シーランド帝国召喚   作:鈴木颯手

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今のところグ帝戦が終わるまでは書き上げてアンケートとモチベーションを確認しながら魔帝戦に行くか原作を待つかを選ぶと思います。原作を待つ場合はこの作品は投稿を停止して原作が進むまで待つ形となります。そしたら前に行っていたEDF5のクロスオーバーを書こうと思っています。魔帝戦突入する場合は完全オリジナルとなるので原作と大幅な乖離すると思うので注意してください


第百十三話「覇王の行進1」

a.t.s56(皇歴56年)/5/12/1:00 ムー キールセキ西方 パーシヴァル基地

 侵攻前の最後の会議を終えてから凡そ半日。シーランド帝国軍の最初の一手としてジェット戦闘機が動き出した。既に多目的戦闘支援機ヒュドラによるECM環境下が整えられており、グラ・バルカス帝国相手にこれ以上ないと言える程の最適な状況で攻撃を行うために離陸していく。夜間攻撃と言う事もあって危険度は段違いに高いがそれでもシーランド帝国軍のパイロットたちはこの様な状況も想定して厳しい訓練を重ねてきている。敵とのドッグファイトがないだけ楽勝な方と言えた。

 

「最初に航空機による断続的な攻撃を行い、弱り切ったところを戦車師団で叩き、踏みつぶす。残った敵は歩兵が丁寧に留めを刺していく。場所が異世界で、敵が前の世界の国々以下だとしてもやる事は変わらないな」

 

 ハリーは司令室の窓から見えるジェット戦闘機隊の離陸の様子を見ながらそう呟く。戦争に慣れているシーランド帝国はどのように戦えばいいのかを理解し、ある程度のパターンが完成していた。不利な状況でも有利な状況でもそれらから外れる事はほとんどなく、常にそれの範囲内で戦う事で勝利を掴んできた。今回の戦争もそれと同じようになるだろうとハリー達は考えている。

 

「敵も偵察機を出してこちらの動きを知ろうとしているみたいだがそうはいかない。この基地に戦闘機が配備された時点で……いや、航空戦力が整った時点でそんな事を出来る訳がない」

 

 第二次世界大戦時の性能しかない敵航空機などシーランド帝国からすれば遅すぎる相手だ。通信させる前に、情報を掴む前に撃墜させる事など簡単な事であり、既にグラ・バルカス帝国側は10機以上の偵察機及び戦闘機を失っている。それでもシーランド帝国の動きを知ろうと懲りずに偵察機を出していた。

 無論、偵察は空のみならず陸上からも行われているが周囲に張り巡らされたサーモグラフィ付き監視カメラで24時間常に監視を行っている。事前通達がない者が通れば即射殺されている。キールセキより西方に位置し、国境の都市アルーとはかなり距離があるためにパーシヴァル基地の西側をうろつく者など敵以外に中々考えられない。キールセキでは既にパーシヴァル基地周辺にちかづくことを禁止するように通達が行っている。近づき、射殺されたとしてもそれは自己責任でしかなかった。

 そのために、グラ・バルカス帝国はシーランド帝国の情報を殆ど入手する事は出来ずに、逆にシーランド帝国はグラ・バルカス帝国の動き・情報を手に取るように理解することが出来ていた。情報戦における勝敗はシーランド帝国の完全勝利と言えた。

 

「一回目で敵のレーダーサイトおよび滑走路を、二回目で敵航空機、三回目で敵の武器庫及び戦車に攻撃……。なんだ、今更だが陸軍が敵基地にたどり着くころにはすべてが終わって良そうな勢いだな」

 

 計三回に分けて行われる空軍の攻撃。これによって敵の基地は完全に無力化される事になるだろう。その結果として陸軍は瓦礫と化した敵基地を突破。ヒノマワリ王国首都に雪崩れ込む事になるとハリーは予測するが少しは戦闘らしい戦闘をしてみたいという欲求も存在した。シーランド帝国の力が圧倒的な事は喜ばしいことかもしれないが戦闘経験を積むにはいまいちな相手ばかりで張り合いと言うものがなかった。

 

「南アフリカ侵攻の様に二回も失敗するよりは全然マシだがそれでもここまで圧倒的ではな……」

 

 ハリーがそうぼやいていると、一人の部下が部屋に入って来る。

 

「司令、間もなく陸軍の出発準備が整います。定刻通りAM2時には出発出来ると思います」

「よし、ではこれからこの世界に転移して最も強大な敵と戦う者達に激励の言葉でも送るとするか」

 

 ハリーはそう言うと立ち上がり、5万人の兵が準備をしている場所に向かうのだった。

 

 

 

 

 

a.t.s56(皇歴56年)/5/12/1:30 ヒノマワリ王国 バルクルス基地

 ヒノマワリ王国の属国化後に建設されたこの基地は元はムーへの侵攻の為の前線基地とされていた。それゆえに、航空機はアンタレス戦闘機を中心に、爆撃機などが、陸上戦力では2号戦車ハウンドⅠ及びⅡが200両以上配備されている。アンタレスはワイバーンロードすら歯牙にかけず、それどころかムーのマリンや神聖ミリシアル帝国のエルペシオすら圧倒する性能を誇り、ハウンド戦車は前世界において最強の戦車として名をはせていた。第二文明圏程度の軍勢なら圧倒的過ぎる戦力だっただろう。

 しかし、ここにシーランド帝国が加わると話は変わって来る。シーランド帝国ではレシプロ機のアンタレスを瞬殺出来るジェット戦闘機を有し、戦車では長距離からでもハウンド戦車の装甲を貫通する砲撃と零距離からでも耐えうる装甲を持った戦車を持っている。しかもパーシヴァル基地にはグラ・バルカス帝国の二倍近い数が配備されており、はっきり言えばバルクルス基地の半分以下の戦力でも余裕で勝てるだけの戦力差があった。

 それ故に、グラ・バルカス帝国は侵攻を諦め、守りに徹する事になった。少なくとも守っていれば敵を退けるかもしれない。そんな淡いを抱きながら。そして、そんな期待は無意味だと思い知らせるようにシーランド帝国軍のジェット戦闘機隊が夜間攻撃を開始するのだった。

 

グラ・バルカス帝国戦が終わった後の展開に関して(なお、あくまで参考にさせてもらうだけなのでアンケート通りにいくとは限りません)

  • そのまま年代飛ばして魔帝戦
  • ブログ更新を待ちながら原作準拠
  • 書籍版重視して発売まで待つ
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