シーランド帝国召喚   作:鈴木颯手

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第7章はこれで終わりです。次は閑章に入ります。大分おふざけとなる予定で本編とは一切関係ありません


第百四話「海戦の影響8~アニュンリール皇国~」

a.t.s56(皇歴56年)/3/6/12:30 アニュンリール皇国皇都マギカレギア

 アニュンリール皇国と聞いて誰もが思い浮かべるのは南方大陸を支配する文明圏外国だろう。南方世界の代表と言う事で先進11ヶ国会議にも参加しているが本来は参加出来る程の国力は有していない。それが世間一般からの評価だった。

 しかし、蓋を開けてみればそんな事はない。むしろ技術面に至っては神聖ミリシアル帝国をはるかに超える発展をしている。ではなぜそれを隠し、鎖国体制を敷いているのか?答えは単純である。彼らは古の魔法帝国をこの地に復活させる準備を行っているからである。有翼人で構成させる彼らは古の魔法帝国の民族である光翼人の末裔で、長い年月で魔力が低下した彼らだがその中に眠る古の魔法帝国への思いは健在である。

 そんな彼らの下に一体の男がいた。彼は南方世界とは真逆の北方からやって来た者で、かつて四人の勇者によって封印されていた所をアニュンリール皇国が呼び起こした魔王ノスグーラであった。

 

「それで? シーランド帝国は予想以上の戦力を有している事が分かったから我に知恵を求めると?」

「その通りになりますな。魔王殿」

 

 魔王ノスグーラはオラナタ城の一室にて皇帝ザラトストラと向き合っていた。本来、光翼人の作り上げた兵器である魔王ノスグーラは光翼人であるザラトストラの配下に位置づけられるが二人の間に主従関係はなく、どちらかというとザラトストラが配慮しているようにも見受けられた。

 

「シーランド帝国の力は常軌を逸している。我々が負けるとは思えないが、苦戦する事は確実だろう。そうなれば対策を取る必要があるが我らは彼の国の事を全く知らない。調べるとしてもそれなりの時間を有する。出来る事なら直ぐに知りたい。それゆえに」

「我を頼ったという事か。確かに我はシーランド帝国の力を理解している。少なくともきさまらよりもな」

 

 魔王ノスグーラとてトーパ王国で、アクハ帝国でただ敗北したわけではない。彼なりにシーランド帝国の力を見極めていた。そしてその力が古の魔法帝国と対等に戦えるだけの位置に来ている事も理解していた。

 

「はっきり言っておこう。我とてシーランド帝国の力をはっきりと知っているわけではない。だが同時に我がこれから言う事は真実でもある。心して聞くが良い」

「魔王殿のお言葉を疑う気はありません。聞かせてください」

 

 海を漂流していたところを助けてもらった恩を返すつもりで魔王ノスグーラはシーランド帝国について説明を始める。ミサイルのような兵器から歩兵が持つ銃火器に至るまで知っている事、見ている事を全て話す。ザラトストラも一言も聞き逃すまいと真剣に聞いているが段々とその顔は曇っていった。

 

「……以上が我が知っている情報だ」

「……正直に言いましょう。嘘だと思いたいというのが本音です。これらに間違いないのであれば我らより上位の技術力を持っているという事になります。ラヴァーナル帝国も一部の分野では完全に負けていると言っていいでしょう」

「我もそう考えている。となれば物量だが古の魔法帝国も大陸一つを有するだけだ。決して数を揃えているとは言い難いだろう」

「空中戦艦パル・キマイラのような巨大兵器はないようですがそれでも安心できませんな。やはり魔王殿から話を聞けて良かった。これで対策を練る事が出来ます」

「言っておくがきちんと調べた方が良いぞ。中途半端な情報だけではいざという時に判断を誤る事となってしまうからな」

「勿論です。ですが調査をしやすくなったのも事実です」

 

 自分たちをはるかに超える技術力を持っている国を調べると予め理解していればその情報が嘘だと勝手に判断して上に届く前に封殺されるような事態を防ぐ事が出来るし調査員もどこを調べればいいかを予め決めて置く事も出来るだろう。

 

「しかし、こうなると魔石確保のための東征は中止した方が良いですな。かつて我々に戦いを挑んだ国家の様に我々が返り討ちにあうところでした」

 

 魔石不足を解消する為の東征。それが軍部では計画されていたがこの分では中止にせざるを得ない。ザラトストラは東征前でよかったと安堵をするが同時に肝心の魔石不足を解決することが出来ないと理解し、その解決方法の模索に頭を悩ませることになる。

 そして、アニュンリール皇国で静養した魔王ノスグーラはこの国が近いうちにシーランド帝国と争いそうな気がしてさっさとグラメウス大陸に戻る事になる。その後はシーランド帝国が何時やってきてもいい様にグラメウス大陸の要塞化に力を入れていくことになるがそれはまだ先の話である。

 

 どちらにしろ、アニュンリール皇国はシーランド帝国と言う国家の存在を認識し、古の魔法帝国の復活の為に確実に障害となるその国への対策と調査に全力を尽くすようになり、それに気づいたシーランド帝国と戦争へと至る事となる。

 

未だ本編に出て来ない魔法帝国に関して

  • 原作での登場まで待つ
  • 作者が想像して書いて
  • 別のオリジナル国家とかに変更する
  • 魔法帝国ではなくグラ・バルカス編で終了
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