シーランド帝国が世界の東側で着々と勢力圏を広げているころ、西側ではある国が転移をしていた。その国の名はグラ・バルカス帝国。別名の第8帝国とも呼ばれる彼らは前世界ユグドでは世界最強の国家であった。彼らはあと一歩でグラ・バルカス帝国の次点に立つケイン神王国を滅ぼせるところまでいたが転移によりそれらが水泡に帰すこととなった。しかし、彼らはこの世界に転移後は侵略行為を続けてきた。しかし、文明国の存在を知ってからはさすがのグラ・バルカス帝国も慎重になった。その為グラ・バルカス帝国は第二文明圏のあるムー大陸に外交官や諜報員を派遣することとなった。諜報員はムー大陸のみならずその先の中央世界、フィルアデス大陸、ロデニウス大陸と派遣していた。彼らは派遣された先で様々な情報を本国へと送り今後のグラ・バルカス帝国の活動の情報源となっていた。
しかし、そんな矢先に慎重派筆頭の皇族ハイラスが列強レイフォルの筆頭属国であるパガンダ王国によって処刑された。これにより皇帝グラルークスは大激怒しパガンダ王国へと攻め入り滅亡させた。勿論そんな事をすればパガンダ王国を従属させていたレイフォルは怒り狂いグラ・バルカス帝国と戦争状態となった。
しかし、グラ・バルカス帝国は技術面でいえば世界最強の神星ミリシアル帝国をも超えており列強最弱と呼ばれるレイフォルが勝てるわけがなかった。結果的に戦争突入から5日目にして首都レイフォリアをグラ・バルカス帝国最強の戦艦「グレードアトラスター」の艦砲射撃を受けて焼け野原になり国家の中枢部分は消滅。残った軍部は降伏した。更にレイフォルの属国だった国々はグラ・バルカス帝国に降伏しレイフォルの勢力圏の大半をそのまま手に入れることとなった。
こうしてグラ・バルカス帝国は列強を降しその力をこの世界に見せつける事となった。しかし、最近彼らを悩ませる存在がいる。遥か東方の国、シーランド帝国である。最近ロデニウス大陸にあったロウリア王国を滅ぼし自国領に加えているとはグラ・バルカス帝国も耳にしていた。シーランド帝国の力を見るためにロデニウス大陸にも諜報員を派遣したのだが誰一人として報告が上がってこず加えて戻って来る者もいなかった。
この世界特有の災害で通信ができないのか?それとも不慮の事故でもあって全滅したか。諜報員を送り込んだ情報局は大きく困惑することとなったが派遣してからそこまで時間が経過していないため様子を見ることとなった。結局、誰一人として連絡も帰還する者もおらず追加で送った諜報員も同じようになりロデニウス大陸及びシーランド帝国の防諜体制は高いかもしれないというあやふやな事しか分からないのだった。そんな彼らは反撃とばかりに潜水艦でレイフォル領にシーランド帝国の諜報員が入り、様々な工作をしている事に今のところ全く気付いていないのだった。
隣国の列強国ムーはレイフォル陥落に対して大きく反応した。レイフォルはムーから見れば足元にも及ばない国だがさすがのムーでも首都を1隻で陥落させることは不可能だ。その事からムーはグラ・バルカス帝国の実力を大まかに把握し始めていた。それと同時に自分たちでも適わないという最悪の可能性にも。永世中立を掲げるムーだがグラ・バルカス帝国がそれを律義に守るとは思えない。いきなり攻めてくるという事はないだろうがいつかは確実に侵攻してくるだろうことはこれまでの様子から分かっている。
ムーはグラ・バルカス帝国の情報と更なる技術開発、グラ・バルカス帝国が攻めてきても戦えるように第二文明圏の国々との連携を密にするべく動き出すのだった。
ムーが危機感を持ち始めている中、世界最強の神星ミリシアル帝国は全く動じなかった。というよりは相手にすらしてなかった。自分たちは世界最強の国家であるというプライドがグラ・バルカス帝国への危機感を薄れさせていたのだ。一応列強を倒したことで情報を得ようとしているがそれだけでありなんなら次の列強に任じようとすら考えている程だ。確実にムーが反発するだろうが最終的には受け入れるだろうというのが神星ミリシアル帝国の考えであり実際その様に行動しつつあった。
そんな国の為東西で勢力を拡大し続ける大国に挟まれているという事実に気付かずに世界最強の自負を抱えながら今日も栄華を謳歌するのだった。
シーランド帝国
ロデニウス大陸に入ろうとしている不審者を大量に取り締まった。なんか諜報員みたいだったから
グラ・バルカス帝国「なんか東部に良く分からない国があるらしい……」
グラ・バルカス帝国
シーランド帝国と同じく転移してきた国。前の世界では覇権を握りかけていたが直前で転移。マジ許せん。でもそんな事は関係なく戦闘機でワイバーンを落としながら、戦車で歩兵を吹っ飛ばしながら、グレードアトラスターで木造船相手に夢想しながら領土を拡大中。最近列強(笑)のレイフォルを降しムー大陸に上陸した。
シーランド帝国「西部に良く分からない国があるらしい……。ムカついたから諜報員送り返してやったwww」
ムー「やべーよ。グラ・バルカス帝国マジでコエーよ」
神星ミリシアル帝国「世界最強(ドヤァ」
ムー
遥か昔にこの世界に転移してきた国。ムー大陸は仲良く奪われました()。最近お隣さんのレイフォルが滅ぼされたことで軍拡と周辺諸国と連携を密にしている。シーランド帝国の事を知るのは何時になるのか……
シーランド帝国「ムー?おとぎ話の大陸ですか?」
グラ・バルカス帝国「え?この国伸びしろヤバくね?」
神星ミリシアル帝国「世界最強(ドヤァ」
神星ミリシアル帝国
世界最強(笑)の国家。古の魔法帝国の遺跡から様々な技術を手に入れたが模倣しているだけ(しかも性能は落ちている)。しかしそれでも国力、軍事力はムーを超えており世界最強の名は伊達ではなかった……が、グラ・バルカス帝国にはあらゆる面で劣りシーランド帝国との差は笑えるレベルまで開いている。それでも神星ミリシアル帝国は世界最強(ドヤァ)の自負のもと世界の安定を目指している?
グラ・バルカス帝国「強いの?ねぇ、本当に強いの?」
ムー「助けて」
シーランド帝国「世界最強なの?その程度で?」