シーランド帝国召喚   作:鈴木颯手

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ストック切れました。多分次話の投稿は少し間が空きそうです


第六十五話「衝撃」

a.t.s53(皇歴53年)/7/18/??:?? 旧ジュラ共和国の沿岸より少し内陸に行った場所

「命中確認!」

「よし、撤退するぞ!」

 

トリケラスは部下からの観測結果を聞くとすぐにこの場を離れる命令を下す。用いた野砲や火槍はそのままに、小銃や弾薬などのみを持ちその場を離れる。

対空陣地を離れたトリケラスは丁度良い立地にあったこの場所に野砲と火槍の陣地を築き敵が上陸した際に攻撃出来るようにしていた。そして、敵の攻撃が来る前に終わらせるために野砲は数発のみ撃つ事となっていた。

 

「隊長! 後数発撃っても問題ないのではないですか?」

「いいや。敵に損害を与えられたのならそれで充分だ。余計な欲を出して死ぬのだけは避けねばならない」

 

トリケラスの言葉に部下の一人が反論しようとした時だった。先程までいた野砲陣地に複数の砲弾が降り注ぎ高台を更地にしていく。運よく部隊の全てが砲弾の当たらない距離まで来たため問題なかったがシーランド帝国の反撃が早く、狙いが正確な事に部下は驚愕している。がトリケラスだけは「やはりか」と呟く。

 

「これ以上ここに留まっては俺達の命がないのはこれで分かっただろう? 俺たちのほかにどれだけ軍が無事なのかは分からないが本土に戻って体勢を立て直すぞ」

「はっ!」

 

トリケラスは部下を率いて旧ジュラ共和国領を横断するように進む。そしてそのまま道を避けて通った為山越えをする羽目になるがその結果、シーランド帝国には見つからずに済むのだった。

 

 

 

 

 

a.t.s53(皇歴53年)/7/18/??:?? シーランド帝国にあるとある収容所

「ふふ、アクハ帝国は不幸だな……」

 

その房には一人の女性が収容されていた。収容から半年を越えているが女性は半年しか収容されていないとは思えない程憔悴していた。しかし、彼女の名前を聞けば納得すると同時にまだ足りないと思うようになるだろう。彼女の名前はレミール。シーランド帝国の皇太子妃グィネヴィア・ロバーツ・ペンドラゴンの凌辱と殺害を指示した人間でありシーランド帝国の臣民に恨まれている彼女。その恨みはこの収容所でもレミールに牙を抜いた。

収容されたその日に彼女は囚人たちのストレス発散も兼て凌辱された。代わる代わる犯されつつも死なせる訳にはいかない為暴力的行為は一切許可されてはいなかった。それでも高貴な彼女の心を砕くには充分だった。その後も定期的に凌辱を受けており彼女の心身は衰弱していった。ゴミの様な残飯と不衛生な水が朝に出される。それがレミールの一日の食事であり夜に回収される際に残していたら折檻を受けた。排泄は部屋の隅に設置された壺で行うしかなく朝食が運ばれてくると同時に前日の分が回収されるがそれらは全て男が行い蔑むような眼で見下し、嘲笑する。

体を洗うと称して場所によってはあざが出来そうな威力のホースで冷水をかけられる。その間は地面に倒れる事は許されず座ったり膝をつけば乗馬用の鞭でひたすら叩かれる。そして腫れたところには塩などをすり込められる。

これらは24時間監視カメラでばっちり録画されておりレミールにもその話は伝えてある。気付かない場所で自分の裸や排泄中の場面を異性に見られていると知った彼女は発狂しかけたほどだ。

死なない程度に加減されているとは言えそれに耐え続ける事など不可能でありレミールは何かされない時はずっと虚空を見て過ごしていた。

そんな彼女だが外の情報は近くにある看守の部屋から漏れる音から知っている。嫌がらせか就寝時間後にテレビのニュースを大音量で日照まで流される。そのせいで最初の頃は寝不足だったレミールも適合しうるさい中でも眠る事が出来ていたがそれを許す看守ではなく今は別の方法で睡眠を邪魔する準備を始めていた。

 

「彼らも知る事になるだろうな。シーランド帝国の恐ろしさを……」

 

レミールはそう呟くと開かれた扉から入って来た囚人五人に視線を向け乾いた笑みを浮かべるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

a.t.s53(皇歴53年)/7/20/??:??

シーランド帝国軍が損害を受けたという情報は直ぐに精査されて報道された。

 

【アクハ帝国の反撃!? 上陸部隊に多数の死傷者】

 

このようなタイトルで報道されるのはビニールシートで包まれた死体であり周りには友人らしき者達が泣いている姿が映し出された。転移後初の損害はシーランド帝国の臣民たちに大きな衝撃を与えた。

 

『アクハ帝国はそこまで強いのか?』

『パーパルディア皇国との戦いだってこんな損害は出なかったのに……』

『もしかして、このまま負けたりしないよな?』

『俺たちはこの世界では最強なんだ。負けるなんて……』

 

悲観的な意見も上がっておりそれだけ今回の出来事がいかに大きかったかを物語っている。

 

【我らは敵を侮っていました。事前に弾道ミサイルによる軍事施設への攻撃は行われていましたがだからと言って敵軍が無力化されたわけではありません。今後、軍はこれ以上の損害を出さずに済むように敵を徹底的に叩き潰します】

 

軍部からの発表により多少なりとも混乱は落ち着いたがそれでも“アクハ帝国は脅威”と言う認識はシーランド帝国の臣民たちの中に刷り込まれていくこととなるのだった。

 




すっかりレミールの事を忘れていた……

未だ本編に出て来ない魔法帝国に関して

  • 原作での登場まで待つ
  • 作者が想像して書いて
  • 別のオリジナル国家とかに変更する
  • 魔法帝国ではなくグラ・バルカス編で終了
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