シーランド帝国召喚   作:鈴木颯手

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ウィリアムを修羅に落とすか悩む……

というかなんでアルタラス王国担当大使の名前が変わったんですかね?ウェブ版の名前はブリカスに似ているせい?


第十八話「前哨戦1~火の粉迫るアルタラス王国~」

a.t.s52(皇歴52年)/11/5/11:45 アルタラス王国王都ル・ブリアス

「何だこれはぁっ!」

 

シーランド帝国とパーパルディア皇国の交渉決裂から2週間以上が過ぎたころ、アルタラス王国にパーパルディア皇国からの要請書が届いた。毎年贈られてくる指示書のようなものだが今年のは冗談といえるレベルを通り越して酷かった。

 

〇アルタラス王国は魔石採掘場・シルウトラス鉱山をパーパルディア皇国に献上せよ

〇アルタラス王国は1000人の奴隷を献上せよ。また、アルタラス王国はパーパルディア皇国への謝罪の為に前記とは別に2000人の奴隷を献上せよ

〇アルタラス王国は今後パーパルディア皇国人を国王とし現王族は全員平民とする事

〇アルタラス王国はシーランド帝国との国交を断絶し王女ルミエスの婚約を解消せよ

〇アルタラス王国の法を皇国が監査し、皇国が必要に応じ、改正できるものとする

〇アルタラス王国は今後あらゆる船の保有、所持を禁止する

〇アルタラス王国はワイバーンを保有、所持する事を禁止する

〇アルタラス王国は今後国家予算の2割を皇国献上金としてパーパルディア皇国に献上せよ

〇アルタラス王国王女ルミエスを奴隷としてパーパルディア皇国に献上せよ

 

なんとも無茶苦茶な内容であった。これが通ればアルタラス王国はパーパルディア皇国の属国に落ちることと等しかった。いや、それ以上に属領となるといっても過言ではない。

 

「こんな要求、受け入れられるかぁっ!」

 

アルタラス王国国王ターラ14世の叫びはその場にいる者たちの共通の思いであり同じように怒り狂いたくなった。ターラ14世は指示書を破り捨て何度も踏みつけることで怒りを抑えようとする。それでも怒りは残っているが今は一刻も惜しいと指示を飛ばす。

 

「わしはこれよりパーパルディア皇国の出張所に出向く!この馬鹿げた要求をつき返しになぁ!お前たちはシーランド帝国の大使館に行きパーパルディア皇国と戦争になると伝えろ!出来るなら援軍も要請したいが今からでは間に合わない可能性もある!ルミエスには急いでシーランド帝国に逃げろと伝えよ」

 

怒鳴り声で指示を出したせいか最後の方は息も絶え絶えになっていたが怒りは収まったようで息を整えると怒鳴り声ではなく普通の声で指示を出していった。

 

「おのれパーパルディア皇国め。こんな要求をして本当に受け入れると思っているのか……」

 

ターラ14世にはどう見ても戦争で全てを手に入れるために無茶な要求をしているようにしか見えなかった。ターラ14世は僅かな衛兵と外交官とともに王都ル・ブリアスにあるパーパルディア皇国第3外務局の管轄であるアルタラス王国出張所に向かっていった。

アルタウス王国出張所はパーパルディア皇国の建築様式で建設されておりアルタラス王国ではとても目立つ建造物だった。加えて国力を見せつけるためかかなり荘厳であり領主の館にすら間違われそうな程だった。

そんな出張所にやってきたターラ14世は職員の案内のもと大使室に向かう。ターラ14世の怒気は職員にも伝わっているのか眉を顰めて煩わしそうにしている。パーパルディア皇国人の職員の為アルタラス王国の国王であっても文明圏外の蛮族と馬鹿にしているのであろう。

そして漸くお目当ての大使室についたターラ14世は更に怒りを募らせた。そこにはアルタラス王国担当大使カストが椅子に座った状態で出迎えておりそれの他に椅子やソファは見当たらなかった。床の色からやって来ることを想定して撤去したようであった。

更に大使カストは

 

「待っていたぞ、ターラ14世!」

 

と、とても一国の王にいう言葉遣いではなかった。ただでさえ指示書のせいで苛立ちが募っているにも関わらずこのような扱いをされては我慢が出来なかったがターラ14世は右手を握り込む事で怒りを抑える。それを受けて連れてきた外交官も無礼に無礼で返すように挨拶もせずに話を始める。

 

「あの文書の真意を伺いたい」

「内容の通りだが?」

 

カストは「そんな事も理解できないのか?」と言わんばかりに見下した様子で答える。

 

「あのような内容ではアルタラス王国が滅びてしまいます!貴国は我が国を滅ぼす気か!」

「貴様!たかが蛮族の外交官の分際でこの俺に歯向かう気か!?皇国の大使である俺の石は即ちルディアス様の言葉と同義であるぞ!蛮族風情が!誰に向かって口をk……ぎゃっ!?」

 

カストは最後まで言葉を続けることができなかった。遂に我慢できなくなったターラ14世の放った拳により顔面にクリーンヒットしたからだ。カストは椅子ごと後ろに倒れ込む。そんなカストに近づきターラ14世は言い放つ。

 

「貴様らパーパルディア皇国の要求は全部拒否させてもらう。そして今日中にこの国より出ていけ。明日以降に見かけた場合は即刻首をはねる」

 

話は以上だ、と茫然と見ている外交官や衛兵を連れて大使室を後にする。後方でカストが何やら騒いでいたがターラ14世は全く反応することなく出張所を後にするのだった。

 




アルタラス王国
シーランド帝国との交渉が決裂したパーパルディア皇国が腹いせに無理な要求を突き付けられる。国王ブチ切れで大使を殴るという結果に。ただ、このままいけば原作同様(最悪それ以上の)悲惨な結果になりかねない。

パーパルディア皇国
アルタラス王国に対し無茶苦茶な要求を突き付ける(完全な八つ当たり)。原作同様ルミエスの奴隷化はカストの後付けだがそれでも前述がひどすぎてそれどころじゃなかった。

シーランド帝国
本国は未だ今回の一件を把握していない。

未だ本編に出て来ない魔法帝国に関して

  • 原作での登場まで待つ
  • 作者が想像して書いて
  • 別のオリジナル国家とかに変更する
  • 魔法帝国ではなくグラ・バルカス編で終了
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