シーランド帝国召喚   作:鈴木颯手

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あまり出来は良くないですが47話になります


第四十七話「前進」

a.t.s52(皇歴52年)/12/18/5:00 シーランド帝国駐留地

この日、シーランド帝国は日も昇りきらないうちに軍勢を進めていた。暗視装置を付けて進む彼らの表情は真剣そのものでこれから滅ぼす敵への慢心は一切見られなかった。そんな彼らが向かう先はシパールケ共和国が占領しているクーズである。彼らに先行して戦闘機部隊が向かっており途中ですれ違い、攻撃が終わると同時に陸軍が到着する計算であった。

クーズを開放すればポーツァ、ティルローと開放していきシパールケ共和国内に雪崩れ込む予定である。彼らがこれまでいた駐留地は急ピッチで整備が行われ戦闘機の離着陸が出来るようにする予定でありヴェヌから様々な重機が向かってきていた。

 

「殿下。我らは後衛と共に出発します。そろそろ戦闘指揮車に……」

「ああ、分かっている」

 

この軍の総司令を務めるウィリアムは暗闇で何も見えない中、クーズの方角を見ていたが部下の言葉に従いその場を後にした。

 

 

 

 

 

 

a.t.s52(皇歴52年)/12/18/13:00 シパールケ共和国首都ルーパ

「一体どういう事だ!?」

「あり得ない……」

 

首都で開かれている臨時会議は紛糾していた。シーランド帝国の同盟の拒否とフィルアデス連邦の建国と宣戦布告。彼らにとってみれば寝耳に水な状況であった。そもそもなぜシーランド帝国がこちらの要求を断ったのかさえ分かっておらずただただ困惑していた中で今回の事である。

 

「大統領!このままではシーランド帝国とまともに戦う事になります!勝てるのでしょうな!?」

「勿論だ。我らはパーパルディア皇国すら降せる大国だぞ」

 

大統領のオーガスタは堂々と言ったがパーパルディア皇国を降伏させたのはシーランド帝国でありシパールケ共和国がやった事はハイエナの様な不快感を示す行いである。それを分かっているのかそれとも本気で分かっていないのかは今の彼からは読み取れない。

オーガスタは続けて言う。

 

「クーズは占領済みであり街も把握済みだ十分に防衛は可能でありそうなれば戦線が伸び切っているシーランド帝国は満足な補給を行えずに干上がるだろう」

「だが、フィルアデス連邦が支援をしたら……!」

「それはない。シーランド帝国の技術はパーパルディア皇国より進んでいる。劣化品では満足しないだろうしそれ以外、食料などはクーズを中心とした北部に集中している。防衛が成功すればシーランド帝国は穀倉地帯を喪失する事になる」

「確かにそれなら……」

 

オーガスタの堂々とした態度に次第に議員たちも納得していく。彼らとて自分たちが負けるとは思っていない為心配さえ取り除かれれば納得するのは速かった。

その後も臨時会議は続いていくがシーランド帝国に対する対応は夢想に等しい内容ばかりであったが議員たちはそうなると信じて行動していく。それが自分たちの破滅に繋がるとも思わずに。

 

 

 

 

 

a.t.s52(皇歴52年)/12/18/14:3 0 フィルアデス連邦クーズ(シパールケ共和国占領中)

楽観的なシパールケ共和国だったが現場の兵士はそうではなかった。何しろ精鋭である第一空中戦闘団が全滅したのだから。通信が届かない上に時間を過ぎても誰一人戻ってこなかったのだから。

上空を南に向けて飛ぶ彼らを見送ったクーズ占領中の兵士は南からやって来るであろうシーランド帝国軍に怯えていた。

 

「な、なぁ。シーランド帝国はかなり強いって本当なのか?」

「ああ、どうやらそうらしいぞ」

 

クーズの大通りから外れた場所で三人の兵士が話し合っていた。彼らはシパールケ共和国の兵士であり見回りの最中であった。

 

「パーパルディア皇国を降伏させたらしいし次は俺たちを攻撃してくるようだ」

「そ、そうなるとここ(クーズ)は危なくないか?」

「だけど逃げたら脱走兵になってそれこそ“死”が待っているぞ?」

「逃げてもたちむかっても死なのかよ……」

「……お前らは馬鹿か?」

 

弱気な同僚を見て黙って聞いていた兵が良かったような口調で言った。彼はシパールケ共和国への愛国心にあふれた人物で気弱な二人とは違い本気でシパールケ共和国の勝利を信じて疑っていなかった。

 

「俺たちが負けるわけないだろ」

「で、でも空中戦闘団が変える所を見てないぞ?」

「当たり前だろ。さっさと攻撃すれば帰るだろうが同じルートを飛ぶとは限らないだろう?敵のワイバーン次第で遠くで戦う事になるだろうしな」

「そうか?」

「ああ、だから俺たちはいつかやって来るだろうシーランド帝国相手に勝てばいいのさ」

「本当に倒せるのか?」

「当たり前だろ?俺たちは最強のシパールケ共和国軍だぜ!誰が来ようと返り討ちさ」

 

自信満々に兵士がそう言った時であった。彼らの近くに何が突っ込んできて大爆発を引き起こした。同様の現象はクーズのいたるところで起きておりその内の一つ、シパールケ共和国軍の司令所は完全に破壊されていた。

そんなクーズの上空を轟音を出しながら素早く飛ぶ、鉄竜。シーランド帝国の戦闘機部隊の姿があった。彼らはミサイルを放つと逃げ惑う人間に向けて銃撃を行っていく。空中戦用の弾薬のみを残して撃ち尽くした彼らは煙を上げるクーズから颯爽と去っていくのだった。そんな彼らに攻撃をする者は、誰もいなかった。

 

未だ本編に出て来ない魔法帝国に関して

  • 原作での登場まで待つ
  • 作者が想像して書いて
  • 別のオリジナル国家とかに変更する
  • 魔法帝国ではなくグラ・バルカス編で終了
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