シーランド帝国召喚   作:鈴木颯手

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展開急だけど許して


第六十八話「終結」

a.t.s53(皇歴53年)/7/21/13:00 シーランド帝国帝都ロンドニウム

 強襲上陸部隊の損害が出た事を受けてシーランド帝国では今後の対策会議が数日に渡り行われた。会議には皇帝ライオネス・ロバーツ・ペンドラゴンを始め直ぐにロンドニウムに集まる事の出来た上層部全員が参加する大規模な物となった。

 

「我々はアクハ帝国と言う国家を再認識する必要がある」

 

 ライオネス・ロバーツ・ペンドラゴンのこの発言から会議は始まりアクハ帝国を()()()()()()()を真剣に話し合う。とは言えライオネスを始めシーランド帝国の上層部にアクハ帝国に負けるという意識は存在しない。いくら蒸気機関を用いていると言っても彼らとてでは未だに大きな国力差が存在している。これからも多少の損害は出てくるだろうが戦況を一辺させるような事にはならないというのが総意だった。実際、長距離弾道ミサイルによってアクハ帝国の都市部に存在した基地は破壊されている。長距離弾道ミサイルを今後も使用すればアクハ帝国はまともな戦闘を行う事も出来ずにその力を削がれていく事になる。そしてそれらを止める術を持っていない以上こういった意識になるのは仕方のない事だった。

 

「本来ならアクハ帝国は解体したうえで属国にするつもりであったが気が変わった。アクハ帝国と言う()()()()()()()()()()

 

 ライオネスが主導して対アクハ帝国戦略を再構成していった。約3時間の会議によりシーランド帝国は今後の方針を決定した。

 

【アクハ帝国に滅ぼされし各国を独立させよ】

 

 損害こそ受けたものの、ほぼ全ての部隊を上陸させていたシーランド帝国軍は海岸線に橋頭堡を作りつつ前線基地を築き上げていたが損害を受けた事を重く見た上層部により侵攻は停止されていたが皇帝ライオネスの命令の下侵攻が開始された。旧ジュラ共和国、ルシル王国領に広く厚く展開されたシーランド帝国軍はまるで色を塗るように旧両国を進んでいく。この動きに事実上アクハ帝国の属国となりつつあったデボン国が反応した。

 

「我らはアクハ帝国と言う沈み始めている船に乗るつもりはない! 属国になるのならより強大な国家の方が良い!」

 

 すぐにそう決めるとシーランド帝国軍に使者を送り従属する事を申し出た。この動きは会議でも想定済みでありシーランド帝国軍は従属を受け入れ軍をデボン国内に進めた。ただしそれらはアクハ帝国から防衛乃至侵略するためである。それでもシーランド帝国軍の洗練された武器を見たデボンの国民は歓迎しシーランド帝国軍の支援を行った。

 一方、海軍でも動きがあった。各地に分散していた艦隊は勢力圏内の制海権維持のための最小戦力だけを残してベスタル大陸に集まってきていた。彼らの標的はアクハ帝国本土の沿岸部の壊滅及び占領である。この中には敵海軍基地の破壊や占領も含まれておりアクハ帝国の海上戦力を完全に奪うつもりであった。

 

「敵のロケット砲には気を付けろよ! 当たらないとは思うが当たった場合は厳罰ものだからな!」

 

 空母から発艦していく戦闘機隊の一つではその様な話をしつつ飛び立っていった。ワイバーン相手ならまだ可能性があった火槍も音速を超えるジェット戦闘機相手では分が悪すぎた。ただでさえ命中率が悪いのにジェット戦闘機相手では当たるのは奇跡だろう。

 

「戦闘機隊が先行し、我ら艦隊が敵に止めを刺す。場所によっては海兵隊を送って占領。敵の運が良ければ長く()()だろうが精々明日の昼頃までだな」

 

 とある艦隊の司令長官は懐中時計を見ながらそう呟いた。実際、司令長官の言う通りシーランド帝国海軍は侵攻が再開した22日より苛烈に攻撃を行い翌日にはアクハ帝国本土の沿岸部を破壊若しくは占領する事に成功した。

 

 

 

 

a.t.s53(皇歴53年)/7/23/8:00 アクハ帝国帝都テレスクイ

 各地の戦況がペリアシアン帝の耳に入る頃にはアクハ帝国の敗北は()()()()()()。ジュラ共和国では旧首都アモナイト付近にまで迫ってきておりルシル王国では残党が決起して首都を奪い返していた。デボンはアクハ帝国への従属を誓う寸前まで言っていたがシーランド帝国軍の動きを見てそちらに従属を誓った。トスリア公国も不穏な動きをしており強気な態度を取ればどう出て来るか分からなかった。

 そんな状況での本土沿岸部の消失である。海軍は既に壊滅していたが今回の動きで全滅し、帝都に本部を置いていた司令部だけが生き残った状態となった。まさに四肢をもがれた状態に等しい。一方で陸軍も先の上陸戦で激しい痛手を受けていたが内陸部への侵攻で壊滅状態に陥っている。一部ではゲリラ戦を展開して敵に損害を与えている部隊もいるが全体で見れば敗走中と言えた。

 

「今の我らは箒に吹き飛ばされている塵に等しい……。一体どうすればいいのだ……」

 

 ペリアシアン帝は苦悩するがもはやこうなってしまってはどうしようもない。もし、この状況に陥らずに済む方法があったとしたら統一戦争を仕掛けない事だっただろう。あるいは損害を与えるような事をしない、技術革命が無ければアクハ帝国はベスタル大陸を統一した国家としてシーランド帝国と良き関係を深められたかもしれない。

 

「兎に角、テレスクイ(ここ)を始めとして主要都市は守らないt……」

 

 ペリアシアン帝は今後の動きを考えようとしたがそれを邪魔するように彼がいた宮殿を数発の長距離弾道ミサイルが襲い掛かった。他にもテレスクイには10を超えるミサイルが着弾し、これだけで皇帝を始めとしてアクハ帝国の主要メンバーは全員が死亡した。

 陸軍と海軍の壊滅と言う四肢を奪われた状態のアクハ帝国はここで頭脳まで失い機能不全に陥った。命令が発せられる事はなくなり各都市や軍の残党は自分たちが判断しないといけない状況に追い込まれていくが考える間もなくシーランド帝国軍がやって来る。既にアクハ帝国の未来は決まっていた。

 

 

 a.t.s53(皇歴53年)/7/27。最後まで抵抗していた都市が更地となった事でアクハ帝国は滅亡したと判断され、ベスタル大陸との戦争は終結したと翌日に皇帝ライオネスはそう宣言するのだった。

 

未だ本編に出て来ない魔法帝国に関して

  • 原作での登場まで待つ
  • 作者が想像して書いて
  • 別のオリジナル国家とかに変更する
  • 魔法帝国ではなくグラ・バルカス編で終了
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