a.t.s52(皇歴52年)/11/14/14:43 シオス王国臨時王都ケサ
シオス王国の国王となったリガ2世は最近増えたシーランド帝国関連の書類を見てため息をついた。書類はシオス王国で作られている空港や港に関してでありリガ2世はその大半の書類に許可を出していく。書類はリガ2世のもとに来る前に一度シーランド帝国から派遣された総督にチェックされている。国王より権力を持つ総督が許可を出したのだから却下する事は出来ず流れ作業の様に許可を出すのが仕事となっていた。
「シーランド帝国は本気でパーパルディア皇国とやりあうつもりなのか」
アルタラス王国の一件は既にシオス王国にも伝わっているし約一週間前にはアルタラス王国の王女ルミエスがこの都市に一日だけ滞在していた。リガ2世もルミエスに挨拶しアルタラス王国の事などを話した。
「王都の再建は後回しか。まぁ、仕方ないか」
シオス王国の王都マログはシーランド帝国の艦隊の攻撃を受けて壊滅し属国になってからも復興が全く進んでいなかった。そして漸く復興に関する計画が作成され始めたときに今回のパーパルディア皇国の交渉決裂である。結果シオス王国はその立地関係からシーランド帝国の対パーパルディア皇国戦の前哨基地となることが決定され急いでその関連の施設や基地、滑走路などが作られるようになった。港に関しては軍港と呼べるほどの規模は出来ていないが補給のみなら問題なくできる程度には完成しつつある。
しかし、シオス王国としてみれば自国民を戦争に出さなくていいとは言えあのパーパルディア皇国である。いくらシーランド帝国の実力が高いと言っても攻撃を受けるのではないかという不安は少なからず発生していた。その為北部に住む人々が南部やロデニウス大陸へと逃げようとして軽い混乱が起きている。逃げようとしている人は総人口から見れば大したことはないがそれでも無視はできない。シオス王国国王として君臨することを許されたからには半端な政治は許されない。大半が死んだとは言えまだ王族は残っているのだ。リガ2世が失政をすれば容赦なく国王を変えられるだろう。まだ死にたくないリガ2世としては全力で取り組むしかなかった。
リガ2世は今日も属国となったシオス王国の国王(お飾り)としてシーランド帝国の意向の下政務に励むのだった。
a.t.s52(皇歴52年)/11/14/14:43 パーパルディア皇国 皇都エストシラント
パーパルディア皇国の皇都エストシラントは第三文明圏において唯一の列強国であるにふさわしい都市であった。この地を訪れた者はだれもが列強国パーパルディア皇国の力と権威を思い知るだろう。そしてエストシラントの北部に位置する皇宮であるパラディス城はその威を示すためパラディス城は柱の一本に至るまで繊細な彫刻が施されている。その城はまさにパーパルディア皇国の皇帝が住まう居城にふさわしいといえるだろう。
そんな城にて第3外務局局長のカイオスは跪いていた。彼の前にはこの国の皇帝ルディアスがいた。27歳という年齢からは想像できない他者を圧倒する覇気と威厳、人を惹きつけるカリスマ性を持っている。まさに後の歴史で中興の祖と呼ばれるにふさわしい人物であった。
加えてカイオスの他に第1外務局の局長エルト、第2外務局の局長リウス、皇国軍最高司令アルデ、皇帝の相談役であるルパーサのほか、各機関の局長が勢ぞろいしている。
「面を上げよ」
「はっ!」
「カイオス、アルタラス王国侵攻の準備は整ったか?」
「はい。今回は監査軍のみならず本軍も派兵するとの事なので監査軍が先に出兵する事となっています」
「うむ、アルタラス王国の王女とシーランド帝国の皇族が婚約者らしいからな。シーランド帝国も軍を派遣する事を考えて行動せよ」
「かしこまりました。……それと、例の件ですが漸く了承しました」
「ほう?このタイミングでか?」
「どうやらシーランド帝国よりもパーパルディア皇国に未来を感じたようで準備は整っているとの事です」
ルディアスはその報告を聞き満足げに笑みを浮かべた。ルディアスの提案の下、カイオスが実行した案件だが無事にうまくいったようで彼は最終段階に進めるように言う。
「なれば、作戦を実施せよ。軍の準備は出来ているだろう?」
「はい、陛下の命令次第で作戦が動き出します」
「ならば許可を出す。見事成功させて見せよ」
「かしこまりました!」
カイオスは自身に課せられた使命を見事成功させられることに興奮を覚えていた。うまくいけばもう一度第1外務局の局長に戻れるかもしれない。カイオスは再び頭を下げるとその場を出て行った。
11月16日、パーパルディア皇国とシーランド帝国それぞれに報告が届いた。パーパルディア皇国にとっては吉報で、シーランド帝国にとっては国を揺るがすほどの凶報だった。
a.t.s52(皇歴52年)/11/16/12:31 フェン王国ニシノミヤコにて反乱が発生。同時にやってきたパーパルディア皇国軍と合流。
そして、シーランド帝国皇太子妃グィネヴィア・ロバーツ・ペンドラゴンがパーパルディア皇国に捕らえられた。
さぁ、運命の分かれ道だ
シオス王国ってシオス→オスシ→お寿司に見えたので関連の名前を用いました。
リガ2世→ガリ
ケサ→鮭(サーモン)
マログ→マグロ
未だ本編に出て来ない魔法帝国に関して
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原作での登場まで待つ
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作者が想像して書いて
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別のオリジナル国家とかに変更する
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魔法帝国ではなくグラ・バルカス編で終了