シーランド帝国召喚   作:鈴木颯手

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皆さんお久しぶりです


第四十四話「列強の落日12~虐殺~」

a.t.s52(皇歴52年)/12/15/12:21 シーランド帝国駐留地

「殿下!北部より此方に向かってくる飛行物体を探知!シパールケ共和国のワイバーンロードと思われます!」

 

この地に布陣していたパーパルディア皇国軍を西に追いやり新たに駐留したシーランド帝国のレーダー網はシパールケ共和国のワイバーンロードの接近を簡単に察知した。その報告は迅速に総司令のウィリアム・ロバーツ・ペンドラゴンに伝えられた。報告を聞いたウィリアムは聞くなり命令を出す。

 

「戦闘機を出せ。殲滅せよ」

「はっ!」

 

既にシパールケ共和国と本国が交渉決裂した事はウィリアム達の耳に届いている。故にシパールケ共和国への攻撃をためらう必要もなかった。

 

ウィリアムの命令を受けてシーランド帝国の戦闘機が迎撃に出る。現在駐留している場所はまだ滑走路の整備が出来ておらず整備が完了したヴェヌより戦闘機が発進していた。まだまだ規模自体は小さい為この時に発進したのは十数機しかいなかったがこの世界においては最強と言えるシーランド帝国の戦闘機であれば充分と言える数字だった。

 

「殿下。ただいま本国より命令が届きました」

「ん?」

 

ウィリアムは部下が持ってきた命令書を読む。そこにはシパールケ共和国を滅ぼすようにという命令とライオネスの宰相の捺印がしてありこれが正式な文書であることを示していた。それだけシパールケ共和国の態度が酷かったという事だった。

 

ライオネスはシパールケ共和国の使節団を追い返してすぐに会議を開き滅ぼすことを決定していた。会議の参加者も反対派特になかったため正式な文書にする方が大変だったという状態になっていた。

 

「パーパルディア皇国に対しては交渉を行い降伏させるそうです。まぁ、降伏しなかった場合は徹底的に滅ぼすとの事ですよ」

「なら我らは直ぐに北上するぞ。確か北にはクーズがあったな?」

「はい。その北にポーツァがあり国境の都市ティルローがあります」

「まずはそこまでを落とす。進撃の準備だ。一部はここの拡張と維持の為に置いていくが残りは全軍でシパールケ共和国を滅ぼす」

「はっ!」

 

こうしてウィリアム率いる軍勢は南下する敵航空団撃滅後に前進する事となった。

 

 

 

 

 

 

a.t.s52(皇歴52年)/12/15/12:41 とある空域

シパールケ共和国の第一空中戦闘団は駐留地までまもなくという所まで来ていた。ここまでの間にワイバーンロードは飛びっぱなしだがそんな様子を一切見せずに飛ぶその姿はまさに精鋭を思い起こさせた。

 

「団員諸君!まもなく駐留地が見えてくるぞ!パーパルディア皇国のワイバーンロードに気を付けろ!」

「ですが団長!もう上がってきてもおかしくないのに全く姿が見えません!何か罠の可能性があるのではないですか?」

「それは無い。ワイバーンロードを落とせるのはワイバーンロードだけだ。世界最強の神星ミリシアル帝国や第二文明圏のムーなら違うのだろうがな」

「という事は敵はワイバーンロードを上げる余力もないという事でしょうか?」

「かもな。シーランド帝国はムーと同じ飛行機械を用いるという。ムーのマリンだったかという飛行機械はワイバーンロードでは相手にならないらしいからな」

 

長年空の覇者だったワイバーンは今ではその地位を大きく落としている。それでも第三文明圏や文明圏外国の間では最強の存在である事に代わりは無かった。

そう、シーランド帝国が現れるまでは。

 

「噂に聞いたが上は飛行機械の開発に着手したらしい」

「飛行機械をですか?」

「ああ、何でもペスタル大陸の……、何て国だったかは分からないがその国が初歩的な技術だが飛行機械製造の技術を提供してくれるらしい。この戦争が終わり次第受け取るという噂だ」

「それならパーパルディア皇国がボロボロの今、我らが第三文明圏で一歩抜き出た勢力になれますね」

「場合によってはフィルアデス大陸の統一も可能だろう。……っと、その前にシーランド帝国を相手にしないといけないがな」

 

団長がそう言った時だった。団長と話していた団員の隣のワイバーンロードが爆発した。続いて団長の隣の今まではなしていた団員も吹き飛ぶ。

突然の事態に団長は一瞬固まるもすぐに命令を出す。

 

「敵襲!全員全方向に気を付けろ!敵は我らを一撃で葬る力を持っている!」

「了解!」

 

団長は周囲を確認する。すると今向かっている南の左、南東部より何かが近づいてくるのが分かった。そしてそれは一瞬ともとれるスピードで近づき団長の後ろのワイバーンロードに命中した。それ以外5騎も一斉にやられ煙の花を空中に咲かせた。

 

「くそっ!」

「団長!これは……!」

「ああ!パーパルディア皇国にこんな力はねぇ!つまり!シーランド帝国の攻撃だ!全騎回避行動を取れ!そして退却だ!」

「で、ですが!」

「こうなった以上駐留地に向かってもまともに攻撃なんて出来ねぇ!これ以上は犠牲を増やすだけだ!」

 

団長がそう命令を下し自身も回避運動に入る。その時に団長は目にした。遠くに見えるパーパルディア皇国の駐留地、今まさに自身が向かっていた場所にはパーパルディア皇国の旗ではなく別の旗が掲げられていた。

団長はそれがなんの旗かは分からなかったがシーランド帝国のものであることは直感で分かった。

 

「(シーランド帝国はここまで早く来れるのか!?不味いぞ……!ポーツァではシーランド帝国はまだずっと南と予想されている!このままでは相手に奇襲を許すことになる……!この報告を届けないと……)」

 

しかし、団長の思いは伝わらなかった。方向転換を完了したと同時にシーランド帝国の戦闘機より発射されたミサイルがぶつかり団長が騎乗するワイバーンロードごと爆死する事となった。そしてその数分後には第一空中戦闘団は空中に爆発の花を咲かせて全滅するのだった。

結果、ポーツァのシパールケ共和国軍はシーランド帝国の行軍状況を知ることはなく奇襲を許す状況になるのだった。

 

未だ本編に出て来ない魔法帝国に関して

  • 原作での登場まで待つ
  • 作者が想像して書いて
  • 別のオリジナル国家とかに変更する
  • 魔法帝国ではなくグラ・バルカス編で終了
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