拡張の夢は完全に諦める事となった。

 

「フィルアデス連邦で生産される兵器はどれも素晴らしい……!」

 

 フィルアデス連邦が大量生産を行っている銃火器はこの国にも流れてきている。銃火器を持たないリーム王国にとってこれらは売られている値の何倍もの価値があるもので、早速銃列歩兵を編成している。他にも魔導砲の運用や戦列艦の強化を行いその軍事力を高めていった。

 そんな中、この国にもバルチスタ沖海戦の結果が伝わってきた。これをきっかけにバンクスは会議を開く事を決意した。

 

「今回の海戦においてシーランド帝国は大幅な被害を受けたらしい。とは言えそれは技術力が高いが故に戦闘で発生したジャミングに大きく作用された結果のようだ。つまり、シーランド帝国はそれだけの技術力を持っているという事で間違いないか?」

 

 バンクスは自分なりの意見を会議の参加者たちに尋ねる。実際、この場にいる誰もが似たような意見であり、代表として大将軍のリバルが答えた。

 

「陛下。我々も同意見でございます。更に私めの意見となりますがシーランド帝国は古の魔法帝国と同等の技術力を持っていると思われます」

「何だと!? それほどまでに強大なのか!?」

 

 リバルは何処か自身ありげな様子で答えるがバンクスとしてはそれほどの国家なのかと疑問が勝ってしまう。シーランド帝国が途方もない大国と言う認識はあるがまさか古の魔法帝国と同等とまでは思っていなかった。それだけこの世界において古の魔法帝国が強力にして強大、強大であったのかを示していた。シーランド帝国の技術を知らなければバンクスの反応は一般的なものと言えた。

 

「我々で彼らを知るには根本的な部分で知らない事が多すぎる為詳細は分かりませんが確実に同等の技術力は持っていると判断するべきです」

「根拠はあるのか?」

「勿論です。古の魔法帝国では誘導魔光弾と呼ばれる兵器を有していたとあります。これはシーランド帝国で運用されているミサイルと言う兵器と類似点が多くあります。他にもシーランド帝国が似た兵器を持っておりますのでこれらを根拠とさせていただきます」

「……」

 

 リバルの言葉にバンクスは改めて思案する。リーム王国としてはこのまま世界の行く末をゆっくりと眺めているだけで終わりたかったがそれほどの技術力を持つ国なのなら関係を深めて置くのも悪くはない。シーランド帝国の技術が少しでも流れてきてくれればリーム王国は更なる発展を遂げる事が出来るだろうし、実際にそうなっている国が存在するのだから美味しい話ではある。

 

「……シーランド帝国に使節団を送ろう。今まで以上に関係を深める必要がある。場合によってはフィルアデス連邦に参加する事も考えるべきだな」

 

 フィルアデス連邦に参加した国では自治が認められ、今までと変わらない面子で統治を行う事が出来る。勿論そうならない場合も多く存在するがリーム王国は大国といかないまでもそれなりの国家であり、疎まれる事はないだろう。

 

「シーランド帝国がここまで近くなければ正確な情報が入って来る事はなかったな」

「私も同感です。もしグラ・バルカス帝国に近ければ判断を誤っていた可能性もあります。我が国の近さに感謝ですな」

 

 翌週、リーム王国はシーランド帝国に使節団を派遣した。彼らはシーランド帝国の発展した都市をその目で確認し、様々な知識を得て帰っていった。交渉は上手くいき、シーランド帝国の企業がリーム王国に進出していく事となり、リーム王国も遅れながらも東方世界の好景気に乗っていく事になる。

 

未だ本編に出て来ない魔法帝国に関して

  • 原作での登場まで待つ
  • 作者が想像して書いて
  • 別のオリジナル国家とかに変更する
  • 魔法帝国ではなくグラ・バルカス編で終了
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